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2015.02.05
1106482003.jpg冬芽沙也「最果てのアオ」(1)



約束だよ
必ずまた
会いに行くよ




■サイハテと呼ばれた地にある調査機関「スフィア」。そこには養成学校があり、ブルーチルドレンと呼ばれる子供たちを育成していた。彼らは、特殊能力を植え付けられた子供たち……。しかし、その施設は3年前、爆発事故を起こし、その姿を失った……。

 冬芽沙也先生の2冊目の単行本です。「最果てのアオ」ってタイトル、なんか聞き覚えがあるなと思って考えていたら、「死にぞこないの青」が出てきました。全然似てなかったです。さてそんな話はさておき、内容をご紹介しましょう。主人公のハルは、3年前に事故によって記憶を無くし、今は元警察官の青年・霧生に引き取られ日々を送っている学生。楽しい友達たちに囲まれ、思い出せない過去は気になりつつも楽しく生きていました。そんな彼の日常が変わったのは、社会科見学で“サイハテ”と呼ばれる地を訪れてから。サイハテにある特殊調査機関「スフィア」の跡地に既視感を覚えたハルは、その夜得体の知れない何かに襲われ、見知らぬ少年に助けられる。混乱している中ハルは、自分がスフィアで秘密裏に育成された子供であり、死なない身体の持ち主であることを聞かされる……というあらまし。


最果てのアオ0002
突如襲われ、わからぬままに守られたハル。この夜を境に、一気にハルの日常は変わっていくことになる。


 ゼロサム(本作はWARDですが)らしいファンタジー作品です。物語背景をざっくりとまとめると、調査機関「スフィア」という怪しげな組織が秘密裏に優れた資質(特殊能力:ブルー)を持つ子供たちを生み出し育成していたものの、3年前に証拠隠滅(?)のために建物もろとも組織は解体。主人公であるハルはその子供で、何やら大きな秘密を握っている模様。当然そんな彼は様々な者から狙われるワケですが、一方彼を守ろうとする者たちもいます。それが彼の保護者である霧生であり、クラスメイトに扮して彼を見守る、スフィアで育った子供であり。またこの世界は厳密に区域分けされ、ハルたちが暮らしているのはいわゆる富裕階層。その近くには貧困層が住む地域があるものの、決して出入りは出来ないようになっているのですが、その辺りもスフィアの設立背景と絡みがあるようで、おいおい明らかになって来そうです。こうした舞台背景からもわかる通り、いわゆるディストピアものの要素を多分に含んだ物語設定で、個人的には大好物の部類。コミカライズ作品ではありますが「No.6」(→レビュー)が完結してしまった中で、本作が登場してきたのはまさに日照りに雨とでも言いましょうか。

 先述したハルを守ってくれる同級生は2人。一人はぶっきらぼうでいかにも不器用という感じの男の子・冬馬。もう一人は女の子で、独特の性格の持ち主である螢。男子の友情的なパートは冬馬との絡みで補給し、男女のアレコレは螢との絡みから、と少ないながらも抜かりない配置。螢に関しては物語途中から同居することになるので、これは色々とイベントを期待できそうです。


最果てのアオ0001
 この螢がなかなかの変わり者で、ハルへの思いの強さは人一倍。ただそれが恋愛感情かというとそうではなく、執着とか信奉とか、そういう類の感情のような印象が強いです。


 ゼロサムに限らずこの手のファンタジー作品でありがちなのが、序盤にあれこれ登場人物や特殊設定を投入しすぎた結果、読者に不親切な内容になり振り落とされてしまうというパターン。そんな中で本作は、比較的一般的(細かい説明不要)な中二要素・ワードで背景を構成しているからか、無理なく物語を説明・展開できている感があり、読者がついていきやすい部類に入るのではないかと思っています。あくまでゼロサム比ですけれども。あとは広げた風呂敷を無理なくたためるか(=ある程度連載が続くか)が鍵となりそうですが、そこは祈るのみ…と。

 
【男性へのガイド】
→絵的には女性向けの耽美な風合いは少なからずあるため、そこが一つハードルになるでしょうか。物語自体は中二好きしそうなファンタジー作品ですので、男女というよりもむしろそういうのが好きか否かかな、と。
【感想まとめ】
→非常に好きな設定の作品なので、是非とも続いてほしいところです。面白かったです。



作品DATA
■著者:冬芽沙也
■出版社:一迅社
■レーベル:ゼロサム
■掲載誌:ゼロサムWARD
■既刊1巻
■価格:580円+税


■試し読み:第1話(Pixiv)

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Tag [新作レビュー] [オススメ] 2013.08.06
1106299198.jpg乙ひより「お友達からはじめましょう。」1巻



好きな人…
なのかな〜?



