このエントリーをはてなブックマークに追加
Tag [続刊レビュー] 2011.06.21
作品紹介→*新作レビュー*南波あつこ「隣のあたし」
2巻レビュー→近くにいる者が勝つという、シンプルな構図 《続刊レビュー》「隣のあたし」2巻
3巻レビュー→仁菜はこんなに成長してるってのに、京介は…《続刊レビュー》「隣のあたし」3巻
4巻レビュー→三宅君は期待以上の働きをしてくれたと思うんだ:南波あつこ「隣のあたし」4巻
5巻レビュー→よし、三宅君をヒーローにしよう!:南波あつこ「隣のあたし」5巻
6巻レビュー→お風呂上がりの女の子のいい匂いっぷりは異常:南波あつこ「隣のあたし」6巻
関連作品レビュー→南波あつこ「スプラウト」



1106036100.jpg南波あつこ「隣のあたし」(7)


絶対
大丈夫だから



■7巻発売です。
 三宅を愛しく思うのに、「兄妹と思われていたのは俺のほう」という京介の言葉が、頭から離れない。そんな中迎えるは、冬の祭典・クリスマス!三宅から、2人きりでイブを過ごす約束をするけれど、あれやこれやと考えてしまい、いっぱいいっぱいに!?そしていざ当日。ところが思わぬハプニングが起きてしまい…
 
 
~よし、ここで完結にしよう~
 7巻発売です。まだまだ三宅君が頑張る7巻、そろそろ京ちゃんが動き出すころ…なんて思っていたら、ここがMAXでした。もう一度言います、ここが最高でした。もうここに来てこんなことになるなんて、もう京ちゃんは登場しなくていいんじゃないかな(暴言)
 
 何がすごかったって、仁菜と三宅くんの絆がどんどん深まっていき、しっかりと恋人の関係にあるというところですよ。京ちゃんをひきずりながらの付き合いはじめ、「好きあって」という関係には当然なかった二人、きっとすぎにダメになるのだろうなぁ。。。なんて思っていたのですが、その予想はすごく、すごく良い意味で裏切られることになりました。もうこの二人が主人公で良いよね!ってなぐらいに。特に第24回と第25回のラストシーン。もう見てて「ああああああああああ(赤面)」てな感じでした(笑)24回のラストは単行本でお楽しみ頂くとして、25回のラストは取り上げなければなるまい。これです…
 
 

隣のあたし7-1隣のあたし〈完〉



 よし、これを最終回にしよう!
 
 …と言いたくなるほどに、良いラストでした(笑)もう8巻買わなくていいな、これでもう満足だなと言えるほどに、かませ犬好きとしては大満足の1冊ですよ。もうこのシーン、他に誰が邪魔できるって言うんですか。ここまで行って崩れるとか、そんなことあっていいわけないんです!だから27回の最初のシーンは、夢から現実に引き戻されたような感覚で、すごく残念な気分になりました(笑)
 
 
~仁菜が良い子すぎて今までのヒロインと違いすぎます~
 さて、このような状況を作り出したのは、もちろん三宅くんの努力もありますが、大きいのは仁菜の純粋さというか、人の良さが大きく寄与しているのかな、という気がしてなりません。なんて良い子なんだ…!と思わざるを得ないシーンが多数。特に今回一番破壊力があったのは、先にご紹介した場面を作り出すことになったこれですよ…
 
 
隣のあたし7-2
…でも今日はごめん
三宅くん待ってるから



 傘に入れてくれるぐらいの勢いで現れた京ちゃんに対して、この言葉。ああ、もうほんと良い子ですよ。三宅くんが勢いで抱きしめちゃうのわかりますもん。これは誠実すぎて逆にズルいです、本当に。だからもう京ちゃんルートとかどうでもいいから三宅くんと最後までですね…。このシーンだって、「でも今日はごめん」じゃなくて「でも京はごめん」ぐらい言っちゃって良かったんじゃないかっていう(2度目の暴言)
 
 今までの南波あつこ作品のヒロインって、どちらかというと嫉妬が先走ってぐちゃぐちゃしちゃうって感じの子が多かったので、ここまで擦れてない子はすごく新鮮で。「先輩と彼女」とか、ヒロインが嫉妬のあまりライバルをビンタしていたような気がするのですが(それはそれで結構好き)。仁菜にはこのまま擦れずに行って欲しいですねぇ。
 

~だから京ちゃんは…~
 さて、そんな二人を横目に京ちゃんの株は一向に上がらず。またしても先程のシーンに関連してですが、傘を持ってきた京ちゃんに対し、仁菜は「ごめん」と言っているんです。それは、最近二人の会話がなく非常に気まずい雰囲気を醸し出し、圭介にまで心配させているということに対して。このことを、先に仁菜に言われちゃうって、年上としてすごくカッコ悪いです。しかもそれに対しては何のフォローもできず、結局傘を差し出すだけって、お前は「となりのトトロ」のカンタか!と。6巻ラストのあの発言だって、なんかすごく女々しいし、一体彼がどこに行きたいのかよくわからない。…と、いつにも増して京ちゃんに辛口であったわけですが、ホントにそろそろカッコいいとこ見せてくれないと、読者誰も納得しないぞ、と。もしこれで、「スプラウト」とかであったみたいな、三宅くんが仁菜の心情を理解して自ら別れを告げるなんて展開になったとしたら、もう壁殴ものです。「絶対に離したくない」と言った三宅くんですから、きっと大丈夫と信じたい!


■購入する→Amazon

カテゴリ「別冊フレンド」コメント (4)トラックバック(1)TOP▲
コメント

ブログいつも拝見しています^^
面白い漫画を探していたときに、このサイトを見つけ色々発掘させて頂いてます。
「隣のあたし」は友達に借りて読んでいるのですが、今回の巻は最高でしたよね^^
読んでて、うんうんと頷きまくりでした。

これからも、ブログ頑張って下さい★
From: みたらしん * 2011/06/22 10:27 * URL * [Edit] *  top↑
本当三宅くんはニナをちゃんと好きだし誠実・爽やか・優しいと
見事な彼氏っぷりで初々しい付き合いが微笑ましく
この巻で最終回が望ましい。
本誌追ってますけど、次の巻は正直作者どうした?っていう…
三宅はもっと醜態さらしていいからニナ離すなと言いたい
管理人さんの感想早く読みたいです
From: たか * 2011/07/10 02:24 * URL * [Edit] *  top↑
隣のあたし本当に最高です★★
「隣のあたし」前からきになっていて8月に全巻買いました。
7巻の三宅くんかっこいいです。
もうこのまま仁菜ちゃんと三宅くんずっとラブラブでいてほしいです!


8巻楽しみにしています!!
From: あやや * 2011/08/28 21:35 * URL * [Edit] *  top↑
カンタつぼりました。
From: ~名もなきお * 2012/11/20 15:51 * URL * [Edit] *  top↑

管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
究極のバイナリーオプション攻略法があります!
バイナリーオプションとは日経225や株、為替等の金融商品の数字が上がるか下がるかを予想するだけの初心者にもわかりやすい投資商品です。例えば今の日経平均株価が9500円だったとして最短5分後に9501円以上なのか、9500円未満なのかを当てたり、現在の為...
2011/06/21(Tue) 06:43:57 |  【ドリームゲート】未来がわかる究極の投資法
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。