作品紹介はこちら→末次由紀「ちはやふる」
5巻レビュー→《気まぐれ続刊レビュー》末次由紀「ちはやふる」5巻
6巻レビュー→肉まんくんこと西田くんとは何なのか…《続刊レビュー》「ちはやふる」6巻
7巻レビュー→最後の壁は誰になるのか、というお話《続刊レビュー》「ちはやふる」7巻
8巻レビュー→我らが詩暢サマに異変!?:末次由紀「ちはやふる」8巻
9巻レビュー→みんなとするから、かるたは楽しい:末次由紀「ちはやふる」9巻
10巻レビュ-→リベンジのためには、太一の成長は必須だった:末次由紀「ちはやふる」10巻
11巻レビュー→殻を破ってまた頼もしく:末次由紀「ちはやふる」11巻
12巻レビュー→それぞれの想いがぶつかる全国大会:末次由紀「ちはやふる」12巻
13巻レビュー→クイーンへのこだわりと、他人本位:末次由紀「ちはやふる」13巻
14巻レビュー→かるたは音を感じる競技:末次由紀「ちはやふる」14巻
関連作品レビュー→「ハルコイ」/「クーベルチュール」
末次由紀「ちはやふる」(15)
みんなとだからだよ
■15巻発売しました。
高校かるた選手権、団体戦決勝トーナメント。千早たち瑞沢高校は、精鋭揃いの常勝校・富士崎と対戦。それぞれが格の違いを感じる程に手強く、苦戦を強いられる中、千早は流れを引き寄せるために果敢に攻め込んでいく。しかし札に飛び込んでいった矢先、その指に激痛が走り窮地に…!瑞沢かるた部全員の闘志がマックスになる決戦が、いまここに!!
~快調な刊行ペース~
アニメ評判よいみたいですねー。ちょっと遅い時間にやっているために私は殆ど見れていないのですが、自分の周りでは割と好意的な評が多いように思います。そんな中、15巻発売。早い!アニメ化前後って大抵単行本の発行ペースが早くなるのですが、ちはやふるはそんなことはなく、いつもの平常運転でございます。いやーすごいですよね。売れ筋作品でここまで淡々とハイペースを守っている作品って、あんまりない気がします。
~全国大会団体戦、クライマックスです~
数巻に渡って熱い闘いを繰り広げた高校かるた選手権、団体戦トーナメントもいよいよ大詰めを迎えました。まぁとにかく最後まで熱い熱い。ここまでの熱量を保ったまま、最後まで突っ走るだなんて思ってませんでしたよ。
さて、14巻レビューにて、主将対決が一番フィーチャーして描かれるんじゃないかと描きましたが、やっぱり最後、盛り上がってきましたよ。チームの勝利以上に、自分の意志を尊重してわざわざ一番手にぶつかっていった太一。試合中も、普段の彼であれば見せないような姿を見せてくれました…

来い来い来い来い来い来い来い来い
読まれろ読まれろ読まれろ読まれろ
いやーなんか別のベクトルの格好よさが出てます。他にも神頼みをしたり、覚える自分を疑ってみたり。冷静沈着ながら、どこか勝負弱い感もあった太一とは、別人のような姿でした。その姿は、まさに一枚殻を破ったような強さが感じられ、今までの誰よりも頼りがいのあるものだったように思います。
~どうしたって浮かぶのは、スラムダンクの影~
さて、今回読んでいて思ったのは「めちゃくちゃ『スラムダンク』っぽいなぁ」ということ。これを思ったのはたぶん私だけではなくて、両方読んだことある方ならば少なからず感じていたのではないでしょうか。「スラムダンク」というと、末次由紀先生のトレース問題が発覚した際の被トレース作の一つ。以前からも言っていたのですが、トレース以降の復帰策の中でも特に本作については、絵柄ではなく物語の熱量であるとか雰囲気といった部分で非常にスラムダンク的な匂いを感じるようになっていました。あ、ちなみにここで言う「似ている」ってのはもちろん良い意味で、です。絵のトレースはアウトですが、こうした形に変換してアウトプットするのは、アウトではないでしょう。とても良い意味で、スラムダンク的でした。
今回特にそういった雰囲気が強く感じられたのは、この決勝戦のシチュエーションが山王戦と重ねられる部分が多かったからのように思います。対戦相手の富士崎は、常勝軍団の絶対王者。また主人公が試合中に怪我をしてしまう流れとか(対戦相手が動揺するってのはむしろ豊玉かもしれんですが)。北央は、言ってみれば海南の役回りだったんですかね。また試合後の理音と監督とか、もう一度デジャ・ヴ。またシチュエーションのみならず、試合の流れのリズム感であるとか、自分に言い聞かせる台詞の多さだとか。また名言連発で、読んでいて盛り上がりっぱなしでしたよ。

