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Tag [新作レビュー] [オススメ] 2015.04.24
51o4PnUFO4L.jpg森野萌「おはよう、いばら姫」(1)



俺でも
誰かの助けになれるなら




■わたしはもうずっとずっと 答えをわからないでいる―――。
 「丘の上のおばけ屋敷」と噂のある空澤家でワケあって家政夫のバイト中の高校生・美郷哲。ある日、本邸の離れで暮らす謎の少女・空澤志津と出会い、どこか寂しげな笑顔に惹かれていく哲だが、再び会った時の彼女は様子が豹変していて……?

 森野萌先生のデザート連載作です。2冊目の単行本になるのですが、近所の書店ではかなり平積みされているようでした。裏表紙側の帯面には、人気作家さん達からの推薦コメントがあるなど、かなりプッシュされている模様です。で、実際に読んでみたのですが、これが面白くて。ではでは、内容をご紹介しましょう。

 物語の舞台となるのは、丘の上にある広いお屋敷。この家で家政夫としてバイトをしている高校生の哲は、ある日お屋敷の離れに暮らす、空澤家の娘・志津と出会います。噂では「病気で外に出られない」と聞いていたのですが、その様子を見る限りなんだかとても元気そう。実際彼女は「病気ではない」と言い張ります。彼女に頼まれるようにして、その日以降も度々離れで会うようになった哲と志津。哲は無邪気に笑う彼女に次第に惹かれていくことになります。この気持ちは恋に違いないと思い切って告白をしてみた哲でしたが、翌日になって彼女の様子は一変。生気を失ったかのように静かに佇む彼女は昨日とはまるで別人で、哲のことも覚えていないという。失恋に悲しむものの、どうにも彼女のことが気になる哲は、再び志津に会いに行くのですが……というお話。


おはよういばら姫0002
離れに暮らす志津は、親ともしばらく会っていないという。久しぶりに人と話したのか、哲と話すとなんだかとても嬉しそうにはしゃぐ。そんな彼女を前に、哲は少々戸惑います。


 まるで別人のように豹変して、当人は何も覚えていないということから想像できるのは、「多重人格者」でしょう。序盤は二人の出会いと距離を一気に縮める過程があり、中盤からその路線で進んでいくのですが、後半にかけて物語は思わぬ展開に。序盤の甘々な展開から、中盤から後半にかけては甘酸っぱさは残しつつも一転シリアスに。めくるめく展開に普通であれば振り落とされてしまいそうなのですが、そうはならずに普通についていけるし、むしろなんだか心地よい。主人公と、主人公の目を通して描かれるヒロインの心情描写が共に上手いのか、ガッツリと物語に入り込んで楽しむことができました。

 序盤、中盤、終盤と真実が明らかになるにつれ物語の様相は大きく変わっていくのですが、根底にあるものは不変で、「彼女を救えるのは、彼女の魅力に気づいてあげられるのは自分しかいない」というヒロイズムをくすぐる関係性。ヒロインの志津も、口数が少なく感情の起伏がほとんど見られないとはいえ、その見た目と相まってやたらと儚げに映って魅力的なんですよ。だからそういう感情が余計に掻き立てられると言いますか。

 そういえばこれまでほとんど触れていませんでしたが、主人公の哲もいい人感がにじみ出る犬っぽい男の子で、個人的には非常に好きな子です。イメージ的につながるのは、「星くずドロップ」のしの。家政夫なので、家事は得意というお約束的な設定ですが、一方でサッカー少年という意外な一面も持ち合わせています。詰まる所「いい人」で、だからこそヒロインが放っておけず、気が付けば惹かれていくというのにも納得なのです。


おはよういばら姫0001
外に連れ出そうとする哲。基本的に無気力で眠い感じが志津にはあります。起きたてだからというわけではなく、本当にいつもこのくらいスローでローテンション。


 多重人格的な設定を持ち込んでいる上に、男受けしそうなヒロイン、加えて頼りない男の子が主人公と、これまでのデザート(掲載紙)のイメージからはかけ離れているような内容にびっくり。正直男性向けの雑誌で連載されていたとしても違和感ない内容だと思います。アニメ絵っぽい描画に加え、ちょっとオタクっぽいネタも散りばめつつと、デザート読者層とマッチしているのか謎なのですが、評判はどうなのでしょうね。ともあれ非常に好みの物語で、是非ともオススメしたい作品でございます。


