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Tag [新作レビュー] [オススメ] [BL] 2011.02.14
1102969144.jpgびっけ「壁の中の天使」


初めて触れたときは
石のように冷たかった
今はもう温かい



■「気持ちが込められた絵には魂が宿る   
 画材屋の店主の依頼で、売り出し中の画家・ロレンツによって描かれたのは、二人の天使。美しい少年の姿をしたその二人の天使・ユリウスとマリオンは、夜になり街が寝静まると、壁から抜け出し夜ごとの散策を楽しんでいたが、そこでユリウスは、一人の男と出会う。その男とは、彼を描いた画家・ロレンツ。夜だけの間、会うことができるその関係の先に、待っていたものとは…!?

 「あめのちはれ」(→レビュー)を連載中のびっけ先生のBL作品になります。茜新社の作品を紹介するのは、初めてなんじゃなかろうか。。。ヨーロッパの街で繰り広げられる、天使と人との恋物語です。主人公は二人。とある売り出し中の画家によって描かれた、画材屋の壁画の天使・ユリウスとマリオン。絵に描かれた天使や人物は、夜ごと絵から抜け出し、誰にも気づかれないように遊び回っているのですが、この二人も多分に漏れず。その羽根で、夜の街を飛び回っていたある日、ユリウスはとある建物から匂ってくる良い匂いにつられ、そちらへと向かって行ってしまいます。そこにいたのは、ユリウスたちを描いた画家・ロレンツ。隠れていたつもりが見つかってしまったユリウスは、それからも夜ごとにロレンツと会うようになるのですが…というお話。


壁の中の天使
人間との関わりあいで、今までになかった喜びを知る。その喜び方が純粋で、愛おしい。


 壁画の天使が夜になると抜け出し、人間と言葉を交わし、心を通わせる。。。なんともロマンチックなおとぎ話。物語は2編4話とおまけが1話。1編はブロンドの髪の天使・ユリウスと、その画家のお話が描かれ、もう1編はもう一人の黒髪の天使・マリオンと小説家のお話が描かれます。どちらも本当に素敵なお話なんです。純粋無垢で真っ白な、天使と少年というモチーフ。そんな彼らに心癒され、いつしか夢中になっていく人間と、そんな彼を放っておけない天使たちの姿が、優しく優しく描かれます。天使という姿であること、そして夜しか会えないということから、紡がれるのは静けさに包まれた二人だけの時間。その二人の間に育ち行く雰囲気がもう堪らないのですよ。
 
 ユリウスとロレンツのお話も素敵なのですが、個人的にはマリオンのお話がドツボ。一人壁に残ったマリオンが出会ったのは、傷心の小説家・レオ。レオと出会い、マリオンは読み書きを教えてもらうのですが、覚え立ての文字を使って書く手紙が、そのクールなキャラとは異なっていてニヤニヤが止まらないという。


壁の中の天使1
感情があまり表に出ないマリオン。彼から手渡された手紙には、大人っぽく素っ気ない彼の振る舞いとは裏腹の、なんとも素敵でかわいらしい文章が…


 たどたどしい文字で書かれた、初めての手紙の中。空が好き、星が好き、飛ぶのが好き…「好き」が並んだその最後に書かれていたのは、「レオが好き」の文字。恋愛感情とは別に、ただただ素直に書かれたその言葉が、天使の無垢さを表しているようでキュン死にですよ、はい。こういった演出もさることながら、そもそもストーリーがキッチリ纏まっていて、本当に感動的なんです。もうオススメ中のオススメです。
 
 BL作品ですが、天使の少年がお相手ということで、出てくる描写はキス程度とかなりプラトニック。とにかく純粋さと優しさに包まれたお話なので、嫌悪感を抱く人は殆どいないのではないかと思います。びっけ先生の作品はどれも大好きなのですが、「真空融接」(→レビュー)然り、BL作品の方が個人的には好みのような…。いやぁ、素敵なお話でした!
 


