このエントリーをはてなブックマークに追加
Tag [続刊レビュー] 2011.01.20
作品紹介→*新作レビュー*南波あつこ「隣のあたし」
2巻レビュー→近くにいる者が勝つという、シンプルな構図 《続刊レビュー》「隣のあたし」2巻
3巻レビュー→仁菜はこんなに成長してるってのに、京介は…《続刊レビュー》「隣のあたし」3巻
4巻レビュー→三宅君は期待以上の働きをしてくれたと思うんだ:南波あつこ「隣のあたし」4巻
5巻レビュー→よし、三宅君をヒーローにしよう!:南波あつこ「隣のあたし」5巻
関連作品レビュー→南波あつこ「スプラウト」



1103001317.jpg南波あつこ「隣のあたし」(6)


なんでいつも
橘先輩のこと見てんの?



■6巻発売しました。
 京ちゃんのことはすっぱりと諦めて、自分に誠実に気持ちを向けてくれる三宅と向き合って行くことを決めた仁菜。しかし京介は、三宅との恋に夢中になっていく仁菜に、苛立ちを隠せない。いつもと違う京介に、心が揺れる仁菜。そして事件は、夏休みでの学習合宿にて発生する…!
 

~わかりすぎて困るシャンプーのかほり~
 さて、三宅君が頑張る中、最低男の匂いをプンプンに漂わせている京ちゃん。今回も三宅君無双かと思いきや、京ちゃん、三宅くん、双方揃ってぽかをしました。って中3にして二人の男から押し倒されそうになるってもの凄い体験ですよ、仁菜さん。一体どんなマジックを…と思ったら、三宅君がそのネタばらしをしておりました。
 

隣のあたし
シャ
シャンプーの匂いがするから…



 これは仕方ないです。仕方ないです。もう、なんであんなに女の人ってシャンプーの良い香りがするんでしょうか。どう考えてもシャワー浴びてから時間経ってるはずなのに、いつまでも甘いいい匂いが…。背が低かったりすると、丁度鼻の位置に女の人の頭や髪の匂いが香りやすかったりして、もうね。今でこそそういうものなんだと、多少耐性はついてはいますが、中学の時なんかは兵器かってくらいにドキドキしたものです。そりゃあ三宅君も耐えられない。ましてや洗い髪でちょっと濡れた中ですから、むしろ鼻息を荒げずにいたことを褒めてやりたいくらいです。
 

~この作品の一番のイケメンは京ちゃんの弟に決定しました~
 さて、そんなだらしのない一面を見せた三宅君。それはそれで彼の魅力であるのですが、やはりプレイボーイというか、イケメン的要素に欠ける部分があるのも確か。それに京ちゃんは、絶賛評価下降中。第三の男、久米川も未練たらしく元カノの女子高生に電話したり。もうね、まともなヒーローいないんかい、って感じですが、そんな中、唯一イケメン/プレイボーイっぷりを発揮した人物がいましたよ。それが、京介の弟・圭介
 

隣のあたし6-2
・食事を摂らなかった姉を心配して、おだんごを持ってくる優しさ
・思い悩んでることを見通して心配する思いやり 

 
 小学生(あれ、中学生でしたっけ?)ですよ、小学生がこんなことしちゃうってすごくないですか!?一番多感な時期で、年頃の女の子との仲なんて俄然悪くなっていく時期です。それでこんな行動ができちゃうってんだから、本当にカッコいいな、圭介は。どう考えても「隣のあたし」で一番のイケメンは圭介です。将来が楽しみです。
 

~野球で守備出すってのはさすが~
 今回京ちゃんのカッコ良さを演出するシーンとして、野球での活躍が描かれたのですが、描かれたプレーがバッティングではなく、守備でのバックホームというところが粋ですね。私も野球やっていたのですが、野球知らない人に守備でカッコ良さってなかなか伝わらないもので、やっぱり何かとアピールするとなると、バッティング、こと知らない人にとってはホームランが描かれがちなんですよ。そんな中、敢えてセンターのバックホームを選ぶ南波先生、素敵です。しかしこれでどれだけの人に伝わったのだろう。。。


■購入する→Amazon

カテゴリ「別冊フレンド」コメント (4)トラックバック(0)TOP▲
コメント

いつも楽しく見させていただいています。
今回のレビューですが、圭介は京ちゃんの弟ですよ。
イケメンぶりは間違いないですね☆
From: mokomoko * 2011/01/20 01:44 * URL * [Edit] *  top↑
指摘ありがとうございました!
修正させていただきましたー

最近間違い指摘が多く(汗
気をつけたいとおもいますー
From: いづき * 2011/01/21 00:44 * URL * [Edit] *  top↑
いつも楽しく、参考にして読ませていただいています!
センターのバックホーム、かっこいいですよね!
それでも三宅くんへのトキメキっぷりには敵いませんでしたが…(笑)
このまま三宅くんが彼氏のまま終わってくれないかなと心から願ってます!
三宅くんファンとしては今後が怖いです…。
From: 葵 * 2011/03/24 22:13 * URL * [Edit] *  top↑
コメントありがとうございます!

まさかバックホームについてコメント戴けるとは…!(笑)
黙ってボールを相手にしているときはあんなにもカッコいいのに、いざ女の子を相手にすると…。
私も三宅くんがこのままかっさらっていってくれないかなぁと思っています!
これからはあまり想像したくないですね。。。
From: いづき@管理人 * 2011/04/23 20:53 * URL * [Edit] *  top↑

管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。