【男性へのガイド】
→先ほども書いたように、男性向けの雑誌で連載されていたとしても違和感ない内容かと思います。この手の物語がお好きな方は、
【感想まとめ】
→面白かったです。かなり自分好みの作品で、これは強くオススメしたいところ。


作品DATA
■著者:森野萌
■出版社:講談社
■レーベル:KC デザート
■掲載誌:デザート
■既刊1巻


■試し読み:第1話
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Tag [新作レビュー] 2015.03.17
kataomoifever.jpg桑佳あさ「片想いフィーバー」(1)



……ごめん俺
里沙じゃ勃たない




■全員アウト!好きって言えばいいもんじゃない。
 小学校からずっと仲良しで、同じ高校に進学した幼なじみの里沙、友弘、詩也。でもある日、友弘が前田先輩にひと目ぼれして大変なことに。焦った里沙は思い切って友弘に告白。だけど前田先輩へのアピールに必死な友弘には、相手にしてらえない。そんな中、もう一人の幼なじみ・詩也が里沙に告白してきて……。恋の熱に浮かされた高校生たちの捨て身で素敵な全力投球!全員が片想いなこの恋のラビリンスに、出口はあるの…!?

 桑佳あさ先生の初単行本です。全員片想いな青春グラフィティ。主人公は表紙にも描かれている女の子の里沙。彼女には小学校の時からずっと一緒に過ごしてきた幼馴染が二人いました。一人は友弘、里沙がずっと好きな相手。けれども里沙の想いも虚しく、友弘はツンツン美人な前田先輩に夢中で全く相手にしてもらえません。その横で、里沙に想いを寄せるのがもう一人の幼馴染の詩也。それぞれが思い思いの相手に恋の矢印を伸ばしているものの、決して交わることのない状況に、やきもきしつつも頑張る彼らですが…というお話。

 片思いの応酬というと、切なさが前面に押し出されて胸が苦しくなるような作品を思い浮かべると思うのですが、これはあんまりそういう感じを受けません。むしろコメディ一直線という感じすらあります。その源泉となっているのが、登場人物が割と全員ロクデモナイからというのがあるかもしれません。みんな真面目に片想いしているのですが、全員想いがフルオープンである楽さ加減があるのに加え、こんな感じなので……



片想いフィーバー0001
ひどくオープンエロな友弘(爽やかエロ)



片想いフィーバー0002
友弘の想いを引き寄せたいがゆえに胸を触らせる里沙(アホ)



片想いフィーバー0003
優しくしておいて出し抜こうとする詩也(ゲス)



片想いフィーバー0004
ツンツンどころか……な前田先輩(ドS)



 四六時中こんな感じではないのですが、こういったネタがちょいちょい挟まれてくるので、十代の恋愛を切なく描いた同系の作品とは一線を画する雰囲気を持っています。むしろ上記の個性とネタの強さと、定期的にオチが来る感じは、学園4コマ漫画に近いものがあるかもしれません。4コマ好きの人にちょっとおすすめしたいちょっと変わった雰囲気の物語。

 恋愛ものとして見るならば、それぞれが驚くほどに真っ直ぐに相手にぶつかるので、ストレートで気持ちが良くとも、それがやや単調に映ってしまうところはあるかもしれません。これから巻数が重なるに従い、切なさ成分も増えてくるような気もしているのですが、このままコメディ調で明るく推移することも十分に考えられ、展開はちょっと見えず。ひとまずは明るくテンポ良く読める学園ラブコメとして楽しんでいただければと思います。

 
【男性へのガイド】
→ほとばしる4コマ感は男性が読むのにあたっても良い後押しになるんじゃないかと思います。あと前田先輩、イイですよね。
【感想まとめ】
→読後に何か残るかというと別に何も残らないのですが、それが良い所なんだと思います。肩ひじ張らずに読める、デザート連載としては一風変わった雰囲気のコメディ。


