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Tag [新作レビュー] [オススメ] 2012.03.13
1106121669.jpg酒井まゆ「シュガー・ソルジャー」(1)


女の子って
可愛くなりたいって思うと
強くなれるんです!



■如月真琴・15歳。特技は被害妄想!?カリスマと呼ばれるような有名読者モデルのお姉ちゃんと比べられて、かなーり立派にそだった日陰者根性。高校からは生まれ変わってかわいくなろうと努力するけれど、なかなか上手くいかなくて。。。そんな時、クラスの人気者の入谷くんと出会って…?真琴の青春の戦い(!?)の高校生活スタート!

 「MOMO」「クレマチカ靴店」(→レビュー)などを描かれている、酒井まゆ先生のりぼんでの新連載になります。「シュガーソルジャー」と、なんだかかわいらしいような逞しいようなタイトルですが、一人の内気な女の子の青春の戦いということでこんなタイトルになりました(多分)。ヒロインは、表紙のなんともかわいらしい女の子・如月真琴。悪くない見ためをしているものの、彼女を支配するのは根の深い日陰者根性。というのも、姉がカリスマと呼ばれるようなレベルで人気の読者モデル。どこにいっても「あのモデルの妹」として見られ、「あのお姉ちゃんの妹にしては地味」なんて言われて育ってきたのでした。けれどこのままじゃダメだと、高校入学を機に奮起。オシャレにメイクに気を使って、いざ迎えるは高校生活!けれどもそう簡単に日陰者根性は変わるわけではなく…?というお話。


シュカ#12441;ーソルシ#12441;ャー1
本当に自分に自信がないので、割とかわいいのにこんな感じ。日陰者根性はそう簡単には治りません。


 りぼんの作品って割と「あ、これ人気出そうだなぁ」とかわかりやすい気がするのですが、これもきっと人気が出るはず。別に根拠があるわけじゃないんですけど、これまで親しんできたりぼんの人気作品と同じような匂いがするというか。異端までいかないけれどそれなりに個性的な登場人物たちを配し、ちょっとした捻った要素をヒロインに持たせる。この作品で言えばその見ためとは裏腹に著しく低い自己評価がそれにあたりますが、そこを基軸に実に上手く物語を運んでいます。
 
 姉に比べて地味とはいえ、それなりにかわいいヒロイン。見ために気を使えば、それなりに人の目は引くようになります。けれども今まで育ててきた日陰者根性はそう易々と抜けるものではなく、結果自分の余裕を無くさせて動けずじまいに。自ら他人に対して動くということができない子なので、周囲に彼女を動かす人物を配置するのですが、その面々が学校の王子様であったり、中二病なゴスロリ少女だったり、カリスマモデルの姉だったりと、個性の塊のような人たち。彼らの承認によって自己評価を回復させることもあれば、逆に彼らの個性によって自分の地味さを嘆く方向にも転んだり。良くも悪くもヒロインの心をゆらゆらさせ、上手いことバランスを取っているなぁ、と。このバランス感は長く描いていらっしゃる酒井先生だからこそなのだと思います。


シュカ#12441;ーソルシ#12441;ャー1-2
 高校デビューと言えば当然恋愛も盛り込まれるわけですが、相手役が食えない男で、これからまだまだ楽しめそう。見ため、言動、どこをとっても完璧な王子様。けれども彼女は作らず孤独を貫く変わり者。ある意味難攻不落の彼を前に、ヒロインが上手く立ち回れるわけもなく。ただ余裕無くピュアな心をふりまいて慌てふためくヒロインがかわいいのなんの。
  
 詰まる所この作品の魅力は、ヒロインの純粋さと一生懸命さに集約されているような気がします。日陰者根性はついているけれど、捻曲がってはおらず、ただ汚されずに純粋に育ちましたってな感じの。こんな子を悪く思う人はまずいないはずで、きっと多くの共感を得るのではないでしょうか。