■美少女だが他人と触れあうことが苦手な明。中学時代もささいなトラブルから、友達と疎遠になってしまい、高校生にもなってうまく周囲に溶け込めない。そんな時、のびのびと自分らしく生きている少女・千鶴に出会って…!?一緒に笑って、一緒に泣けるともだちがほしい、まったり青春グラフィティ、開幕です。

 乙ひより先生が描く、友達づくりに悩むゆったり青春グラフィティでございます。乙ひより先生は、主に百合姫で百合を描かれていた先生。そして今回、同じ一迅社であるゼロサムWARDにて、ノーマル(なのか?)作品を描いたものが本作になります。
 
 物語の主人公は、美少女でありながら人付き合いが苦手な女の子・明。その可愛らしさが仇となったのか、恋愛のいざこざに巻き込まれ、以来人と触れあうのに若干の恐怖感を覚えるようになっていたのでした。心機一転、高校に入学し友達を作ろうとしても、友達の作り方がわからない。そんな戸惑いの中、歯に衣着せぬ言動でのびのびと生きているクラスメイト・千鶴に出会い、友達づくりのきっかけを得るのですが…。というお話。


お友達からはじめましょう1−1
一瞬止まる、このペース。結構真面目に悩んでいるのに、シリアスになりきらずゆったりしているのは、こういう転がし方をするからなのでしょう。


 一迅社ゼロサムでは非常に珍しい、非ファンタジー作品。一迅社で非ファンタジーというと、どうしてもギャグ枠の印象が強いのですが、本作はコメディにはカテゴライズされることはあれど、決してギャグになどカテゴライズされない、ゆったり日常系のお話でございます。端的に言えば、異色です。たとえばたし先生などは非ファンタジーの真面目系になるのですが、あちらは描きおろしなので、普通に連載だった本作は、本誌で結構浮いていたのでは、と予想。ま、単行本ではそんなこと関係ないので、全然気にならないのですが。
 
 さて物語ですが、とにかく日常が続いていく内容。ただ、同じ時間がループしているような類いではなくて、ちゃんと主人公たちは悩んでいて、友達付き合いを通して人間関係を醸成し、絆を深め成長しているという、ゆったりとした中にも動きはあります。というか、主人公はかなり真剣に友達付き合いのことを考えていて、それとは裏腹に驚くほどゆるい空気感なのがかわいそうでもあり、ツボでもあります。友達と一緒に帰る、友達を遊びに誘う、友達と遊ぶ、その一つ一つがチャレンジであり、新鮮な出来事。一つ一つクリアし、気がつけば仲が深まっているその様子は、非常に微笑ましい光景で、都度ほっこりしてしまいます。恋愛要素は今のところほぼなく、友情に絞った展開。元々百合系のお話を描いておられたので、そこでも強みをしっかりと活かせているのかもしれません。
 

お友達からはじめましょう1−2
 また明のお話と同時並行的に、彼女の双子の弟であるハルの物語も描かれます。こちらは明とは打って変わって社交性に溢れるキャラクターなのですが、怪我によりサッカーを断念したという過去があり、新たな“熱中出来るもの”作りに向けた試みが、物語の軸となります。そしてその過程で、友達達が大きく関わってくるという。二人は通う高校は全く別ではあるのですが、仲よくなるメンバー同士が付き合っているため、ゆくゆくは絡みもあるかも。
 

 ゆったりとした日常的な空気感を味わいつつも、物語が進行し各人が成長する様子も楽しめるという、一度で二度美味しい物語なっています。良いところで外してくる感覚もツボで、面白かったです。オススメで。