作品DATA
■著者:桑佳あさ
■出版社:講談社
■レーベル:KC DESSERT
■掲載誌:デザート
■既刊1巻


■試し読み:第1話

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Tag [新作レビュー] [オススメ] 2015.02.03
1106463497.jpgアサダニッキ「星上くんはどうかしている」(1)



しょうがないから
あたしが友達になってあげる




■「似てない双子」と有名な2人の星上くん。兄・望はぼっちで、弟・求は人気者。三毛野いさりは「友達の作り方を教えてほしい」と望に頼まれたのをきっかけに、正反対な2人に振り回されることになって……!?八方美人女子×似てない双子のトライアングルラブコメ第1巻!

 「ナビガトリア」(→レビュー)や「青春しょんぼりクラブ」(→レビュー)を描かれているアサダニッキ先生のデザートでの連載作です。早速内容の方をご紹介しましょう。ヒロインの三毛野いさりは、八方美人な性格で、誰とでも適度の距離を取り馴染んでいる計算高い女の子。そんな彼女がある日風紀委員になることを命ぜられるのですが、ペアとなった男子は「ハズレのほうの星上」。校内で似てない二人として有名な星上兄弟のうち、暗くて挙動不審な“ぼっち”の兄・望の方なのでした。彼は何を思ったのか、いさりに友達の作り方を教えてほしいと頼んできます。乗り気のしないいさりでしたが、真剣な彼の姿勢を見て友達作りに協力してあげることにするのですが、ここで思わぬ邪魔が入ります。それが星上兄弟の弟で、学校随一の人気者である求。彼は極度のブラコンで、誰も望に近づけさせまいと、あの手この手で妨害してくるようになり…という学園ドタバタラブコメディ。


星上くんはどうかしている10002
望をめぐって(?)バトルを繰り広げる、いさりと求。そしてそんな二人の様子には一切気づくことがない、鈍感なお人よしの望。中盤以降はこの体制がベースに。


 なんだか正確に問題を抱えた男女たちが、不器用ながらも真正面からお互いに向かい合い、仲を深めていくというお話。これは「青春しょんぼりクラブ」にも通じるところがあるかと思います。ヒロインのいさりは、八方美人ゆえの希薄な人間関係に悩み、星上兄・望は友達が作れないことを深く悩み、星上弟・求は弟への異常な愛により性格が歪んでしまったというなかなかどうかしているキャラ達が揃っています。それぞれ「引く」という発想はなく、それぞれの思惑を通したいという所からぶつかり合いが起こるという。ここからやがて恋の芽も生まれてくるのでしょうが、まだまだそこに至るには時間がかかりそうなご様子。


星上くんはどうかしている10001
いさりは八方美人と言いつつも、自分が大事にすべき相手がだれかということは考えることができる子で、望を見捨てず面倒を見てあげる所がなかなか良い子でかわいらしいです。キャラ的にも結構好きな子だったり。


 ぱっと見一番どうかしているのは弟の求なのですが、冷静に考えると兄の望もかなりヤバめの男の子でして。このおどおどしつつ、いさりを驚くほどに巻き込む力というのは、なかなかの破壊力。「(友達になってくれるのは)きみじゃなきゃダメなんだ」というセリフを、長く効力を発揮しそうな一撃ですよね。この無邪気に人を振り回すというのが一番タチが悪くて、それを地で行く彼はなかなか凶悪ですよ。この後も無邪気にいさりを振り回しそうで、非常に楽しみであります。(振り回されるいさりがなかなか良い味を出しているのですよ)

 友達の輪は少しずつ広がって行くのですが、その子たちもなかなかひとくせふたくせあるキャラ達で、今後話が進んでく中で、3人と良いケミストリーを生み出してくれることを期待したいです。一通り役者が揃い、なんとなくそれぞれの気持ちに変化が現れたところで1巻は終了。さてさて、2巻ではどんなエピソードが描かれるのか、楽しみですね。