【男性へのガイド】
→BLですから、オススメはできませんが、それでもおとぎ話的に読むのであれば。
【私的お薦め度:☆☆☆☆☆】
→ドツボ。素敵なお話でした。びっけ先生の作品はみなみな好きですが、心をグっと掴まれたのはこれが一番。


■作者他作品レビュー
びっけ「獏-BAKU-」


作品DATA
■著者:びっけ
■出版社:茜新社
■レーベル:EDGE COMICS
■掲載誌:OPERA
■全1巻
■価格:648円+税


■購入する→Amazon

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Tag [オススメ] [BL] 2010.11.23
32179813.jpg小椋ムク「センチメンタルガーデンラバー」


おおきな
手をください
比呂を守れる
体が欲しい
どうか どうか どうか…!!



■野良猫のフジは、名前と付けてくれた優しい人間の比呂が好き。日々エサを貰っては、彼のひざの上で撫でてもらうのが楽しみ。ずっと側にいたいけれど、比呂のところには時々やって来る恋人らしき男がいた。しかも最近その男が比呂に乱暴をするようになったのをフジは知っている…。けれど自分は、猫だからなにもできない…。神様どうか、比呂を守れる、比呂を包み込んであげられる、おおきな手をください…!そう願ったフジの身に、起こった思いもよらない出来事とは…?野良猫フジとシマの、可愛いあったかファンタジックラブ、登場です。

 小椋ムク先生のBL作品でございます。昨年刊行されました、このBLがやばい!にて8位という高評価を得たこの作品。自分は全く知らず、単に東京漫画社だったから買ったのですが、良かったですよ!読み終わってほわほわしてました。猫と人間の優しい関係を描いた、可愛らしさと温かさの溢れる作品となっています。表題作は3編1シリーズ。主人公となるのは、野良猫2匹です。いつもエサをくれたり、撫でてくれたりする、名付け親の比呂が大好きなシマ。いつも一緒にいたいと願うけれど、彼には恋人の陰が。しかし最近、その恋人が比呂に暴力を振るっているようで、比呂の表情も彼を前にしたときは浮かない。自分は猫だから、彼にしてあげられることは少ない。せめて、彼を守ってあげられる、彼を包んであげられる大きな手があれば…!そう強く思ったシマは、気がつけばなんと人間の姿に。裸で言葉も喋れず、パニック状態の彼を、比呂は保護してくれたのですが…という流れ。


センチメンタルガーデンラバー1
側にいるだけでは足りない、言葉が欲しい、大きな手が欲しい、そんな願いが、彼らを人間の姿にさせた。



 あれ、野良猫2匹じゃないの?という問いかけもありそうですが、2話目はもう一匹の野良猫・シマが主人公となります。こちらもまた、心優しい飼い主に拾われ、ふとした出来事から強く言葉が欲しいと願った結果、人間になってしまうというストーリー。擬人化ともまた違う、完全な「人間化」を物語の要素として落とし込んだ形になっています。猫は猫らしく、寂しがりやでかつ、突然の人間化に適応できず戸惑い、一方の人間もまた、共通して今の恋人と上手くいっていないという状況にあり、そんな自分を優しく気遣ってくれる猫に心許しやすい状況になっています。猫たちの、大切な人を幸せにしたいという一途な願いは、恋愛という段階には足を踏み入れていない感情で、男の自分でもとても共感できる感覚でありました。一方の人間視点でも、男同士というところは置いておいても、恋人と上手くいっていないという状況そのものは甘受可能の感覚。そんな中ピュアに自分を思ってくれる存在がいたら、そりゃあ嬉しいしほわほわするし、にやにやしてしまうってもんです。

 表題作に関して言えば、主人公が猫ということもあるのでしょうか、リビドー起因のギラギラとした感情は一切なし。優しくも切ない関係性を描き出すことに絞った、実にイノセントな物語となっています。同時収録の読切りも、一作性描写があるものの、あってもキス止まり。どれも弱々しい優しい性格の持ち主に、不器用な男の子がお相手という組み合わせで、お互いに遠慮し合いながら、ワレモノを触るような接し方をするその様子が、切なさを想起させて実に良いです。表題作はもちろんのこと、不良少年と本屋の少年の心の通い合いを描いた「こころから」もまた秀逸。秀逸というか、そこまで作品としてBLを評価するアンテナは持ち合わせてはいないので、多分自分の好みの感覚とガッチリ合わさったと言う方が正しいのか。とにかくタイトルにあるような、センチメンタルさが際立った一作。エロ描写の無さは、有り余るピュアさに変換。男性にも読む余地が多分にある一作に仕上っていると思います。少なくとも個人的には、今まで読んできた中でもかなり上位に入るBL作品かと。


