作品紹介→槇村さとる「RealClothes」
7巻レビュー→《気まぐれ続刊レビュー》槇村さとる「Real Clothes」7巻
8巻レビュー→意見を闘わせずして、前進はない《続刊レビュー》槇村さとる「Real Clothes」8巻
9巻レビュー→絹恵の成長を確かに感じられた巻《続刊レビュー》槇村さとる「Real Clothes」9巻
槇村さとる「Real Clothes」(10)
日本発信のファッションを
世界に売る!
■街中でばったり出くわしたニコの隣には、田渕の元カノ・雪乃の姿が。付き合っており、しかも結婚して母のホテルを手伝うため、仕事を辞めて二人でイタリアに向かうという。それを断固拒否する絹恵と、抵抗もせずに静かに受け入れる田渕。大きな戦力を失って、神保美姫率いるH&Hに対抗することになった絹恵たちチーム田渕。でも、停滞している場合じゃない。こんなときこそ攻めに出る…!
~田渕さん絶好調~
美姫様に続いて、ニコまで離脱。ヒロイン絹恵にこの仕事の厳しさと楽しさ、そして志とスキルを教えてくれた人間が、どんどんと絹恵の周りを離れていきます。全てが自分のために回っているわけではない。それぞれに、それぞれの考えがあり、事情がある。そのことを、槇村先生は隠すことなく物語の中に描いてきます。そんな中、未だ絹恵にとって頼れる存在もいるわけで。その一人が、上司の田渕。ここ最近、出来る男・田渕というキャラが復活してきていた彼ですが、10巻でも魅せてくれました。とにかくカッコイイ。こんな男に憧れます。こんな上司が欲しかった。そしてこんな上司になりたいものです。
~部下のやる気の焚き付け方を知っている~
ニコの送り出しのシーンも素晴らしかったのですが、あれは田渕がすごいというのもそうでしが、同時にニコとの絆の強さを表すものでもあったので、田渕のカッコ良さとはちょっと違うのかな、という感じ。10巻でカッコいいなぁ、素敵だなぁと最も感じることが出来たのは、後輩の使い方について。天才型の人って、あまり人を使うのが上手いってイメージがなくて、どちらかというとワンマンタイプな印象が強いんですよ。けれども田渕は、ワンマンタイプっぽい突進力と同時に、後輩を焚き付けてついてこさせる方法をしっかりと心得ているのです。
例えば上に話を通さないで、勝手に展示会を行おうとしたとき。当然上に話が行っていなければ、仕事としてはマズいわけですが、そのことを心配する部下達に…

失敗したって俺がクビになるだけだ!
だから俺をクビにさせないように成功させろ!
こんなこと言われたら、頑張るしかないじゃないですか。なんてこれは、クビになっても田渕には引き手が数多あるということや、田渕の手腕への高評価が前提となっているわけですが、それを上手く活用しているという意味では、やはり上手いなぁ、と。
他にもそのプランを絹恵に話したときの、「お前が言ったんじゃんかよぉ」で絹恵に参加者意識を持たせた上で、具体的な夢を語ってやる気を引き出すという流れも、さりげにカッコ良いなぁ、と。
いつしか上司としての絹恵という色が強くなってきた物語。いつまでも下でないからこそ、物語は勢いを失うことなく、色を変えて読者を飽きさせることがありません。ついつい続刊買っちゃうんですよね。切りどころがないんだもの。
■購入する→Amazon
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8巻レビュー→意見を闘わせずして、前進はない《続刊レビュー》槇村さとる「Real Clothes」8巻
9巻レビュー→絹恵の成長を確かに感じられた巻《続刊レビュー》槇村さとる「Real Clothes」9巻

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■街中でばったり出くわしたニコの隣には、田渕の元カノ・雪乃の姿が。付き合っており、しかも結婚して母のホテルを手伝うため、仕事を辞めて二人でイタリアに向かうという。それを断固拒否する絹恵と、抵抗もせずに静かに受け入れる田渕。大きな戦力を失って、神保美姫率いるH&Hに対抗することになった絹恵たちチーム田渕。でも、停滞している場合じゃない。こんなときこそ攻めに出る…!
~田渕さん絶好調~
美姫様に続いて、ニコまで離脱。ヒロイン絹恵にこの仕事の厳しさと楽しさ、そして志とスキルを教えてくれた人間が、どんどんと絹恵の周りを離れていきます。全てが自分のために回っているわけではない。それぞれに、それぞれの考えがあり、事情がある。そのことを、槇村先生は隠すことなく物語の中に描いてきます。そんな中、未だ絹恵にとって頼れる存在もいるわけで。その一人が、上司の田渕。ここ最近、出来る男・田渕というキャラが復活してきていた彼ですが、10巻でも魅せてくれました。とにかくカッコイイ。こんな男に憧れます。こんな上司が欲しかった。そしてこんな上司になりたいものです。
~部下のやる気の焚き付け方を知っている~
ニコの送り出しのシーンも素晴らしかったのですが、あれは田渕がすごいというのもそうでしが、同時にニコとの絆の強さを表すものでもあったので、田渕のカッコ良さとはちょっと違うのかな、という感じ。10巻でカッコいいなぁ、素敵だなぁと最も感じることが出来たのは、後輩の使い方について。天才型の人って、あまり人を使うのが上手いってイメージがなくて、どちらかというとワンマンタイプな印象が強いんですよ。けれども田渕は、ワンマンタイプっぽい突進力と同時に、後輩を焚き付けてついてこさせる方法をしっかりと心得ているのです。
例えば上に話を通さないで、勝手に展示会を行おうとしたとき。当然上に話が行っていなければ、仕事としてはマズいわけですが、そのことを心配する部下達に…

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こんなこと言われたら、頑張るしかないじゃないですか。なんてこれは、クビになっても田渕には引き手が数多あるということや、田渕の手腕への高評価が前提となっているわけですが、それを上手く活用しているという意味では、やはり上手いなぁ、と。
他にもそのプランを絹恵に話したときの、「お前が言ったんじゃんかよぉ」で絹恵に参加者意識を持たせた上で、具体的な夢を語ってやる気を引き出すという流れも、さりげにカッコ良いなぁ、と。
いつしか上司としての絹恵という色が強くなってきた物語。いつまでも下でないからこそ、物語は勢いを失うことなく、色を変えて読者を飽きさせることがありません。ついつい続刊買っちゃうんですよね。切りどころがないんだもの。
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