
……また始まる
空のいない一日が
そして
海のいる一日が
■幼なじみの空と付き合って4年の紅子は、高校1年生の女の子。18歳になったらプロポーズをすると紅子に告白した空だったが、登校中に彼女をかばって交通事故で死んでしまう。いつまでも続くと思っていた、幸せな毎日が、一瞬にして消え去る。そして、絶望に暮れる紅子の前に現れたのは、ずっと離れて暮らしていた、空の双子の弟・海。海の空に対する恐ろしいまでの終着は、やがて姿を変えて紅子へと降りかかるようになるが…!?
車谷晴子先生の新作という事で楽しみにしていたのですが、モバフラ連載でした\(^o^)/というわけで、結構エロいお話となっております。ヒロインは、隣に住む幼なじみ・空と付き合っている高校1年生・紅子。彼とはもう4年も付き合っていて、未だラブラブ。将来もずっと一緒にいると、当然のように思っていました。しかし別れはある日突然訪れることになります。一緒に道を歩いていたところに、飲酒運転のトラックが突っ込んできます。紅子をかばった空は、そのままトラックにひかれ帰らぬ人に。そして彼と入れ替わるように現れたのが、彼の双子の弟で、ずっと離れて暮らしていた弟・海。空に異様な執着を見せる海は、空を失った怒り・恨みを全て紅子に向けるように。麻縄で首を絞めるように、じっくりと、しかし確実に紅子を苦しめ、彼女の心を殺していきます。

制服をカッターでびりびりに破かれた後、さらにこんな仕打ちが。
歪んだ感情をぶつける、死んだ恋人にそっくりな双子の弟と、それに苦しむヒロインという構図。復讐の手段は、基本的にエロ絡みと、モバフラらしい展開となっております。元々はまったく空に似ていなかった海ですが、近くに空を感じたいため、そして紅子を困惑させ苦しめたいために、空と同じような風貌に生まれかわります。そこからは怒濤の復讐劇。刃物で脅して教室に紅子を拘束すると、直後彼女の髪をばっさり切り落とし、さらに制服をカッターで切り刻むという鬼畜っぷり。加えて破った制服で彼女の後ろ手を縛り、目隠しをして「下着姿で廊下を歩け」と命じるという。高校1年生がどんなプレイしてるんだよ。もうね、これプレイとかじゃなく犯罪ですよ。通報すれば一発でお終い。しかしそこら辺はガン無視(お約束)で物語は続きます。この後は彼の部屋に呼ばれ、自分で局部を晒してみせろとかいうすごい命令をしたりします。その後は弄くり→本番。悔しい、けど感じちゃ(以下略)みたいな展開になっています。続き物ですし、これから更にエスカレートしてくると思うと、不安でもありちょっと見てみたくもあり…。
快感に溺れてしまうみたいなストーリーではないですが、基本的にはエロありき。エロいのは好きなのですが、あくまで和姦スキーなので、個人的にこういうのは苦手だったりします。抵抗しつつも快感と共に徐々に海を受け入れるヒロインと、憎悪をぶつけつつも心の奥深くに眠る彼女への愛を自覚し始める海…そして歩み寄りやがて二人の間には本当の愛が…みたいな展開になるのでしょう。快感が先走り、愛情は後付けみたいな印象の多いエロ系ケータイコミックですが、最初から愛があったら、ただのプレイにしかならないのか。
【男性へのガイド】
→エロいですけど、男性が求めるようなのとはちょっと違うような気もするんですよね。
【私的お薦め度:☆☆ 】
→これはどうだろうか。しかし倫理観とか常識とかを取っ払って見てしまえば、全然読めるストーリーだとは思います。登場人物少ないですし、感情の変化のみを追うので、構成はシンプル。
■作者他作品レビュー
車谷晴子「ぜんぶちょーだい」
*新作レビュー*車谷晴子「0から始めるまんが教室 」
作品DATA
■著者:車谷晴子
■出版社:小学館
■レーベル:モバフラフラワーコミックス
■掲載誌:モバフラ
■既刊1巻
■価格:400円+税
■購入する→Amazon
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