【男性へのガイド】
→BL基準でいえばかなり読みやすいのではないかと思います。あくまでBLですけど、ラブだけでない様々な優しい感情があるので、その分。
【私的お薦め度:☆☆☆☆☆】
→表紙の絵柄で若干敬遠していたのですが、これは良かった。オススメですっ!


作品DATA
■著者:小椋ムク
■出版社:東京漫画社
■レーベル:マーブル
■掲載誌:カタログ
■全1巻
■価格:619円+税


■購入する→Amazon

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Tag [オススメ] [BL] 2010.11.14
32163296.jpgヤマシタトモコ「恋の話がしたい」


真川
好きなんて言ってゴメン



■言うつもりのなかった「好き」。受け入れられると思わなかった「自分」。考えもしなかった「関係」。好きだとだけ伝え、キッパリふられ、諦めよう。そう考えた美成は、後輩の真川に好きだと伝えた。しかし予想外に、その想いは受け入れられてしまう。しかしまともに人と付き合ったことがなかった美成は、受け入れられたら受け入れられたで、どう振る舞えば良いかわからない。好きな相手と向き合うのが、こんなにも怖くて、こんなにも幸せだなんて知らなかった…戸惑いながらもひたむきにする恋愛は、もどかしくて甘い。

 ヤマシタトモコ先生のBL作品でございます。東京漫画社のマーブルということで、えげつないエロシーンはなし。とある一組の不器用なカップルを描いた、物語となっています。主人公は、地味な性格で、派手な幸せは追い求めないタイプの男・美成。自分がゲイであるという時点で、恋愛方面においては何も期待していない彼は、ある日キッパリあきらめることを目的として、バイト先の後輩・真川に「好きだ」と伝えます。しかし彼の予想とは異なり、なんとその告白が受け入れられてしまい、二人は両想いに。しかし付き合ったことも、そもそも付き合うということを夢想したこともない美成は、この状況に戸惑いまくり。どう振る舞えばいいのか、どう対峙したら良いのかわからず、ただただお互いに困惑していきます。けれども好きだという気持ちは変わりません。受け入れられて初めて直面する戸惑いに、正面から向き合っていく、そんな不器用な美成の一つの「恋」を、丁寧にそして少しおかしく描き出していきます。


恋の話がしたい
恋愛ひとつで大泣き。しかも想いが通じているのに。そんな不器用さを持つ主人公。


 主人公の美成は、とにかく好きな相手と付き合えるという発想がない人間。一応肉体関係を持つ相手はいますが、あくまで遊び人の相手ということで、付き合うとは違うという線引き。それゆえに、気楽さもあり、本当に付き合うとなると戸惑いまくりという状況に陥ってしまいます。そんななか発する、美成の台詞が、いちいちツボ…
 
「…つ つき合うってなんだ?」
「東京ウォーカー……それが正解?」

 
 他にも絵文字を使う後輩に合わせて、なんとか絵文字を使おうとしたり。少女漫画のヒロインとかと、やっていることはある意味同じなのですが、彼はこの歳でしかもゲイということから、幸せを望まない体質が根深く染み付いてしまっています。だからこそ、抜け出すのが困難で、そして見ていてとても微笑ましくかわいらしい。ここまで不器用な男がかつていただろうかというくらい、印象的な存在となりました。
 
 その他にも、読切りが3編ほど収録されています。それらは純粋な友情を起点としたような、若さ溢れるものから、女性が主人公となっているお話、そしてドMとゲイという異色の組み合わせのコメディと、様々。どれも上手いこと纏まっており、短編として見てもお得な一冊となっているのではないでしょうか。