 
【男性へのガイド】
→アサダニッキ先生の作品は割と広く受け入れられている印象がありますが、本作も同様に間口は広いんじゃないかと思います。割と色物キャラが多いので、その辺さえ受け入れられればOKかと思います。
【感想まとめ】
→さすが安定の面白さでした。友達作りがスタート地点ですが、これから恋愛要素も含まれてくると思われますので、続きにも大いに期待したいところです。



作品DATA
■著者:アサダニッキ
■出版社:講談社
■レーベル:KC デザート
■掲載誌:デザート
■既刊1巻
■価格:463円


■試し読み:第1話

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Tag [続刊レビュー] 2014.02.22
1106368449.jpg葉月かなえ「好きっていいなよ。」(12)


確信なんてものはないけど
決めて
前に進むしかない



■12巻発売しました。
 高校1年から付き合いはじめた橘めいと黒沢大和は、3年に進級。将来を真剣に考えはじめるめいたちだけど、なにやら大和の様子が…。一方、新入生の双子、凛と蓮はめいやみんなになじみ、それぞれの想いが大きく動きはじめる…。
 

〜安定と不安定が入り交じる12巻〜
 12巻発売しております。付き合って結ばれて、引き続き二人の仲は盤石。安定した二人です。二人の仲が恋愛絡みで危機に陥ることは、この先まずないと思われ、物語は「二人の成長」というところに専らスポットが当てられて来ています。今回も、二人にとっての“課題”が浮かび上がり、それに対してアプローチしていくという内容でした。


〜めいが彼のために動く番〜
 これまでは、めいはどちらかというと受動的で、自ら誰かのために積極的に動こうとする人ではありませんでした。これまでの一番の頑張りってなんでしょうかね。あの文化祭のミスコンに出た事でしょうか。あれも彼女なりに頑張ったイベントでしたが、出るきっかけは周囲の推薦によるもの。彼女自ら全てを決めて…というアプローチではありません。それが今回、彼女は自ら動くことになります。
 
 きっかけとなったのは、もちろん大和。「自分の進むべき道」「やりたいこと」を模索し、写真に手を伸ばしてみるも、イマイチ納得のいく写真が撮れず思い悩む彼を案じ、取った行動は…
 

好きっていいなよ12-2
めぐみにカメラマンを紹介してもらえないか頼みに行く


 なんだかんだ長い間大和と付き合ってきましたが、めいが本当の意味で「彼のため」に行動したのって、何気にこれが初めてなんじゃないか、と思います。もちろん色々大和のためにしてきたわけですが、それはある程度答えが見えていたり(確実に喜んでもらえるとか)、彼への恩返しのような位置付けの行動が主。今回は、答えが見えない中で「なんとか彼の力になりたい」と、保身も何もなくただただアクションを起こすというもので、これまでの行動とは若干毛色が異なる印象がありました。
 
 またすごいのは、彼女が頼りにしたのが、かつて恋のライバルであっためぐみであるというところ。この年頃(てかこの年頃じゃなくても)、一時でも恋で争った相手を頼りたいとは思わないんじゃないかなぁ、普通。でも彼女は、そんなことお構いなしにめぐみに一直線。きっとそんなこと意識するまでもなく、大和のことが心配で仕方がなかったのでしょう。
 

好きっていいなよ12−2
 切羽詰まっためいは、想いがあふれて涙を浮かべてしまうのですが、彼女の一生懸命さが伝わってきて、グッときました。


 最初の頃は「誰にも頼らない」といった姿勢がありありと見えていた彼女が、大好きな人が出来ることで、誰かのために懸命に行動することもできるようになるし、誰かを頼るということもできるようになるという。そして、相手がどんな状態になって受け入れるという、器の広さまで。これまでの歩みは非常にゆっくりではありますが、振り返ってみれば大きく成長していることに気づき、驚かされます。


〜良い身長差です〜
 大和とめいがこんな感じではあるのですが、きちんと恋愛面でも物語の補強はあります。それが、前回から引き続いて、海と凛の二人。凛ちゃんは相変わらず強烈なキャラをしております。とにかくゴーイングマイウェイで、非常に人生が楽しそうです。傷を傷とも思わなそうな彼女が、ある種傷だらけの海に惹かれるというのは面白いですよね。なかなか噛み合なそうな二人ですが、12巻後半のツーショットの身長差が実に丁度良い塩梅で、「あー、この二人良いわ」と、妙に納得してしまったという(笑)
 