もはやここまで来るとこじつけですが、そういえばかるたの団体戦もバスケも5対5で、ある意味マンツーマンディフェンスの状況に似ているってことから、元々用いられている手法を再現するのには向いている作品なのかもしれません。1on1での個人と、引いてチームとしての描写の出し入れが絶妙。
~太一の恋の行方は…?~
さて、ここ一番での懸けをものにした太一ですが、取った歌はそれでよかったのか。何気に大江さんに心配までされてた(あれ、バレバレ…?)太一が取ったのは、「行方のわからぬ恋」の歌。実に彼らしいと言えば彼らしいのですが、これ取っちゃって恋愛方面ではますます行方が分からぬことになりそうでコワイです。いやーでもここ数巻の流れ的に、目下のライバルである新は、詩暢サマのルートが本線な感じがするではないですか。一気に無風に傾くかとおもっていたのですが、果たして。女の子として千早を見たとき、やっぱりパートナーとして似合うのは太一だと思うんですよねー。かるたの選手として見た時は、あれかもしれんですけど。逆に詩暢サマの場合はむしろ新が会うような気がしません?
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5巻レビュー→《気まぐれ続刊レビュー》末次由紀「ちはやふる」5巻
6巻レビュー→肉まんくんこと西田くんとは何なのか…《続刊レビュー》「ちはやふる」6巻
7巻レビュー→最後の壁は誰になるのか、というお話《続刊レビュー》「ちはやふる」7巻
8巻レビュー→我らが詩暢サマに異変!?:末次由紀「ちはやふる」8巻
9巻レビュー→みんなとするから、かるたは楽しい:末次由紀「ちはやふる」9巻
10巻レビュ-→リベンジのためには、太一の成長は必須だった:末次由紀「ちはやふる」10巻
11巻レビュー→殻を破ってまた頼もしく:末次由紀「ちはやふる」11巻
12巻レビュー→それぞれの想いがぶつかる全国大会:末次由紀「ちはやふる」12巻
13巻レビュー→クイーンへのこだわりと、他人本位:末次由紀「ちはやふる」13巻
14巻レビュー→かるたは音を感じる競技:末次由紀「ちはやふる」14巻
関連作品レビュー→「ハルコイ」/「クーベルチュール」

