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Tag [新作レビュー] [オススメ] 2013.05.24
1106261446.jpg榎木りか「シュガーガール,シュガードール」(1)


お菓子みたいに甘い気持ち
ずっと
そばにいたいです



■砂糖を吸収して成長する「シュガーイーター」。なかでも人型のものを「シュガードール」と言いました。六菓は、研究者の嵐が作った“感情を持ち、恋するドール”である六菓。彼女は、いくら嵐を慕っても、やがて商品として売られていく運命にあるが…。たくさんのお菓子と恋を贈る、甘く可愛いラブストーリー!!

 榎木りか先生が贈る、甘くて可愛いシュガードールの恋物語です。砂糖を吸収して成長するシュガーイーターという物質から作られた"シュガードール”の六菓。彼女の仕事は、マスターに恋をすること。ドールに感情を持たせることは禁止されていますが、アンダーグラウンドで高値で取引されるため、秘密裏に彼女のようなドールが作られています。商品PRのため、製作者の嵐に恋するようにインプットされている六菓は、日々嵐を慕ってじゃれつくのですが、嵐はいつも冷たい態度…。嵐に抱くこの感情は、とても甘くて、そして苦しい。今日も今日とて、嵐にじゃれつく六菓ですが…というお話。


シュガードールシュガーガール
シュガードールに特殊な糖分(職業糖)を与えることで、ドールは感情を持つようになる。摂取する糖分によって、その性格は様々に変わります。中でも、この恋をさせる職業糖は特殊。


 表紙からお菓子作りのお話と思いきや、砂糖で出来た恋するお人形さんのお話でした。「異質な材料から出来た愛玩人形」というと、「観葉少女」を思い出しますが、あちらは殆ど動きがなかったのに対し、こちらは主食が糖分という以外はもう完全に人間で、非常に活発に動き回ります。摂取させる糖分によってその行動パターンや性格は御することができるのですが、完全というわけではなく、時折変な行動を起こしたり。ロボット的でありながら、ロボットでないような。というか…ロボットなんて言葉で片付けるには、あまりに可愛すぎる!普段はご主人に戯れ付きまくりで可愛らしいし、見知らぬことに興味津々でアホっぽいし、そして感極まれば泣いてしまう…そしてアホ子にありがちな「ですます」デフォ!はい、もうドストライクです。愛するよりも愛されたい人には絶好ですとも。


シュガーガールシュガードール1
アホな子にありがちな、無駄な行動力。後先考えずに行動すしちゃうので、主人も割とそれに振り回されがち。


 とはいえこの物語は、愛される側よりも、愛する側の視点でこそ成り立つものなのでしょう。ヒロインである六菓の感情は、自然発生的なものではなく、製作者によって仕込まれたもの。つまり“ニセモノ”であると同時に、ゆるがない“絶対的”な感情なんですよね。物語は、好きだ好きだと伝えてもなかなか相手にしてくれないマスターに、はたして想いが届くのか、という軸で語られていくわけですが、六菓視点で見れば健全なこのお話も、製作者の嵐側から見るとなかなか歪んでいるな、と。だって絶対に愛されているという後ろ盾のもと、傍若無人に振る舞って、かと思えばちょっと他人にちょっかい出されるとムキになって守っちゃうという。もちろんそういう素直に感情を発露できない所に萌える、というわけなのですが、同じ男目線で行くとなかなかな変態さんに見えるわけです。ただ最初から相思相愛だったら、この物語は成り立たないわけで。普段冷たいからこそ六菓が頑張り、その愛らしさが発揮されるという、何気に良い組み合わせなんですよね。
 
 物語はこれから、六菓の感情が本物に成って行くであろう過程と、製作者である嵐の気持ちがだんだんと恋に変わって行くであろう過程が描かれていくと思います(どちらも推測)。この手の物語は物珍しいものではありませんが、コメディの中に恋愛の切なさを落とし込むバランス感や、ひと際人間らしいヒロインの無垢な姿が、個人的にツボで、これからも是非とも追いかけたい所。


【男性へのガイド】
→相手役は鼻につきますが、六菓は非常に男性受けしそう。可愛らしい容姿に、可愛らしい行動。守ってあげたい感じです。
【感想まとめ】
→物語設定もファンタジックながらシンプルなので、ややこしい方向に行かず読みやすいです。久々、“キャラ推し”の形でおすすめしたい一作です。