 でも海はやっぱりめぐみが良いと思うのですよ。お互いを理解しあえる関係にあると思うんですけどねぇ。しかしめぐみは恋愛よりもモデル業に重きが。しかも海外へ行くということで、なかなか厳しいのかも。もし仮に凛とくっついたとしたら、モデルでも恋愛でも良い事尽くめで、幸せしか知らない羨ましいキャラになってしまうではないですか…!って所から、両取りってパターンはそんなにないと思うんですよね(葉月かなえ先生の作品に出てくるキャラは、ビターな経験を経てこそ魅力が増しますし)。それがモデルなのか、恋なのかは分かりませんが、どちらかでめぐみが笑ってくれていると嬉しいですね。


【関連記事】
作品紹介→葉月かなえ「好きっていいなよ。」
3巻レビュー→根暗と幼女とヤリマンと・・・ 葉月かなえは計り知れない 《続刊レビュー》 「好きっていいなよ。」3巻
4巻レビュー→まだまだ幅を見せつける,どんどん面白くなる 《続刊レビュー》葉月かなえ「好きっていいなよ。」4巻
5巻レビュー→努力をしてきた子は美しい:葉月かなえ「好きっていいなよ。」5巻
6巻レビュー→弱い心が人を傷つけてしまう:葉月かなえ「好きっていいなよ。」6巻
7巻レビュー→あたしは表で生きていきたいのよ:葉月かなえ「好きっていいなよ。」7巻
8巻レビュー→自分の中に“女の子”が満ちていくとき:葉月かなえ「好きっていいなよ。」8巻
9巻レビュー→自己評価の低い女の子との付き合い方:葉月かなえ「好きっていいなよ。」9巻
10巻レビュー→体に触れて、心に触れる。:葉月かなえ「好きっていいなよ。」10巻
11巻レビュー→見なくてはいけない未来:葉月かなえ「好きっていいなよ。」11巻
関連作品レビュー→葉月かなえ「堀高ハネモノレンジャー」 葉月かなえ「あれもしたい、これもしたい」

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Tag [続刊レビュー] 2014.01.17
作品紹介はこちら→*新作レビュー* ろびこ「となりの怪物くん」
2巻レビュー→《気まぐれ続刊レビュー》ろびこ「となりの怪物くん」2巻
3巻レビュー→三者三様の考え方…女の子たちがとっても魅力的です《続刊レビュー》「となりの怪物くん」3巻
4巻レビュー→あさ子の可愛さに、目が離せない!《続刊レビュー》ろびこ「となりの怪物くん」4巻
5巻レビュー→あなたがわたしにくれたもの:ろびこ「となりの怪物くん」5巻
6巻レビュー→頑張る女の子は、かわいい:ろびこ「となりの怪物くん」6巻
7巻レビュー→それでも、人を求めてしまう:ろびこ「となりの怪物くん」7巻
8巻レビュー→はじまりはいつもこの階段で:ろびこ「となりの怪物くん」8巻
9巻レビュー→選択したときの後悔を無くすために:ろびこ「となりの怪物くん」9巻
10巻レビュー→二人の価値観を形成するもの:ろびこ「となりの怪物くん」10巻
11巻レビュー→自分の気持ちをありのままに伝えること:ろびこ「となりの怪物くん」11巻
12巻レビュー→この人に、恋をしてよかった。:ろびこ「となりの怪物くん」12巻




1106359108.jpgろびこ「となりの怪物くん」(13) <完> <完> (デザートコミックス)


あなたに伝えるためにある
この言葉と手



■番外編の13巻発売です。
 それぞれに新しい時が経ち…そして、誰にもまた新しい物語が待っている。
 大人気青春ラブストーリー、その後の日々を描いた番外編がつながっていく、完結巻!
 