みんなとだからだよ
■15巻発売しました。
高校かるた選手権、団体戦決勝トーナメント。千早たち瑞沢高校は、精鋭揃いの常勝校・富士崎と対戦。それぞれが格の違いを感じる程に手強く、苦戦を強いられる中、千早は流れを引き寄せるために果敢に攻め込んでいく。しかし札に飛び込んでいった矢先、その指に激痛が走り窮地に…!瑞沢かるた部全員の闘志がマックスになる決戦が、いまここに!!
~快調な刊行ペース~
アニメ評判よいみたいですねー。ちょっと遅い時間にやっているために私は殆ど見れていないのですが、自分の周りでは割と好意的な評が多いように思います。そんな中、15巻発売。早い!アニメ化前後って大抵単行本の発行ペースが早くなるのですが、ちはやふるはそんなことはなく、いつもの平常運転でございます。いやーすごいですよね。売れ筋作品でここまで淡々とハイペースを守っている作品って、あんまりない気がします。
~全国大会団体戦、クライマックスです~
数巻に渡って熱い闘いを繰り広げた高校かるた選手権、団体戦トーナメントもいよいよ大詰めを迎えました。まぁとにかく最後まで熱い熱い。ここまでの熱量を保ったまま、最後まで突っ走るだなんて思ってませんでしたよ。
さて、14巻レビューにて、主将対決が一番フィーチャーして描かれるんじゃないかと描きましたが、やっぱり最後、盛り上がってきましたよ。チームの勝利以上に、自分の意志を尊重してわざわざ一番手にぶつかっていった太一。試合中も、普段の彼であれば見せないような姿を見せてくれました…

来い来い来い来い来い来い来い来い
読まれろ読まれろ読まれろ読まれろ
いやーなんか別のベクトルの格好よさが出てます。他にも神頼みをしたり、覚える自分を疑ってみたり。冷静沈着ながら、どこか勝負弱い感もあった太一とは、別人のような姿でした。その姿は、まさに一枚殻を破ったような強さが感じられ、今までの誰よりも頼りがいのあるものだったように思います。
~どうしたって浮かぶのは、スラムダンクの影~
さて、今回読んでいて思ったのは「めちゃくちゃ『スラムダンク』っぽいなぁ」ということ。これを思ったのはたぶん私だけではなくて、両方読んだことある方ならば少なからず感じていたのではないでしょうか。「スラムダンク」というと、末次由紀先生のトレース問題が発覚した際の被トレース作の一つ。以前からも言っていたのですが、トレース以降の復帰策の中でも特に本作については、絵柄ではなく物語の熱量であるとか雰囲気といった部分で非常にスラムダンク的な匂いを感じるようになっていました。あ、ちなみにここで言う「似ている」ってのはもちろん良い意味で、です。絵のトレースはアウトですが、こうした形に変換してアウトプットするのは、アウトではないでしょう。とても良い意味で、スラムダンク的でした。
今回特にそういった雰囲気が強く感じられたのは、この決勝戦のシチュエーションが山王戦と重ねられる部分が多かったからのように思います。対戦相手の富士崎は、常勝軍団の絶対王者。また主人公が試合中に怪我をしてしまう流れとか(対戦相手が動揺するってのはむしろ豊玉かもしれんですが)。北央は、言ってみれば海南の役回りだったんですかね。また試合後の理音と監督とか、もう一度デジャ・ヴ。またシチュエーションのみならず、試合の流れのリズム感であるとか、自分に言い聞かせる台詞の多さだとか。また名言連発で、読んでいて盛り上がりっぱなしでしたよ。

もはやここまで来るとこじつけですが、そういえばかるたの団体戦もバスケも5対5で、ある意味マンツーマンディフェンスの状況に似ているってことから、元々用いられている手法を再現するのには向いている作品なのかもしれません。1on1での個人と、引いてチームとしての描写の出し入れが絶妙。
~太一の恋の行方は…?~
さて、ここ一番での懸けをものにした太一ですが、取った歌はそれでよかったのか。何気に大江さんに心配までされてた(あれ、バレバレ…?)太一が取ったのは、「行方のわからぬ恋」の歌。実に彼らしいと言えば彼らしいのですが、これ取っちゃって恋愛方面ではますます行方が分からぬことになりそうでコワイです。いやーでもここ数巻の流れ的に、目下のライバルである新は、詩暢サマのルートが本線な感じがするではないですか。一気に無風に傾くかとおもっていたのですが、果たして。女の子として千早を見たとき、やっぱりパートナーとして似合うのは太一だと思うんですよねー。かるたの選手として見た時は、あれかもしれんですけど。逆に詩暢サマの場合はむしろ新が会うような気がしません?
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