作品DATA
■著者:榎木りか
■出版社:アスキーメディアワークス
■レーベル:シルフコミックス
■掲載誌:シルフ
■既刊1巻
■価格:580円+税


■購入する→Amazon

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Tag [続刊レビュー] 2012.12.16
作品紹介→この残念さがかわいい、ダメ男子たちの非日常:黛ハル太「ダダダダン。」1巻
2巻レビュー→こんなお姉ちゃんたちが欲しかった:黛ハル太「ダダダダン。」2巻



1106222328.jpg黛ハル太「ダダダダン。」(4)


今を好きになるために
俺はここに来たんだ…



■女の子が苦手でお人好しのシロ。女の子が嫌いでイケメンのリョータ。女の子に無関心でオタクのミナ。ついに明かされる、リョータの過去。女嫌いのトラウマを作った原因とは…!?そして、それを知ったシロとミナがリョータに対して取った行動とは…!?ダメダメ男子3人組のフレンドリードラマ、第4巻!!


〜もう4巻発売ですよ〜
 4巻発売でございます。1巻が出た時は、正直4巻まで続くなんて思ってもいなかったので、これは嬉しい誤算。もちろん4巻で完結ではなく、これ以降も出る予定です。
 
 1巻〜2巻では都度面白い女の子キャラを登場させてお話を転がすのが定番となっていましたが、徐々にキャラの再登場や固定化が進んできております。4巻では3名の女性キャラが登場しましたが、うち2名は再登場の固定キャラということで、連載を重ねた作品ならではの物語展開へと変わってきていますね。さて、そんな3名の女性キャラですが一番インパクトを残したのは初登場のあの人でしょう。


〜ついに明らかになったリョータ女嫌いの過去〜
 今回一番のハイライトは、リョータの女嫌いの原因が明らかになったことでしょうか。ちゃんと理由があったんですね。いや、もちろん理由もなく女嫌いになることはないのですが、正直姉妹がエグイからだと思っていました。


ダダダダン4−1
エグい姉妹達


 これによって女の子は怖い、女の子なんて嫌い…となってしまったんじゃなかろうか、とちょっと思っていたのですが、いやそんな軽いもんじゃなかったです。割と重いというか、トラウマの原因が怖すぎです。
 
 彼のトラウマが生まれたのは、実に地元での中学時代にまで遡ります。当時は女の子に対して偏見もなく、快活な中学生活を送っていたリョータ。しかしある女の子との出会いから、それは一変してしまいます。近くの中学校の女の子に友達が恋して、彼のためにと一緒に会う約束をするのですが、悲しいかなリョータはイケメン、彼女は彼に夢中になってしまうという。以降彼女の異常さが垣間見えてきます。気がつけばいつも隣にいると思ったら、いきなりこれ…
  
 
ダダダダン4−2
で訂正した上で、友達をバカにした怒りをぶつけたら


ダダダダン4−3
これ(自傷してリョータにやられたと周りに吹聴)



 いやいやいやいや怖い怖い怖い。こういうストーカー気質の人って、実際にやっぱりいるんでしょうかね?加えてこれだけに留まらず、リョータは一番の友達からの信用まで失ってしまいます。学校の同級生たちからは、腫れ物に触るような目で見られ、辛い日々。そういえば2巻で実家に帰った際に、彼が必死に身を隠し「この村の同級生に俺だってバレたくないから」と呟いたのは、こういう事情があったからなんですね。
 

〜共有しすぎない距離感が素敵〜
 実家に帰った際に、リョータのお姉さんが「二人がいるから。一人ではないことを忘れないでおきなさい。」と言っていましたが、今回はその二人に救われることになったリョータ。とはいえこの過去の出来事を共有するのではなく、デマのさわりだけ説明されて「嘘くさい」と言ってくれただけ。このむやみやたらに踏み込まず、今あるその存在だけを信じるというこの二人の距離感が、とてもステキだな、と思いました。干渉しすぎると、なんか変な感じになっちゃいますもんね。センチメンタルになりきらず、あくまでメインはコメディってスタンス、好きです。
 
 さて、5巻はそろそろシロの番でしょうか?なんだかリョータとミナばかりがフォーカス当たっているイメージですが、シロの過去とか見てみた…いや、別にそこまで興味ないな。破天荒エピソードが眠っているイメージが全くないですね。彼は彼のまま、優しいサポート役で居てくれたらいいのかな、とか思いました(自己完結)


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2012.08.29
1106084341.jpg雪広うたこ/武蔵野ぜん子「少年王女」(1)


これからお前は
私の代わりに王女となるのだ!