〜サイドストーリーを収録した13巻です〜
 「となりの怪物くん」の脇役達にスポットを当てた番外編を収録した13巻になります。収録されているのは4話で、それぞれササヤン、伊代、優山、そして雫の弟である隆也くんが主人公。それぞれバラバラの物語とはなっていますが、おおよそ時系列順になっていて、本編でもある雫とハルのエピソードも同様に語られます。どれも面白かったですが、個人的にお気に入りなのは2話目3話目でしょうか。それぞれ、12巻までで語りきられることがなかった部分に触れられており、本編をしっかり補完する形となっていた所がGood。それではそれぞれのお話を…
 

〜ササヤンくんの話〜
 1話目に収録されていたのは、ササヤンの話。彼が夏目さんを、どう見つめ、どう思ってきたかが描かれています。「その後」というよりは、本作に関しては振り返りになるでしょうか。いつでも飄々とスマートに物事をこなしているイメージのあるササヤンですが、意外にもその年頃の男の子らしい想いを抱えて、結構一生懸命日々を送っていたんだなぁ、と。
 
 
となりの怪物くん13-1
もう、これとか思春期の男の子って感じで良いですよねー!!
 

 本編ではあまり見ることのなかった、困り顔や赤ら顔が満載で、ササヤンファン(いるのか?)必見の内容ですよ!微妙なバランス感で、付かず離れずなこの二人。やっぱりお似合いだと思います。


〜伊代の王子様大作戦!〜
 2話目は伊代。そういえば途中参加しながらも場を乱して去って行った感のある彼女、本編では結局どういう役割だったのでしょうか…。サイドストーリーでも彼女はゴーイングマイウェイ。優山と出会い、猛烈アプローチを繰り広げることになります。これだけを見ていれば単なるドタバタラブコメなんですけれど、物語は思わぬ形で着地することに。
 
 これ、恋愛軸と見せかけた、兄妹愛のお話だったんじゃないかと。あんまり二人の関係が深く描かれることってなかったんですが、なんだかんだ良い関係ではないですか。伊代の存在意義ってあんまり見出すことが出来ていなかったんですが、ついぞ適当な相手役が当てがわれることのなかったヤマケンの、とりあえずの理解者でありパートナー的なポジションとして、なんとなく合点がいったのです。


〜リバーサイドの子供達〜
 13巻で最も登場シーンが多かったのは、恐らく優山さんではないでしょうか。2話目、3話目で、ガッツリ登場。2話目も伊代の話と言いつつ、半分くらいは優山さんメインでしたから。3話目は、自分の将来を未だ明確に描ききれていない彼が、うだうだしつつもちょっとしたきっかけを掴むという物語。一番意味ある物語と感じたのはこれで、ハルと優山の仲について、ちょいとだけ深く描かれることになっています。ハルをとりまく物語は割と複雑で、本編を読んでいてもなかなか飲み込むことができなかったのですが、こと兄弟関係においては、この物語を読むことでしっかりと噛み砕き消化することができたというか。明確に「救い」が見えたことで、素直に「ああ、良かったなぁ」と思えることができたお話でした。


〜ネバー・エンディング〜
 最後は雫の弟・隆也のお話。12巻の時点で一番気になっていたのがこの子で、大島さんに淡い想いを抱きつつ終わったという。あまりの歳の差に、どう料理するのかと興味津々だったのですが、物語は彼が高校3年生になった時点から描かれます。面影やテンションはそのままではあるものの、身長はすっかり大きくなって男らしくなった隆也くん。淡々としていながらも、その中身はしっかりと高校生で…


となりの怪物くん13−2
こんなこと


 年上好きで、さらに尻が好きとは、渋いです。この頃の男子なんて、尻よりもおっぱいですから(どうでもいい)。というか、意外と積極的に攻め込むとろこ、静かに見せて中身は雫に似た所があります。手に入れたいものには、真摯に向き合いストレートに全力で。最後を飾るに相応しい、真っ直ぐさと爽やかさを見せてくれました。想いを伝えるのも、本編で何度も登場した…
 

となりの怪物くん13−3
あの坂


 こうして、物語は巡っていくのですね。エピソードタイトルの「ネバーエンディング」、とっても良いと思います。あと一番良かったのは、隆也くんが最後に放った台詞。すごく彼らしくて、笑いましたし、素敵だったと思います。

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いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
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BEARBEAR
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レビュー
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レビュー
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