【男性へのガイド】
→BLですのであれですが、レーベル的にも男性にとってはハードル低め。主人公が女性のお話もありますし。とはいえあくまでBL基準でございますが。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→ヤマシタ先生のBLは何作か読んできましたが、やっぱり東京漫画社での作品が良いなぁ、と。なんとも不器用で、華やかさはないですが、それがまた良し。


■作者他作品レビュー
*新作レビュー* ヤマシタトモコ「Love,Hate,Love.」
女はみな、かわいげな獣:ヤマシタトモコ「HER」
処女女子高生と裸族を同居させると…:ヤマシタトモコ「ドントクライ、ガール」



作品DATA
■著者:ヤマシタトモコ
■出版社:東京漫画社
■レーベル:マーブルコミックス
■掲載誌:BGMほか
■全1巻
■価格:619円+税


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Tag [オススメ] [BL] 2010.11.07
1102942359.jpg雲田はるこ「野ばら」


僕はもう
二度と他人の人生を壊したくない



■両親を亡くし、若くして洋食カジワラの店主を務める梶原武は、そこに勤める離婚寸前の子持ち・神田惣一郎が最近気になって仕方がない。四十間際のオッサン相手が気になるなんて、とても変な話だけれど、他の男とは違う雰囲気を持っているのは確かだった。そんな中、武は神田不在中に離婚届をわたしに店を訪れた妻の冬子により、彼が元々ゲイであることを知る今までの自分への反応や態度から、神田が自分のことを好きなのではないかと思い当たるのだが…。小さくても華やかに、棘が刺されば痛いけど、それでも愛しい野ばらのような二人の人生がここにあります。

 久々のBL作品のご紹介です。雲田はるこ先生2冊目の単行本になります。4話完結の表題作の他、読切り2編を収録。それでは表題作をご紹介致しましょう。物語の舞台となるのは、とある小さな町の洋食屋さん。早くに両親を亡くし、祖母と共に洋食屋・カジワラを切り盛りする店主・梶原武は、そこに勤めるアラフォーの子持ち・神田惣一郎が最近気になる。華奢な体に、自分に対するちょっと変わった反応。その正体が何なのかわからないままであったものの、ある日離婚届を持って店に訪れた神田の妻により、その理由が明らかになります。それは、神田が元々ゲイであるというもの。既婚で子持ちという状況から、その発想は全くなかったものの、思い返せば思い当たる節も。そしてさらに思い返せば、神田が自分のことを好きなのではないかという考えにまで辿り着きます。それ以来、神田を強く意識するようになった武は…というお話。


野ばら
モネの存在が、二人を繫ぐ。この子がいなくとも、物語はまわったでしょうが、その関係は大きく性質の違うものになったはず。


 東京漫画社のマーブルは、そこまでドギツイ性描写がないため、自分でも比較的読みやすいレーベルとして認識しています。この作品も、BLでありながら、男のみの世界で回すのではなく、むしろ脇を固めるのは全員女性。主人公・武の祖母に、神田の妻、そして娘のモネの3人。祖母との関係により親子関係的な関係を、そしてモネの存在により、これまた親子愛、そして家族愛的な描写が加わり、個人的にはより読みやすさが加わったように感じました。またメイン二人の関係も、恋愛関係を通り越して、家族愛的な支え合いの精神から来る関係性が構築されていくので、拒否反応が出るどころか、むしろ自然に温かく状況を享受できている自分がおりました。
 
 あまりに遠慮するあまりに、女々しさが際立つ神田さんに若干イライラしつつも、年下らしくガンガン押していく武とのバランス感は絶妙。娘のモネ含めて、実に素敵な関係性を築いています。なんていうか、神田さんが女々しすぎているので、なんか3人いる構図でも、普通の親子を見ているようで、あまり違和感を感じないんですよね(笑)この話に限らず、絵柄がちょいと古めの少女漫画のそれを想起させる(読切り「みみクンシリーズ」で登場する、目の中にハートや、キラキラの多用など)のですが、時代感が明確になっていない上、その古くささが逆に懐かしさと温かさを生み出しているとも言えなくなく、これも一つの作風という捉え方が正しいのでしょう。表題作、読切り含め、やや変わった関係設定の元物語が展開されるのですが、描き出す気持ちはごくごくシンプル。やや大味に感じられる瞬間もあるかもしれませんが、わかりやすさはやっぱりプラス。良い作品でした。