【男性へのガイド】
→りぼんっぽい少女マンガ。りぼん作品が苦手でないのであれば大丈夫かと、なんていう割と無責任な薦め方を。
【感想まとめ】
→これは面白かったです。ヒロインの可愛らしさもさることながら、脇役達も個性的で、今後の話の転がりが非常に気になる所。オススメで。


作品DATA
■著者:酒井まゆ
■出版社:集英社
■レーベル:りぼんマスコットコミックス
■掲載誌:りぼん
■既刊1巻
■価格:400円+税


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Tag [新作レビュー] 2012.02.10
1106070142.jpg鳥海りさこ「つばめのすぅ」(1)


終わった…


■平凡な中学生、春日つばめのもとに現れたのは、なんと頭が鳥の転校生!!え、一体なんなの!?けれどもクラスメイトは驚くどころか、憧れの眼差しでその転校生を見つめている…。どうやら幻術で鳥の頭を美少女にごまかすことができるらしいその転校生、小石川すぅにやたらと絡まれるつばめの運命は…!?キモイ!怖い!!泣いちゃう!?話題のハイブリッド鳥コメディ!

 昨年一部で話題になっていた本作、遅ればせながらご紹介でございます。りぼんのギャグ枠はいつだって異色作、異色作家が飛び出すものなのですが、こちらもまたすごい。作者は現役の東大大学院生だってんですから驚きです。少女漫画家で東大卒というと、マーガレットなどで描かれていた亜月裕先生がいたりしますが、現役の院生ってのは初めてじゃないでしょうか。というわで編集サイドもそれをプッシュ。おかげで帯をかけての背表紙パッと見、東大大学院生が作者名みたいになっちゃってるっていう。

 さて肝心の中身ですが、鳥の頭を持った一風変わった転校生に、ごくごく普通の女の子・つばめが懐かれるという迷惑被り系のギャグコメディ。見ためからしてインパクト抜群なのですが、ヒロイン以外の目にはその転校生・小石川すぅは超絶かわいい女の子に映っているようです。唯一ヒロインにのみ本当の姿が見えているということがわかると、囲い込みのようにして逆に懐きまくるすぅ。結果常に行動を共にするようになり、ことあるごとに彼女の奇行に巻き込まれていくことになるのでした…


つは#12441;めのすうう
 顔から下は普通の身体で、頭部だけ鳥というのは、かのお笑いコンビ・笑い飯がM-1で繰り出した「鳥人」を彷彿とさせます。
 
 
 いや、これズルいよね、うん。この見ためにウザかわ強引な性格って、もう無敵じゃないですか。のっけからこの設定ということからわかるように、ネタは割と力技系です。幻覚仕えるって時点でもうフリーダムにやりたい放題できるわけですよ。優雅にお昼ご飯食べてるその実凄い勢いで鳥のエサつついてて、それを自覚しつつ「お弁当交換しよー♡」とか言っちゃったり。とにかく不条理をヒロインが被るというパターンで、ヒロインのツッコミと頑張りなくしては成り立たないのですが、終盤慣れ始めると今度は諦めからの回避行動へと移っていき、若干テイストが変化。意外と飽きがこないっていう。
 
 絵柄はパッと見中学生とか小学生くらいの子が描いたんじゃないかという、不安定に安定したレベル。ふと登場したスズメのスケッチとか普通上手いので、多分本気出せば上手に描けるんだと思います。狙ってのこの絵柄であり、だからこそ許されている部分も少なからずあるんじゃなかろうか、と。というわけで登場人物も作者さんも共に曲者感漂う本作。面白いかどうかは個々人よると思いますが、少なくともインパクトはある作品ですので、気になる方は押さえておくと良いと思いますよー。


【男性へのガイド】
→りぼんのギャグ枠は男性にも読みやすいという風潮(どこの?)
【感想まとめ】
→東大院生よりも鳥人推しでいいんじゃないだろうか、とすら。どちらにせよインパクトあります。


作品DATA
■著者:鳥海りさこ
■出版社:集英社
■レーベル:りぼんマスコットコミックス
■掲載誌:りぼん
■既刊1巻
■価格:400円+税


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Tag [続刊レビュー] 2011.12.15
作品紹介→「りぼんで女の子同士のキス…」各所で話題のガールミーツガール青春白書:えばんふみ「ブルーフレンド」1巻
2巻レビュー→一人の少女の再生描いた、良き青春物語でした:えばんふみ「ブルーフレンド」2巻




1106089982.jpgえばんふみ「ブルーフレンド」(3)


私はあんたがいい!


