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Tag [続刊レビュー] 2011.06.14
作品紹介→軽妙なストーリーに思わずにんまりの、新感覚ブリリアントファンタジー:木々「天然王子の宝石箱」1巻



1106036961.jpg木々「天然王子の宝石箱」(2)


精霊がいるのなら
美しい夢を
見させてくれますように



■2巻発売です。
 少し前までの俺は、これといってフツーな毎日を送っていて、単調で退屈だと思っていた。でも、16歳の誕生日にそれは崩れはじめた。見知らぬ老人に手渡されたピアスが、勝手に耳に挟まって取れなくなり、そのピアスの精霊だとか言うヘンな物体が、俺を貴石の王子だとか良い出し、実際それからあちらこちらで宝石の精霊とやらが見えるように…。ほら今日も、関わりたくもないのに精霊が目に…


~なんともユルおもしろい~
 久々の2巻発売ですよー。大判で、しかも秋田書店の作品ということで、かなりマイナーな印象のある本作ですが、非常にゆる面白いのですよ。刊行ペースが遅いのも相まって、なかなか話題になりにくいのですが、私は地道にPR致しますよ。というわけで、2巻です。今回も相変わらずゆるい…というか主人公に危機感なく進行していきます。そのマイーペースっぷりが王子っぽくてイイ!なんていうか、王子っぽいのですが、どちらかというと残念な王子ですよね、つばめくん。シスコンだし(そこか)。それにどう考えてもヘタレだし、やたらと親しみやすくて。でも容姿は良くて、そして鈍感…くそうやっぱり王子だい!


~恋する女の子が呼び込む災難~
 さて、そんな鈍感な王子のことを好きになってしまった子が、今回登場します。すごく地味。これまでの登場人物の描写から、皆々登場するキャラクターは派手目なのかと思ったら、ちゃんとクラスでも目立たないような感じが伝わる容姿の子なんですよこれが。そしてその想いを、自分の持っている石に伝えるなんて、女の子らしくて素敵ではないですか!そして数少ない、話すチャンス。そこでのつばめくんの言葉に…
 
 
天然王子の宝石箱2
もう、なんてことない言葉も嬉しくて、赤面。これ絶対そのままナースさんになっちゃいますよ、もう。


 これだけ見ていれば、すごく可愛らしい、恋の一幕で終わるわけですが、もちろんそうは問屋が下ろすわけがなく。願いを聞いた石の精霊が、暗躍してしまいます。「想いが届く」 なんていうとステキな話ではありますが、そこに「石の意思」(ダジャレではないです)が挟まれることによって、変な方向に行ってしまうという。そうそう、今回面白かったのが、宝石を再加工したことによって、精霊がちょっと変化したというところ。精霊というのは、元々その宝石に宿っているというだけではなく、加工の仕方や相性によって、如何様にも変化するのだな、と。宝石に魅力を見出すのは、地球上で人間だけだと思うのですが、ゆえに宝石側からしても、人というのは対峙すべき特別な存在であるわけで、二つの要素が絡まり合って、結果精霊が形作られるというのは、すごく納得がいきました。 


~脇役がどう絡んでくるのか~
 さて、2巻ではかなり花園さんが活躍します。後半には、何やらちょっとすごいことをしていたりと、益々楽しみなわけですが、これつばめくんとの恋愛展開はあるのですかねぇ。見た感じロン毛のクラスメイトの方がまだ脈有りな気がしないでもないですが。というかこのロン毛の友人・晃平くんも、なんだかつばめに似て女性っぽさがあるというか。いや、性格はすごく男っぽいのですが、髪切らないですし、何よりお見舞いで貴石を持ってきちゃうとか、なかなか高校生の男の子がすることじゃないような。宝石がテーマのお話なので、さらっと受け入れていましたけれど、これってなかなか…(ごくり)なんて、これが今後の物語のキーになりそうな予感。さてさて、どんなお話が待っているのか、きっと3巻は来年でしょうが、楽しみに待ちたいと思います。



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Tag [オススメ] [新作レビュー] 2010.05.24
1102895916.jpg木々「天然王子の宝石箱」(1)


ピアスを開けると運命が変わるとか時々聞くけど
それって もしかして
こうやって否応なしに変えられてしまう人が
ときどきいるってことなのかもしれない



■美空つばめ、高校1年生。男なのに可愛らしい名前がコンプレックスの彼は、その悩みがつもって最近は少々ウンザリ気味。若干の反抗期の空気を漂わせ、今日も気怠そうに登校する。そんな彼の誕生日、見知らぬ老人から「おめでとう」とプレゼントを渡される。中身はパールのピアス。全く覚えがない相手からのプレゼントを、怪訝そうに見つめるつばめ。その刹那、そのピアスが宙に浮かびつばめに襲ってきた。気がつけば、耳にはパールのピアスが。そして取れない。しかもなにやら、ワケの分からない生き物が目の前にいる。そいつらの言うことには、自分たちはジュエリーの精霊で、つばめは選ばれし貴石の王子なんだとか…。一体どうなる、つばめの毎日!?