■2巻発売しています。
 ここは女が尊ばれ、男が卑しまれる女王が統べる国。貧しい漁村に住み、親なし子ながら元気に暮らすアルベールは女王の聖誕祭で湧く街で奴隷商人に攫われ、貴族の男に買われてしまう。連れて行かれた宮殿で裸に剥かれ、身綺麗にされたアルの前に現れたのは、なんと自分と瓜二つの“王女”だった…!!
 
 2巻発売しました。シルフではよく見られる、企画原案ありの作品で、作画は雪広うたこ先生が担当しています。謳われている文句は“ロココ調マスカレードストーリー”とのことですが、正直ロココ調もマスカレードも意味を知らないので、よく伝わってきません。ということで(どういうことで?)、内容の方をご紹介しましょう。
 
 舞台となるのは女が尊ばれ、男が卑しまれる世界。とある王女様の命により、世の中の全権を女性が握り男は金を稼ぐ事も許されていない、そんな世の中に生を受けた少年・アルベール。貧しい漁村で親なし子として育った彼は、興味本位で街に出た所、奴隷商人に捕まってしまいます。そんなピンチを助けてくれたのは、通りがかりの貴族の男。相場とはかけ離れた大金で買われたアルベールが連れて行かれたのは、なぜか王宮。そこで待っていたのは、自分と瓜二つのお姫さま…。そして彼女から、思いもよらぬ言葉をかけられることになります。「これからお前は私の代わりに王女となるのだ!」。買われた理由は他でもない、彼女の身代わり。果たしてアルベールの運命やいかに…。


少年王女1−1
もちろん女の子の格好はしっくりきます。ただ態度が男の子っぽいので、それが一つの萌えポイント。


 本作を知ったのは、先日ご紹介したびっけ先生の「王国の子」(→レビュー)のアマゾンレビューに複数名前が挙っていたから。詳細は読んで頂ければわかるかと思いますが、簡単に言うと「王国の子」が本作のパクリであるという指摘が主立ったものです。どちらも「親なしの男の子が、跡継ぎ候補のお姫さまの身代わりになる」という設定。そのようなきっかけであるため、私もどうしても比較して読まざるを得なかったのですが、印象としては「全然別もの」という感じでした。
 
 なんて言うんでしょうかね、「野球マンガで女の子が主人公のやつ」みたいな括りで、それをパクリって言うかね、と。どちらもシチュエーションは似てはいるものの、それに至る過程も、物語の背景も、そして雰囲気も全くもって異なっており、これをそんな風に語るのはあまりも乱暴でお粗末というか、同じ枠で括るのは双方の作品にとって失礼なんじゃないかと、個人的には思いました。
 
 さて、雰囲気も全く別と言いましたが、こちらは「王国の子」に見られるような重厚感はあまりなく、どちらかというとコメディベースな感があります。常に命を狙われているというシチュエーションながら、あまり緊張感のあるシーンはなく、主人公のアルベールがドタバタ動き回ります。たぶん王室の内情をあまり知らないという部分も手伝っているのでしょう。とにかく好奇心旺盛で、いかにも“少年”といった感じがとってもキュート。
 
 また彼の他も、オタク向けの萌えアレンジが施された濃いキャラが勢揃いしています。その筆頭となるのが、お姫さまの側近であるギィ。

少年王女1−2
とにかくハイテンション。何を隠そうドのつくロリコンで、対象を見つけると自分を見失うという危険人物。身代わりとはいえお姫さまとの絡みは少なく、どちらかというとギィとの絡みがメイン。そういう意味で、やはり原案付きシルフ作品らしく、女性向けの感は強めに出ております。
 
 裏方としての身代わり期間が長いのかと思いきや、1巻最終版で思わぬ方向に倒れます。あと脇役が思わぬ形で再登場。2巻未読ですが2巻表紙を見ると、物語はさらに大きく広がりそうですね。果たして回収出来るのか気になる所ではありますが、様々な伏線が張られており、上手く転べばとんでもなく面白くなるかも。


追記:完結したと書いていましたが、未完です。すみません。

【男性へのガイド】
→女装男子という一点で推せる魅力はあるのですが、側近のロリコンとの絡みはやはり女性こそヨダレをたらせるものがあると思われ。
【感想まとめ】
→原案付きってなぜか今まで敬遠していたのですが、面白いですね。想像していたよりもコメディ要素多かったですが、普通に読み応えのある作品でした。


