
「ありがとう
小学校からずっと来ては勉強見てくれて」
「別に…お隣さんだし」
「隣ったって片道30分なんだけど」
■2巻発売しました。
私立うらら女子高。家政科と体育科、普通科を持つこの高校は、人里離れた田舎に建っている。普通科1年、実直だけど不器用で鈍臭い由良と、器用だけど天の邪鬼な飛鳥は、小学生の頃からの幼なじみ。高校生になった今も、仲良く一緒に学校に通っている。由良と飛鳥の幼なじみ凸凹コンビを中心に、個性派揃いの面々が織り成す、ゆったり楽しい毎日を、あなたも少し覗いてみましょう…!
田舎の女子高の日常を描いた学園4コマです。ヒロインは1巻表紙にいる由良。見ためだけなら、成績優秀なしっかり者。しかし実際は、鈍臭くて勉強は苦手、実直だけどとにかく要領が悪いという損な性格の持ち主です。そんな彼女の親友が、器用で成績優秀、だけど天の邪鬼で若干ぬけたところがある飛鳥。ヒロインは由良ですが、ストーリーを先導するのは彼女。またその他に、独身に悩む担任や、オカルトにハマるクラスメイト、イケメンのバレー部員と、彼女に憧れる後輩など、メインキャラは多彩。そんな彼女達の繰り広げる、田舎時間な毎日を、ゆったり描いていきます。

すごいわかる。レトルト臭いカレーが無性に食べたくなる時ありますよね。
雰囲気が非常に良い作品です。舞台が田舎ということもあってか、とにかくゆったりとした雰囲気。ガツガツしたところがなく、ネタやオチも穏やかな印象。しかしながらそれは、4コマとして考えると致命傷になってしまいます。4コマは、4コマ目ごとにハッキリとしたオチをつけて、明確に区切るのがセオリーなのですが、この作品の場合それが弱いです。また4コマ用のキャラ作りじゃない感じも。もうちょっとキャラを作った感じにしても良いと思うんですが。もしこれが4コマじゃなく、普通に田舎の女子高生を描くだけの漫画だったら、きっと良い作品になっただろうなぁ、なんて思います。とにかくもったいないという印象。
バレー部員・森葉菜子が、「みなみけ」の真紀と被って見えた。こういうキャラは話を動かしてくれるので重宝しますよね。ま、好きなのは飛鳥ですけど。
【オトコ向け度:☆☆☆ 】
→この空気感が好きだいう人もいると思います。
【私的お薦め度:☆☆ 】
→4コマじゃなければ…というのは暴論でしょうか。設定を生かしきれてないというよりは、4コマ用にしきれなかった感が強い、実にもったいない作品だと思います。
作品DATA
■著者:辻灯子
■出版社:芳文社
■レーベル:MANGA TIME COMICS
■掲載誌:まんがホーム(2006年9月号~11月号),まんがタイムジャンボ(2007年1月号~12月号),まんがタイムラブリー(2007年3月号~連載中)
■既刊2巻
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