【男性へのガイド】
→BLですので、そりゃ簡単には読めないかもしれないですが、家族愛的な部分に受け入れられる余地はあるかと思われます。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→描写の古くささは多少気になったものの、優しさと温かさ溢れる物語に感動。不自由な大人と自由な子どもの対比もしっかり落とし込まれ、終始物語を楽しむことができました。


作品DATA
■著者:雲田はるこ
■出版社:東京漫画社
■レーベル:マーブルコミックス
■掲載誌:Cab
■全1巻
■価格:619円+税


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Tag [オススメ] [BL] 2010.07.11
07185542.jpg鈴木ツタ「あかないとびら」


ずっと好きだったというよいrも
これは
二度目の恋です



■大学時代、ゲイだと噂される後輩がいた。そいつが俺のことを好きらしいと聞き、俺はそいつと距離をとった。男のくせに、俺を好きになるマヌケ野郎を、俺が好きになるはずが無い。そして、二度と会うことも無いだろう。そう思っていた薄井だったが、仕事で人手が足りなくなり、紆余曲折あってそいつに助っ人を頼むことに。数年ぶりに再会した後輩・升岡は、相変わらずおどおどしていて、そして相変わらず俺の事を…

 鈴木ツタ先生が描くBL作品集です。鬼畜で俺様な先輩と、エッチな妄想で頭がパンパンの気弱な後輩の恋を描いた表題シリーズ他、2シリーズを収録。それらを少しずつ紹介すると…高校の時に好きだった女の子が憧れていた、同じ高校の人気者と、大学で再会した主人公。好きだった子のお陰で、そいつと話したことも無いのにすっかり彼の情報がインプットされてしまった主人公は、なぜかそのせいでやけに彼のことを意識してしまい…!?という「みにくいアヒルと王子様」と、その後を描いた「王子様の恋人は」。そして、いつも行くコンビニの麗しき男性店員に、ある日思わず声をかけてしまい…という「冷たいさびしがり」。どちらも地味目で大人しい性格(だけど突如暴走・暴発しがち)な男と、余裕のある見目麗しい鬼畜系の男というカップリングとなっています。


あかないとびら
異様にフェロモンを発する後輩くん。加えておどおどしているから、つけこまれやすい。


 この作品、結構な人気作で、BL読み始める以前の私も名前は知っていました。今回はオススメされたので、良い機会だと読んでみることに。レーベルなのか、この先生の作風なのかわかりませんが、とりあえずエロ多め。これまで意識的にライトなエロ描写のBLを読んでいたので、それらと比較するとなかなかがっつりしてます。しかしながら、全然読める。いや、むしろ全然面白い。気がつけば、自分もちょっと遠いところに来てしまったのでしょうか。しかし見渡す先は、まだまだ果てしない。うーむ、とんでもない一歩を踏み出してしまったようです。
 
 エロメインではあるのですが、肉体関係で全てが解決♪みたいな雑な作りではなく、そこに至るまでで、おおまかな関係性の中の問題点は解決されていきます。だからこそ、エロたっぷりでも全然読めたのかな、と。主導権握るイケメンは、いわゆるテンプレ的なものとして享受できるので、個人的にはプラスにもマイナスにもならない感じ。それよりは、不埒な妄想を重ねて「あわわわわ」ってなる地味サイドの男たちが滑稽で、実にかわいらしいく、にやにやしながら読むことが出来ました。


【男性へのガイド】
→いかがなものだろうか、これは。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→BL読んでない人は買わん方が良きものと思われ。個人的にはとっても楽しむことが出来ました。しかしそれは少々問題アリな気も…。


作品DATA
■著者:鈴木ツタ
■出版社:竹書房
■レーベル:バンブーコミックス麗人
■掲載誌:麗人
■全1巻
■価格:562円+税


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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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