■3巻発売です。
 自分の意見がなかなか言えない少女、可奈子。周りに流されず、真っ直ぐに前を向く少女、青。桜舞う春、高校入学と共に出会った正反対の二人。時に傷つけ合い、求め合い、いつしか惹かれ合うようになり…!?
 

~またお前か~
 なんと3巻登場です。2巻で完結だったはずなのですが、第2部ということで全く新しい形でスタートすることになりました。第1部がやはり好評だったということでしょうか。確かに登場した時は、ネット界隈ではかなり騒がれていました。帯にも「ファンの声、全国に拡大!」なんて書かれていて、いくつかのコメントが寄せられているのですが、そこに気になるコメントが。
 
 
 百合成分もあるけど、
 ちゃんと友情ものとして良い人間ドラマになっているのがすごい。
 他と違う百合マンガ。
 (24歳 IT関係)

 あれ、この肩書き見覚えが。そういえば1巻と2巻でも、
 
 
 まさかりぼんで女の子同士のキスを見れるとは…
 これは良い百合マンガ。
 男性にもオススメ。
 (23歳 IT関係)

 
 まさか百合漫画でここまで泣かされるとは…。
 単純に物語として素晴らしいです。
 (23歳 IT関係)

 おい、これ絶対同一人物だろ。発売から1年経って、23歳が24歳になった感がものすごいです。案外全部違う人というケースも考えてみましたが、個人的にはここまでこの少女漫画に入れ込む24歳IT関係勤務のお方という方が俄然ロマンがあります(何の?)いい歳してんだから少女漫画なんて読んでないで、仕事しな?(特大ブーメラン) ほんと、こういうコメントには密かに勇気づけられます、はい。あ、ちなみに私ではありませんので、はい。


~第2部スタート、今度はちょっと百合っぽい~
 さて、のっけから大脱線してしまいましたが、本編の方はといいますと、第1部とは異なり、だいぶ百合っぽい(あくまで百合素人な個人的な印象ですが)感じになっています。ヒロインは純真無垢なごくごく普通の女の子・可奈子。そしてそのお相手となるのが、なんでも思ったことは口に出し、群れない笑わないのマイペースな青。青は最初からクラスの中で孤立し、一方の可奈子も女子校ならではの馴れ合いに馴染むことが出来ず、いつしか一人行動するように。そんな中、どちらともなく寄添うように、二人は行動することになります。
 
 青の性格がとにかく取っつきにくくて難儀なのですが、そんな彼女の良さを理解し歩み寄ろうとする可奈子の頑張りと、そんな彼女に対して心溶かしていく青の、それぞれ違ったベクトルで放つ初々しさがとっても微笑ましい。それぞれが当たり前に持つ弱い部分を、時間を重ねることで徐々に表出し、それを受け入れてより深い部分で繋がるようになる。そんな過程が丁寧に、そして瑞々しく描かれます。


フ#12441;ルーフレント#12441;3-1
青のとなりに居場所を見出し、冷たくあしらわれても諦めない可奈子。アツくなるとつい本音がでてしまうのですが、その本音こそが青の心を溶かす一番の材料となる。どちらもかわいい性格なんですよ。


 第1部では重苦しい背景からの依存といった要素がスタート地点にあったため、相互依存から百合的感情に“落としてくる”というやや馴染みにくいアプローチという印象でしたが、こちらは逆に、友情からの延長としての百合的感情という感じで、素直に受け取ることができました。「ブルーフレンド」というタイトルを改めて眺めてみたとき、よりイメージしていたものに近いのは、個人的には第1部よりもこちらかな、と。いい意味でライトになったというか。


