
お主は死んだ
気の毒なお主に
7日間の時間を与えよう
ただし猫として
■終着駅は、ちょっとさみしくてちょっとわくわくしませんか?天国に行く前に、7日間だけ自由な時間をもらえたら、あなたは何をしますか?…ただし猫になって。しんだばかりのあなたに、猫の神様が7日間の時間の猶予を与えた結果、見えてくる世界とは。人生が愛おしくなる感動の瞬間をあなたにも!!
まんがタイムオリジナル連載の、非4コマ作品。人生の終わり、天国に行く前に、7日間だけ猫としての時間を与えられた人々の様子を描く、1話読切りタイプのショートストーリーたちが収録されています。予期せぬ死により、やり残したこと、後悔していることをそのまま残してしまった人間の前に、突如として現れる、猫の神様。彼の気まぐれにより、彼ら彼女らは猫としての人生(但し7日間だけ)を与えられるのですが、猫としてできることはごくごく僅か。しかも7日間。その間にやるべきことをやろうと決め、行動した結果、見えてくるのは自分の人生。違う視点だからこそ気づくことがある、良かったと思えることがある、そして、生まれ変わったらこうなりたいと思えることがある。人それぞれの終わりで始まる物語を、温かさいっぱいで描いていきます。

魂が移る猫の体は、飼い猫など身近なものが多い。だからこそ、大切な人が死後自分について語る場面に遭遇できたり、恩返しをできたり。
あなたがもし死んでしまって、7日間猫としての余生を与えられたとしたら、何をしますか?この物語では、その行動起因が実に明確。恐らく自分もそうなるかと思うのですが、人生で後悔していること、気になっていること、これをやらずして死ねないと思っていることを、なんとか達成・実現しようと、彼らは奔走します。とはいえ猫なので、できることには限界が。しかしそんなときには、周囲の人が、不意に助けてくれて、また違った風景が見えてきて、意外と愛されていたのだと自覚できたり。「あの人に想いを伝えたかった」「こんな人生が良かった」「誰に会いたかった」そんな願いの先に待つものは、人生を終えての充実感と、生まれ変わったあとの希望。感動路線のお話、タイトルにもあるように、みなみな「ハッピーエンド」を迎えることになります。
輪廻転生の考え方が基本。物語の最後では、生まれ変わったら誰になりたいか、何になりたいか問われるというケースもあります。もし自分がこういう状況に陥ったら、何するのだろうかと考えるのですが、うーんその時の状況に依るのかなぁやっぱり。物語中、「やり残したこと」は人それぞれ、様々あるのですが、パターンは基本一緒。わかりやすい物語である反面、先が読みやすいという弊害もあり、それを良いと捉えるか、イマイチと捉えるかは読んだ人次第なのかな、という気がします。
【男性へのガイド】
→まんがタイムということで、厳密には女性向けレーベルではございません。ということで、両対応という感じ。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】
→良い話なのですが、ショートストーリーで捻りもないため、やや薄味な印象。多分帯のあおりで変な方向に期待してしまったのが良くなかったのかもしれません。捻りがないのではなく、素直。そう表現するのが良いのか。
作品DATA
■著者:本山理咲
■出版社:芳文社
■レーベル:まんがタイムコミックスストーリー
■掲載誌:まんがタイムオリジナル(連載中)
■既刊1巻
■価格:619円+税
■購入する→Amazon
スポンサーサイト