
あたしのマホは
“ツいてる”マホ!!
■天王洲あいるは、ドジでおっちょこちょいな女の子。花の中学校生活を楽しみにしていたのに、進学予定だった公立中ではなく、何故か全く知らない私立中・真秀等場学園に編入させられることに。しかも母から聞かされたその理由は、「魔女の家系だから」。友達が誰もいないヘンな学校で、心細くなるあいるが出会ったのは、マホと呼ばれる特殊な力を使うヘンな人たちで…!?あいるのドタバタなマジカル学園生活がスタート!!
「ないしょのつぼみ」(→レビュー)、「初恋指南」(→レビュー)のやぶうち優先生の新連載でございます。今度のお話は、不思議な力・マホを使う子ども達が集うマジカル学園・真秀等場学園に編入することになった女の子を描いたファンタジーとなっています。ヒロインとなるのは、ドジでおっちょこちょいな天王洲あいる。花の中学生活を夢見ていたものの、予定していた公立中ではなく、全く知らない私立中へと編入させられることに。しかも母から聞かされたその理由は、魔女の家系だからというもの。自分に不思議な力があるのかもわからないままに、その学園に向かったあいるは、編入初日早々に、驚きの光景を目にします。人の心を読める子に、風を操る子、水を生み出す子に、炎を操る子…それら不思議な力はマホと呼ばれ、この学園の生徒みんなが何か特別な力を持ち合わせているというのです。過去の歴史でも稀な、「編入生」という形で入ってきたあいるに、生徒達は大注目。しかし当のあいるは、マホを使えるどころか、自分のマホが何なのかさえわかっていないという状況で、早々劣等生のレッテルを貼られてしまうのでした…というお話の始まりとなっています。

校長ドラゴン説。こんな噂がある通り、基本的になんでもありな学校。ハリーポッターとかそんな感じですよね。ちなみにリボンは制服規則の一つ。そういえば魔女の宅急便の危機もリボンだかしていましたっけ。
魔法を使える生徒たちが集う、学園ストーリーというのは、ある意味低年齢向け作品の王道とも言える設定。何もわからず学園に投げ込まれた何の力も持たない少女が、とあるきっかけによってその力が開花、さらに巻き込まれていくように、大きな事件に関わっていく…みたいな展開でございます。はじめは物語の舞台を整えるような流れ。信頼できる友達に、相手役となる男の子との出会い、学園のルールなど環境にも慣れていくという段階。はじめは滅多にない編入生ということで、奇異の目で見られるヒロインですが、持ち前の明るさとフレンドリーさでなんとか溶け込んでいきます。マホと呼ばれる魔法が使える環境ゆえに、起こるトラブルも豪快。動きのある物語運び、そしてその対処を通して居場所を確保していくなど、しっかりと設定を利用した展開は、やはり上手さを感じさせます。
ヒロインのマホは、運がいいということ。ある意味「ラッキーマン」的ではあるのですが、あそこまであからさまにツキがあるわけではなく、比較的限定的にその力が発動されるという設定です。またとある大きなトラブルに、1巻ラストで巻き込まれて行くのですが、その解決にあたっては、彼女の力だけでなく、仲間の力も不可欠で、仲間と共に解決を目指すというパターンは教育に良さそう(あくまでイメージ)。また少女漫画らしく、しっかりと恋愛方面での伏線を用意し展開。抜け目のない作りです。正直序盤から中盤にかけては、自分には少々厳しいかと思ったものの、ラストの締め方がずるすぎ。これは続きを読みたくなります。
【男性へのガイド】
→しゅごキャラとか、めちゃモテとか、女児向けアニメで普通にやってそうな内容。動きもありますし。男性向けかは、どうなんでしょ、自分の趣向とは違うので判断が…。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→やぶうち先生ですしね。読者層的に自分にはやや厳しいかと思ったのですが、切り方が上手。2巻も買います。
■作者他作品レビュー
作品DATA
■著者:やぶうち優
■出版社:小学館
■レーベル:ちゃおコミックス
■掲載誌:ちゃお(連載中)
■既刊1巻
■価格:400円+税
■購入する→Amazon
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