【男性へのガイド】
→日常系なので、ゼロサムで言えばかなり読みやすい部類かと思います。友情ベースのまったり青春グラフィティ、そんな作品がお好きな方は是非。
【感想まとめ】
→独特の風合いをどう形容したら良いものか、説明し辛いのですが、面白かったのですよ。読み疲れないし、それでいてちゃんと残るものもあるしで、癒されました。


作品DATA
■著者:乙ひより
■出版社:一迅社
■レーベル:ゼロサムコミクス
■掲載誌:ZEROSUM WARD
■既刊1巻
■価格:552円+税


■購入する→Amazon

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Tag [新作レビュー] 2011.07.05
1106035677.jpg高河ゆん「佐藤くんと田中さん-The blood highschool」1巻


あんなの反則だ


■佐藤くんは吸血鬼…転校してきてすぐにそうだと気づいた田中さんは、早速佐藤くんを呼び出し、自分の願いを叶えてもらおうとする。「佐藤くん、アナタを吸血鬼と見込んでお願いがあるの。。。」。そんな田中さんに、佐藤くんは「田中さんってアタマおかしいの?」。それでも引かない田中さん、強引に家に連れて行ったら、あれ佐藤くんが正体を現した!?しかも彼の狙いは、田中さんじゃなくて、田中さんのおばあちゃん!?あれれ、どうなる?吸血鬼ラブコメ、開幕!

 高河ゆん先生による、新作ラブコメでございます。一迅社で高河ゆん先生というと「LOVELESS」の印象が強いですが、「LOVELESS」はまだ連載中です!いや、別に何を言いたいとかそういうことはなくてですね…そもそも私、「LOVELESS」くらいしか高河ゆん先生の作品は読んだ事ないので、その本領というのを味わっていないというか。というわけで、「佐藤くんと田中さん」のご紹介です。一途でちょっと捻くれている吸血鬼の佐藤くんと、吸血鬼研究に明け暮れ人一倍ヴァンパイアに憧れるちょっとイタイ女の子・田中さんの二人が織り成す、ドタバタラブコメディでございます。


佐藤くんと田中さん
なるべく避けたい佐藤君、そしてなるべく関わりたい田中さん。田中さんの暴走によって、佐藤くんが迷惑を被るというのが一つのパターン。


 佐藤くんはこう見えても80年~90年くらい生きており、田中さんとは異なり様々な人と関わり、様々なことを経験してきました。今は流れ流れて学校に通っていますが、そうではないときもあったようで、彼のルーツは戦時中にまで遡ります。まだ生まれて十数年程度の彼が恋した相手、それが田中さんのおばあちゃん・文子さんでした。猛アタックをするも、結局彼女が選んだのは田中さんのお祖父ちゃん。そこで彼の恋は終わる…と思いきや、長寿のヴァンパイアである彼は、お爺さんが亡くなった後に現れると宣言までして、その想いを長きに渡って引きずるのでした。そして時は経ち現在、なんとその文子さんの孫に言い寄られるという状況に。これはある意味願ってもないチャンス!?けれどもその孫・田中さんは、文子さんとは似ても似つかぬ、超積極的なKY女子で…という背景。ここで面白いのが、この状況が作られているのは偶然ではなく、尽く必然めいた感覚を与えるというところにあります。
 
 例えば佐藤くんと田中さんが、田中さんと同じ学校の同じクラスであるというところ。何十年も想いを引きずるのであれば、その人の家族関係を把握しているんじゃないかな、と。要するに、佐藤くんが狙っていたという。逆に田中さんがヴァンパイアに興味を持ったのも、彼女の祖父が佐藤くんの再来を怖れてあれこれと研究・対策を書き溜めていたから。何気なく描かれていることでも、結構因果があってのこの状況という、なかなか興味深い構成です。
 
 コメディですので、基本的にはライトに、物語としての各話の繋がりは薄めに展開されるのですが、それ以上にブツブツと途切れるような印象を受けるのは、この先生の独特のリズムによるものなのでしょうか。常に一定のテンポで、そして前後の繋がりを意識していないような、なんとも不思議な感覚を受けます。ひとつのお話なのですが、まとまったお話というよりはぶつ切りのお話を詰め込んだような。そしてそれが、何故だか楽しく読んじゃうのですよ。げらげら笑うでもなく、ニヤニヤ読むわけでもなく、でもなんだか印象に残るという。後先考えない、ちょっとおバカな田中さんも、そんな彼女に気づけば振り回されている佐藤くん、どっちも可愛いです。本当に気楽に読む事ができる、良きコメディ作品だと思います。
 