~今回もキスあります~
 1巻からキスシーンが描かれて話題になった本作ですが、第2部でもキスシーンは登場します。といっても唇同士ではなく、ほっぺにチュウ。しかしながらストーリーの流れ的に決して軽いものではなく、物語の中でしっかりと意味を持ってくる重要なポイントとして描かれるので、むしろ1部よりも印象的ですらあるんですよね、これが。相変わらずどこか記号的というか、わざとらしさはあるのですが、チュープリのあたりはその辺を上手く逆手に取っている感じすらあったり。なんて個人的に一番良かったシーンはやっぱりキスではなくて、
 

フ#12441;ルーフレント#12441;3-2
青が熱を出して、弱って甘えちゃう瞬間


 でした。素直じゃなくて甘えられない子が、弱っている時にふと見せる「甘え」が、本当にかわいくて。それに和室で布団っていうところも、なんだか個人的にツボ。
 
 さて、第2部は3巻ラストで一段落するのですが、これで終わりなんでしょうか?りぼんのサイトを見ても、連載続いている感もなく。巻末にも次巻予告なく、かなりキレイな終わり方だったので、やっぱりこれで完結っぽいですね。前回とは全く違った味わいの青春物語に、終始ニヤニヤさせられっぱなしでした!面白かった!



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Tag [続刊レビュー] 2011.10.30
作品紹介→*新作レビュー*新條まゆ「ハートのダイヤ」
関連作品レビュー→*新作レビュー* 新條まゆ「あやかし恋絵巻」



1106079584.jpg新條まゆ「ハートのダイヤ」(3)


お前のファーストキスを奪ったのは
俺なんだよっ



■3巻発売しました。
 すべての願いを叶える「ハートのダイヤ」を持つ主人公・姫乃。ダイヤのせいで世界中のオトコから狙われる姫乃を守る守護神・真守と影護。3人は高校生になり、それぞれの想いを膨らんでいき…
 

~やはり圧倒的すぎるまゆたん~
 どうも、まゆたんのマンガは好きですか?私は大好きです。もうこの人は本当にマンガじゃない、何かの神様に愛されまくってるな、と読む度に思うのですよ。そしてそれが一番顕現するのが、この「ハートのダイヤ」なんじゃなかろうか、と。
 
 『「君を守るためだよ…」とキリっとした顔で平然と女子更衣室に乗り込みながら、さりげなく手品をする』という衝撃のシーンを見せた2巻から実に1年以上。今回変わらずのインパクト。様々なインパクトある作品が、少女マンガ界にも多数登場していますが、やはりまゆたんの持つナチュラルな凄さの前には、みんな霞んでしまいます。「キレイな顔を~」もそうですが、ミステイクをインパクトある絵柄で目立たせてしまうというその手腕がさすが。3巻ものっけからやられました…

 

ハートのタ#12441;イヤ3-1
なにしてんだ…
こんなところで




 こっちの台詞だよ!無駄に後光が差しているところがさすがです。まず目がいくのはその馬のサイズ。めちゃくちゃデカイと思うんですが、さすが「行きたい場所:宇宙」と書くだけのビッグな男・影護、平然と馬を御しています。そしてさらに驚きなのが、なんと彼、鞍をしていない。普通鞍をしないとケツが痛い&滑るでまともに座っていられないはずなのですが、平然と座っているところに、その我慢強さとバランス感を感じさせます。鞍をしないのは騎馬民族ぐらいって話ですので、既にこの年で騎馬民族に匹敵する馬術をお持ちということですよ。その技術の高さは馬を御すところでも生かされていて、ハミ(馬の口にするくつわみたいなもの)もしていないという。もうこうなるとまともに馬を御すことはできないハズなのですので、騎馬民族レベルの騎乗技術のないみんなは真似しちゃだめですよ!
 