作品DATA
■著者:雪広うたこ/武蔵のぜん子
■出版社:アスキーメディアワークス
■レーベル:シルフコミックス
■掲載誌:シルフ
■既刊2巻
■価格:580円+税


■購入する→Amazon


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2012.02.06
作品紹介→わたなべあじあ「ひめごとははなぞの」
3巻レビュー→女体化時の正しい反応ってコレだと思うんです:わたなべあじあ「ひめごとははなぞの」3巻
4巻レビュー→浴衣女装の破壊力たるや…:わたなべあじあ「ひめごとははなぞの」4巻




1106117163.jpgわたなべあじあ「ひめごとははなぞの」(5)



お前はひとりぼっち離れたくない人いないのか?


■5巻発売です。
 田中家の遺伝によって性転換し、一時はパニックに陥るも女の子として生活するのが板についてきた元・男の子の主人公、田中愛。しかし彼氏候補の櫻井に家にお泊まりするのを兄達に反対され、家でした愛はなんと櫻井の家を訪ね、まさかの◎◎をしちゃって…!?愛の家出完結編以外にも、××だと自覚したり、櫻井と洋が△△を育んだり….いつもの無法地帯なストーリーがギッシリ!カラダ×ココロ×チグハグストーリー、待望の第5巻!!
 
 
~蝶子は愛をどう見てるんだろう…~
 5巻も相変わらずカオスです。そして一向に収束の気配が見えない(笑)多分収束することなく終わるのだと思うのですが、それでもこの勢いで突っ走ってしまって良いのかなって気も、ふと冷静になったときに思ったりします。さて、5巻で個人的に一番の見所は後で誤紹介するとして、今回はまずは蝶子のお話を。
 
 元々この作品でお気に入りのキャラだったのが蝶子なのですが、女体化した恋ちゃんの可愛さに完全にやられ、最近はどこか心離れがちでした。というか、一応愛争奪戦においては櫻井と双璧をなすはずなのですが、どうしても櫻井に持っていかれがちで、本編でもどうも存在が薄くなりがち。もっと愛に積極的にアプローチというか、あの手この手のエグイ方法を使ってもいいと思うのですが、どこか空回り気味なんですよね。櫻井の方がより愛の心に迫るアプローチをしているというか。一体蝶子は愛をどんな風に見ているのか、その一端が垣間見えたのが、蝶子の夢…
 
 
ひめこ#12441;とはななそ#12441;の5-1
愛さん超イケメンてか背高えー!!


 あくまで愛は男らしく…ということなのでしょうか。でも最近の愛ちゃんはもうどう考えても女の子路線というか、「かっこいいレディースになる!」という当初の目標すらも忘れている感があり、蝶子の理想とは確実に離れていっている気がしますですよ。結局5巻にて「双子ちゃん萌えー」で落ち着いてはいたものの、櫻井と比べるとまだまだ愛とは心の距離がありそうですな。なんとも珍しい、変態系女子のかませ犬。。。がんばれ、蝶子さん。


~またしても恋が…!~
 さて、何度も何度も「恋の女体化アゲイン!」と願っていた私ですが、ついに願いが叶いました。ありがとうございます、わたなべあじあ先生。あの恥じらいのある姿が再び拝見できる…
 
 
ひめこ#12441;とははなそ#12441;の5-2
超巨乳


 え、いや(戸惑い)。まさかのロリ巨乳、というか尋常じゃない大きさですよ。いや、確かに可愛いんですけど、もうちょっと小さい方が良かったかな。加えて2度目ともなると戸惑いは早々に消えて、不満や恨みが先行。あの時の…あの時の恥じらいはどこにいったんだ…!なんてこの胸の大きさや髪型が、思春期真っ盛りの洋に直撃していたみたいですが、いや、戸惑うのは周囲の人間じゃなくて恋ちゃんがいいんだい!というわけで、結論としては「女装させられてる恋ちゃんが一番かわいい」ということで。6巻でも女装の恋ちゃん見られるかな…。ってこの理想と妄想が入り交じってよくわからないことになってる感、蝶子と一緒じゃないですか…!