【男性へのガイド】
→箸休め感覚というか、息抜きに読むのにすごく良さそうな。ヒロインかわいいですし、読みやすさはすごくあるかと。
【感想まとめ】
→なんだか不思議な感覚の残るコメディでした。面白いっていうか、なんだか、うん、読んじゃうんです。


作品DATA
■著者:高河ゆん
■出版社:一迅社
■レーベル:ZERO-SUMコミックス
■掲載誌:WARD(連載中)
■既刊1巻
■価格:552円+税


■購入する→Amazon

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Tag [続刊レビュー] 2011.04.30
作品紹介→*新作レビュー*久米田夏緒「ボクラノキセキ」
2巻レビュー→ますます白熱!《続刊レビュー》 久米田夏緒「ボクラノキセキ」2巻
3巻レビュー→自分に前世があるとわかったら、どうしますか?:久米田夏緒「ボクラノキセキ」3巻
関連作品紹介→ニュースが繋ぐ、僕らの青春狂想曲:久米田夏緒「NEWS PARADE」



1106004362.jpg久米田夏緒「ボクラノキセキ」4巻


…まだ死にたくない
また
死にたくない



■4巻発売しました。
 王女・ベロニカであったという前世の記憶を持つ高校生・皆見晴澄。かつての記憶を取り戻したクラスメイト達の前世での因縁や、過去の未聞への固執による諍いは、悪化の一途を辿る。そんな中、現世の生活に不満を持つ矢沼が、前世での地位をかざし現世でも力を得ようとするが、その目論みは手嶋野に阻止されてしまう。プライドを深く傷つけられた矢沼は、暴走しだし…!?
 

~混迷極まる4巻ですが…~
 一気に登場人物が増え、前世も絡んで「さらに倍!」的な状況になっております故、ここらであと誰が足りないのかとか、この人怪しいってキャラを整理したいところ。こういう考察・整理のしがいのある題材は、プリン味サワーさんが得意としていらっしゃったのですが、お忙しいみたいなので、ただリンクを貼るだけという暴挙はできず…(7SEEDSとかもそのつもりだったのに…!おかげで放置ですよ…!)。元々こういったことは苦手なのですが、ちょっと自分のためにも軽く整理しておきましょう。


~前世~
 とりあえず前世から、まだ登場していないと思われる重要人物たちは以下になります。まず最も重要なポジションと思われるのが、ベロニカと恋仲であったとされる騎士見習い:グレン・シュライバー。彼の弟であるバルトは、スレンダー美女・広木さんが転生しています。絶対ないと思いますが、実写化とかしたら、10歳若い水川あさみとかにやって欲しかった(本当にどうでもよい話ですね。。。)。もう一人は、同盟国でありながら折り合いの悪いモースヴィーグの王子・ユージン。どうも彼は結構冷酷なところがあるらしく、転生してないんじゃないかって話もあります。そして最後、ハゲ頭で眉髭もじゃ公な司教様。彼の場合、転生していたも特に物語を大きく動かすってことはなさそうで、むしろ安定剤として機能しそうなところであります。そしてもう一人、神官のリュカ・エルランジュ。どうもこの人も、登場したとしたら結構やっかいなことになりそうで。神官ということで、上岡の件に絡んできそうなのですよ。


~現世~
 さて、お次は現世で謎の残る人物。まず筆頭となるのが、「オレ記憶あやふやだわー。まじつれー。」的に飄々と物語に絡んでいる、瀬々稜。もうね、どう考えても彼が鍵握ってるとしか思えんのですよ。記憶があやふやってものすごい嘘っぽいし。彼が上記の3人のウチの誰かじゃないのかなぁ、と。で、なんとなくキャラ的に被りそうなのが、グレンとか。度々回想に登場するグレンの性格が、なんとなく似ている気がするのですよ。って全然関係なかったらあれですが。もしくは意外と広木さんが…なんてそれはさすがに大穴すぎますかそうですか。そしてもう一人が、上岡さん…
 