その後も圧倒的な存在感を醸し出します…
 


ハートのタ#12441;イヤ3-2
もはや鞍云々とかではなく、シュールすぎる絵面



ハートのタ#12441;イヤ3-3
そして颯爽と立ち去る…。跨がり方が神々しいです。この時点で姫乃を腕に抱いていますから、もう馬と接触してるのってお尻と内股ぐらいしかないわけですが、見事に意のままに操っています。ケツで馬を操る男・影護。もはや何をやっても勝てる気がしません。



2巻では完全に真守に持っていかれた感がありましたが、今回はさすがに影護に軍配が上がった感じでしょうか。手品と騎馬じゃ、やっぱり騎馬に行きますって。まぁ私はどちらにも勝てる気がしませんが…。



~総理大臣が夢でも一発キャラにしかなれない現実~
 もはや影護に勝てる男はいないのか…と思ったその刹那、颯爽と現れたのは「行きたい場所・宇宙」と語る影護にも勝るとも劣らない大きなスケールを持った青年でした。それが彼、佐山時宗くん。
 

ハートのタ#12441;イヤ3-4
 ゆくゆくは総理大臣とまで言われていた敏腕代議士の息子さん。しかしその父は、汚職の罪を着せられて、自殺に追い込まれてしまいました。その葬儀の最中、亡き父の意思を継いで彼はこんなことを決意するのでした。
 


今に見てろ父さんのカタキは俺が討つ!!
 父さんをだました連中をこの手で失脚させてやる
 そして…


 ハートのタ#12441;イヤ6-5この俺が総理大臣になる!!」



 でかい!夢は総理大臣の男の子ですよ!あいのりとかに出たらきっと「総理」とかいうニックネームで呼んでもらうのでしょう。しかも昔からの夢ではなく、明らかにこの瞬間に思い立ったという軽さがたまりません。そしてこの男の子が、姫乃争奪戦線に名乗りを上げるわけですよ。ご近所さん、親戚の方、誰が言ったかはわかりませんがどうにも評判が良くなく、しかも夢は総理大臣。一見大志を抱いたカッコいい青年に映りますが、その実「夢はミュージシャン」と言っているフリーターと特に変わらないっていう、その清々しいダメっぷりに心トキメキます。
 
 さて、総理大臣になると決めたからには早速行動しないと。彼はハートのダイヤを狙って、即座に姫乃にアプローチを仕掛けます。しかしそう易々と、彼女が自分になびかないのも分かっています。その結果、彼が選んだアプローチ方法は…
 
「ストックホルム症候群」

 ストックホルム症候群については、Wikipediaでも参照していただければと思うのですが、概要としては「犯罪被害者が、犯人と一時的に時間や場所を共有することによって、過度の同情さらには好意等の特別な依存感情を抱くこと」をいうもの。ちょっと危ない場所に行って吊り橋効果を狙っちゃうような、公務員志望の草食男子共とはそのレベルが違いすぎます。もう完全に法に触れているっていう。そして繰り返しになりますが、彼の将来の夢は総理大臣です。この夢のためならなんでもやる…という徹底っぷりはある意味政治家に向いているような気もしますが…。そしてその後、彼の発言により彼のスゴさが浮き彫りに…
 


ハートのタ#12441;イヤ3-6
世界を手に入れることができる   



 え、ちょ、夢変わった?当初「総理大臣」であった彼の夢は、いつの間にか「世界を手に入れる」という夢へと飛躍していました。いや、それとも総理大臣になれば世界を手に入れられると思っているのでしょうか?
 
 新世界の神になりたい系の発想を持って、自ら犯罪に手を染めるというのは、「DEATH NOTE」の夜神月くんも同じ。そう、彼は週刊少年ジャンプの人気連載で主役を張れるほどのポテンシャルを持っていると言っても過言ではないわけですよ。そんな彼が、この作品では一発キャラで終わっているという現実。いかにすごい奴らがしのぎを削っているかということが、おわかりになるでしょうか?そんなすごい奴らが登場する、ハートのダイヤ。全力でオススメします!
  