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Tag [続刊レビュー] 2011.12.30
作品紹介→この残念さがかわいい、ダメ男子たちの非日常:黛ハル太「ダダダダン。」1巻



1106117158.jpg黛ハル太「ダダダダン。」(2)


帰ってきて
よかったね



■2巻発売です。
 女の子が苦手でお人好しのシロ。女の子が嫌いでイケメンのリョータ。女の子に無関心でオタクのミナ。彼らの元に突然やってくるのは、なぜかいつも女の子…。事件に巻き込まれたダメ男子3人は、特技を駆使して危機を乗り切る…!ダメダメ男子3人組のおバカコメディ☆だだだ第2巻!!
 

~2巻もテンションそのままに大暴れ~
 ドタバタ系コメディの中でも特にお気に入りの本作、第2巻が早くも登場ですよ!とにかくハイテンションにフリーダムに突っ走った1巻ですが、その勢いそのままに2巻もとにかくフリーダム。いやーやっぱり面白いです。ほんとまともな人一人もいないんですけど、それが良い。みんな変な方向にぶっ飛んでるから、むしろいい感じにパワーバランスが取れてるんだと、そう思いたい。


~またすごい新キャラがですね…~
 さて、今回ですがキャラの再登場がありました。ゲスト方式で必ず女の子キャラは新キャラかと思っていたのですが、そうではないようですねー。ということで再登場したのは…
 

タ#12441;タ#12441;タ#12441;タ#12441;ン2-1
三姉妹再び


 はい、リョータのお姉さまがたです。前回は全員制服での登場でしたが、今回は浴衣です。いやーさすが長女は様になってますね。28ということで、若さとしっとり感が丁度良い具合で同居。前のように暴れるなんてこともございませんでした。それに加えて今回は、三女が可愛かった。なんか前回は無気力の極みで影が薄かったのですが、今回はミナとのツーショットもあり、お化けに驚いたりと、前とは違う一面が見れて良かったです。なんかやたらと「恨み晴らさでか」って感じだったのですが、1巻のときにミナに変身スティック(?)的なものでどつかれた上に、タライ落下のコンボを決められているんですね。未だに根に持ち、復讐を狙うのですが…
 

タ#12441;タ#12441;タ#12441;タ#12441;ン2-2
食いつかず
 
 
 この怒ってる感すごく良い。てかそこでか弱さアピールっていう割と古風な手法を使う単純さ、素敵です(もう何やっても素敵に見える病気です)。あと焦ると意外に歳相応の女の子っぽいところとか、逆にきゅんとしちゃいましたよ。なんて全てをかっさらっていったのは、この三姉妹の誰でもなかったわけですが。更に上を行く…
 
 
タ#12441;タ#12441;タ#12441;タ#12441;ン2-3
四女


 四姉妹だったんかい、というツッコミを忘れる程に、一コマ目からこのムカつく表情に台詞。子供ながら殴り飛ばしたくなる衝動に駆られるこのうざっぷり、すごすぎます(笑)なんて一応無邪気な子供ってことで、お別れの際は可愛らしさを見せたわけですが、いやでもやっぱりこんな子が親戚だったら引っ叩いてる気がする。。。
 
 そうそう、このお話は何気にシリアスっぽいシーンもあったんですよね。長女が普通にお姉さんらしくしていて、初登場時からのギャップからすごく素敵に映りました。しかしリョータが頑に実家に戻りたくないと思っている理由(というかその原因)は明らかにならず。ただ「女性が苦手」ってだけでなく、何かしらの理由をそこに付与するとするならば、このお話は意外とちゃんとしたストーリーを描くのかもしれないなんて、ちょっと期待させてくれました。いやでも他の二人は、それ以上でもそれ以下でもないのか。じゃあ何も考えずに楽しむことにしよう(自己完結)


~もうまともな女の子は登場しないのか~
 さて、登場シーンは本当に少ないにも関わらず圧倒的なインパクトを残した月夜ちゃんでしたが、次の話に登場したヒロインもまた強烈。なんかもう、わかってたけどこの話、普通の女の子は出ないんですね。いや、それだと話が回らないんだろうけど、これほどまでにキャラ祭りでいられるってのがすごいです。黒髪清楚なお嬢様かと思いきや、遺産狙いのド畜生お嬢様だったり。さてさて3巻ではどんな子が登場してくるのか、今から楽しみです。ここでほら、さらに広がり見せるなら恋とか恋とか恋とか、、、あってもいいんじゃないかなぁって。


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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。