ボクラノキセキ4-1 
 中学時代の皆見の理解者であった彼女ですが、前世の記憶がないとされると途端に出番は激減。でも仕込みが好きな久米田先生ですから、無下に序盤だけ登場させてポイってことはないと思うんですよね。もちろん、皆見にとって、前世に対しての現世の尊さを意識させる存在として機能しているといえば言えるのですが、果たしてそれだけなのかね、と。


~神官は誰だ~
 そうそう、あと今回何気に重要人物としてフィーチャーされた人物が。それが、上岡に魔法を使ったとされる人物。実はあれ、都築くんではないらしく、それも神官という職業(ドラクエ的表現)の方が使える魔法らしいのですよね。その結果浮上してきたのが、槙さんと山田さん、そして未だ現れていないリュカ・エルランジュと司教様。もうここまで名前出してんならリュカ・エルランジュで良いんじゃね?とか思うのですが、せっかくの機会ですので、一人ピックアップ。真っ先に名前が出てきた槙さんなのですが、実は彼女1巻で名前が登場していたりします。それがこのシーン…


ボクラノキセキ4-2
 ああ、またしても青春の匂い。。。たれ目で結構モテそうですが、果たして恋の芳香は彼女にも漂ってくるのか。ちょっとだけ期待してみたいと思います。


 とまぁあーだこーだとやってきたわけですが、結論からしたら全然わからないな、という話ですよ。もう物語に身を投げたまま、楽しむことにしましょうか。せめて登場人物たちの背景を知っているぐらいで、十分なのだと思います。


~はっきりとこの世界で生きようとし始めている湖春~
 そう、今回は湖春にもちょっとした意識の変化が。崖崩れによって、走馬灯(的なもの?)を見た際、彼女は前世ではなく現世での思い出、そしも晴澄のことを思い出し、強く「好きだ」と再認識していました。ちょっと前までは、むしろ対ベロニカという感じで、前世の身分差が強くそこにあったように見てとれたのですが、この一件で状況はだいぶ変わってきそうですね。個人的にはこの二人の組み合わせは非常に好きなので、無事結ばれたままでいて欲しいのですが、そうなると俄然気になるグレンの転生。湖春自身も、グレンの存在を強く意識しています。結ばれており、なおかつ大好きだと再認識したにも関わらず、どこか悲恋めいた印象を残すのは、グレンがいるから。でもねー、これねー、すごく勝手な予想なのですが、グレンは女性じゃなく男性に転生してるんじゃないかと思うんですよ。生まれ変わりもののコメディ「NGライフ」(→レビュー)パターンというか。十代のうら若き少年少女が、前世での大人の恋愛と対峙しなくてはいけないってのは、結構酷だと思うんですよ。
 

~西園さんの可愛さがここに来て最高潮に達している件~
 さて、そんな中、とあるキャラの可愛さが最高潮に達しようとしております。それが比較的早い段階から物語に登場していた、西園さん。小さめでくりくりした感じの彼女は、比較的ドライでサバサバした女子キャラが多い中、マスコット的存在で可愛さを発揮しておりました。そんな彼女が今回思わぬトキメキをもたらすことに。まずはジャブ程度に…
 
 
ボクラノキセキ4-3
泣いちゃう


 思わず頭撫でてあげたくなる感じ、わかりますか男子諸君!(ちなみに当ブログの男性読者は比較的少なめと思われます)。小動物系の涙ってこう、すごく、良いですよね(しみじみ)。そして最後はこれですよ、これ…
 
 
ボクラノキセキ4-4
まさかの百合


 この無邪気さに、皆々微笑みつつ赤面したはずです。「尊敬」「崇拝」…身分差がもたらす畏敬の念は、数々目にしたものの、現世でも通用する感覚での「憧れ」を、こういった形で目に出来るとは。諍いや疑いがなければ、もっとこういう再会もあったであろうに。素直に転生できて、そしてまた出会えて嬉しいというその感情が、ストレートに伝わってくる、そんな彼女の様子に、また違った生まれ変わりの魅力を見た気がします。とりあえずかわいいよねっていう。これからもこの作品の甘味料として、その可愛さを発揮して欲しいものです。