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Tag [読み切り/短編] 2011.07.11
1106036025.jpg酒井まゆ「クレマチカ靴店」


次はどんなお客様が
来るのでしょう



■その街には、どんな願い事も叶えてくれる魔法の靴屋があるという。願いを伝えれば、履いている限りはその願いが叶い続けるという靴を作ってくれるのだ。そして人々は、各々の願いを叶えてもらうため、今日も靴屋を訪れる。ある者は大切な人の幸せを願い、またある者は残酷な復讐を心に誓う。その歩みが導くのは、光り輝く未来か、それとも暗闇の中の絶望か。幻想的な雰囲気で贈る、極上のファンタジー連作を、あなたにお届けです。

 
 酒井まゆ先生が描く、願いごとを叶える靴を巡る4つの物語。りぼんマスコットコミックスでの発売になっていますが、4編のうち2編はジャンプスクウェア(休刊となった月刊少年ジャンプの実質的な後継誌)に掲載されております。物語に登場するのは、願いを叶える靴を作ってくれる靴屋「クレマチカ靴店」。お客のオーダーを聞き、数日かけて靴を制作、その靴を履いていれば、必ずその願いが叶うという、魔法の靴。描かれるのは、様々な願いを持った人々の、靴を手に入れる前後の様子。大切な人の幸せを願う者、自分の復讐を考える者、その願いは様々。願い通り幸せになる者もいれば、思わぬ壁に阻まれることも…時に優しく、時に残酷な、極上のファンタジー集です。


クレマチカ靴店
相手の不幸せにするような願いを伝える者もいる。結果はどうなれど、靴屋はそれを作るのみ。


 願いごとを叶えてくれるというのは、例えば「笑うせぇるすまん」に代表されるように、頻繁に見られるテーマです。この「クレマチカ靴店」も、いわばその潮流を受けついだ物語。靴店の店主は、どんなリクエストであっても決して拒否することなく、その願いを叶える靴を作り続けます。もちろん注文を受ける時に、忠告めいたことはするのですが、積極的に介入してこようとはしません。どうなるのかある程度わかっているけれど、自分は靴を作るだけ。そこには悪意も何もありません。靴店としての使命をただ果たすだけ。それが逆に残酷であり、公平であるところでもあります。
 
 結局のところは、あるべきところに落ち着くのですが、そこに至るまでの話運びはさすがに熟れており、終始緊張の糸を張り詰めさせ、緩むことなく最後まで進んでいきます。個人的にお気に入りなのは、第一話。とある実業家の家で働くメイドロボが、夢見る事をやめられる靴を注文するというお話。心優しい発明家と、主人を愛するメイドロボの織り成す、優しく切ない物語です。最後のまとめ方が少々力技の感があるのですが、こういう幸せな結末は大好き。悲恋の様相を呈しつつも、最後に願いかなってめでたしめでたしって、素敵だと思いませんか?その他は結構ブラックなテイストの強い作品が多かったりなのですが、これはホワイトにホワイトに。ブラック交えつつは、リボン読者にはどうなんだろうとか読んでいて思ったのですが、ジャンプスクウェアならば納得。ひと手間加えた奥行きのある物語を、是非とも楽しんでみてください。


【男性へのガイド】
→ジャンプスクウェア掲載ということで、男性でも抵抗なく読める側面は多いにあると思われます。絵は完全にりぼんのそれですが、そういうのが気にならないのであれば。
【感想まとめ】
→靴でなければありふれた題材ではあるのですが、熟れた方が描くのであれば、しっかりと読ませる面白い作品に。ひと手間加えた複雑さを、プラスと捉えるかマイナスと捉えるかは読んだ人の趣味に依ると思いますが、やっぱり上手いものは上手いな、と。


作品DATA
■著者:酒井まゆ
■出版社:集英社
■レーベル:りぼんマスコットコミックス
■掲載誌:りぼん、ジャンプスクウェア
■全1巻
■価格:400円+税


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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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