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Tag [オススメ] [名作ライブラリ] 2010.08.18
07143920.jpg久米田夏緒「NEWSPARADE」


   ええ
好きよ
…大好きよ



■庄司えみ、大学1年生。超絶ビビリ。生まれてこの方、一度も幽霊なんてものはみたことはないが、怖いものは怖い。友達のする怪談、心霊番組、暗闇、何もかもが、自分をおどかし不機嫌にさせる。そんなある日目にした、交通事故のニュース。近所でバスが事故を起こし、乗客一人が死亡、数名が意識不明の重体だという。その翌日、その時に亡くなった女性が、自分の部屋の前の住人だったこと、そしてこのアパートに向かっている途中であったことを、隣人から知らされる。恐怖を感じたえみは、その夜に鳴り響いたチャイムの音に…

 「ボクラノキセキ」(→レビュー)を連載中の久米田夏緒先生の作品。これデビュー単行本なのでしょうか。刊行年は、2005年となっています。物語は、一つの事故のニュースで繋ぐ、ちょっとした出来事たちのお話。3話構成で、一つのシリーズとなっています。物語の発端となるのは、とある大学の近くで起きたバス事故。この事故によって、一人の女性が死亡。その他に、複数人が意識不明という状況になっていました。1話目は、この亡くなった女性が以前住んでいた部屋に入居している、女子大生が主人公。極端にビビリな彼女は、その女性が自分のアパートを目指していたという話を聞いて恐れおののきます。そして、夜中に突然鳴った、玄関チャイムの音に…という、ちょっとホラーチックなお話。続いて2話目は、事故によって幽体離脱状態となった、被害者の高校生二人組のお話。そして3話目は、学校に肝だめしに来た男子大学生が、薄幸の美少女幽霊に遭遇するというお話。ファンタジックな要素を、少女漫画的な日常に落とし込んだ作品となっております。


ニュースパレード
個人的に良かった、「雪街」。「時かけ」などにもあるような、ちょっとSFチックな物語が、大好物なのです。そこにちょっとした青春の心が加われば、もう。


 幽霊が出てきはするのですが、だからといってレーベルにありがちなコメディ方向に走るわけではなく、ごくごく自然な形で物語に入り込んでくるんですよね。それは最初は幽霊だとはわからないようになっているからなのですが、同時にどこかドライな空気感もあり、それがそういった印象を生み出しているようにも思えます。ファンタジックな要素を投入したからといって、何か大きな出来事がおこるわけではなく、日常にちょっとした変化が生まれるという程度。でもそれが結果、センシティブな面をしっかりと描き出すのに一役買っており、これはこれでまた素敵。「時をかける少女」とか、そういう作品がお好きな方は、結構好きなんじゃないかと。
 
 同時収録の読切りですが、一つはSF要素を取り入れた、高校生のお話。そしてもう一つは、現実ベースの中学生の恋愛のお話。どれも高校生・中学生の瑞々しさが感じられる作品です。味気ないといえばそうなのかもしれないのですが、最後に残る希望と、後味の良さが、好きな人には堪らないはず。「ボクラノキセキ」的な大きな話には当然なりませんが、ならないならならないなりの枠で、しっかりとまとめる上手さがあり、満足感は高いものでした。特に、最後のまとめ方が上手い。視点も展開場所もバラバラの各話、謎を残しつつの終了だった1話目を、最後の3話目でしっかりとまとめあげた表題作シリーズ。そして関連性のない読切りの2作品を、ラストのかきおろしで繋げ、単行本としての完成を実現させるという粋な計らい。これは上手いし、面白い。「ボクラノキセキ」の面白さも納得のストーリーでした。


【男性へのガイド】
→好きな人は好きかと。男の子視点の話もあり、読みやすい部分は多いかと思います。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→「ボクラノキセキ」ほどの衝撃はないものの、しっかりと面白いです。満足満足、おすすめです。


作品DATA
■著者:久米田夏緒
■出版社:一迅社
■レーベル:ZERO-SUMコミックス
■掲載誌:WARD
■全1巻
■価格:552円+税


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かくかくしかじか
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シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
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いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




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池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
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レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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