 木々先生のミステリーボニータでの連載作品でございます。発売は3月だったのですが、買うタイミングとレビューするタイミングを逸してまして、ここでやっとご紹介。イマドキ男子×宝石の精霊の新感覚ブリリアント・ストーリー。表紙だけ見ると、なにやら王子様的で耽美な雰囲気の美少年がいて、何やらクセのあるファンタジーが繰り広げられるのか?なんて思われるかもしれませんが、舞台のベースは日常。ゆえにローファンタジーです。
 
 主人公はごく普通の高校生・美空つばめ。誕生日に見知らぬ老人からパールのピアスをもらい、ピアスがその晩につばめの耳に勝手に刺さってきたというのが、事の始まり。そして目の前には、なにやら可愛らしいフォルムの得体の知れない生き物が出現。その子たちの名前は、パラとパル。彼らはジュエリーの精霊とやらで、つばめは選ばれし「貴石の王子」なんだとか。突然のことに驚き戸惑うつばめでしたが、ピアスを外そうにも外すことができません。以来つばめの、ジュエリーたちとの不思議な毎日が始まります。


housekibako
つばめの精霊はこんな感じ。とっても可愛らしい姿格好です。この他にも、美少女だったり動物っぽかったり、宝石貴金属によって姿形は様々。


 宝石や貴金属には、みな精霊が宿り意思を持っているという設定。そんな精霊の姿を見ることができるのが、選ばれし貴石の王子・つばめ。どうして貴石の王子に選ばれたのか、そもそも貴石の王子とは何なのか、全てが謎に包まれたまま物語は進んでいきます。しかし巻き込まれ系のドタバタ感はナシ。というのも無気力高校生の日常に、ジュエリーの声・姿を感知できるという設定を上手く落とし込み、コメディに昇華させているため、現状でも十分楽しめるから。所々に差し込まれる笑いに、嫌がりつつも拒絶はせずに現状を受け入れる主人公・つばめの性格が絶妙にマッチ。適度にユルいドライな空気感と、ファンシーな設定っていうのは結構相性が良いのかもしれないですね。
 
 また中盤では、同じ境遇の女の子が登場。彼女が登場することで、ひとつ物語に彩りが添えられます。ゆくゆくはこの二人で何かしそうな気がするのですが、現時点では、主人公に彼女がいたり、お互いにそこまで興味がないなど、適度な距離感を維持。ここからどう変わっていくのか、今からワクワクです。


名称未設定イメージ 3
なんでもないようなところでのノリの良さがまた、物語の読みやすさを助長している。テンポがいいとか、軽快とかいうわけではないんです。でも読みやすい。


 前情報が作品名・作者名と表紙、そして出版社ぐらいしかなかったものですから、「どんなクセのある作品なんだろう」と構えて読みはじめたのですが、意外や意外、ものすごく読みやすくて驚きました。精霊は可愛らしい姿をしていて、そこだけを抜き取ると秋田書店的ではなく、むしろりぼん的ですらあります。ゆえにちょいと歯ごたえがないようにも感じられるのですが、だからといって薄いわけではなく、コメディやオマケでしっかり味付け。また2巻から物語も濃いものになってきそうですし、期待感は大。自宅の遠景にモノローグを重ねて締めたり、昔の名曲の歌詞を使用したり、パターンがある程度決まっているところも様式美で良し。これはちょっとチェックしておいてほしい一作です。


【男性へのガイド】
→主人公は男の子。BLチックな見ためではありますが、物語・性格自体は男性でも簡単に受け入れられるものであるように思います。むしろハードルとなるのは、ジュエリーのかわいい精霊が見えるというところか。
【私的お薦め度:☆☆☆☆☆】
→2巻への期待もこめて5つで。とにかく読みやすいファンタジー作品。ガツンとくるような話ではありませんが、適度に愉快で温かくかわいらしい内容で、「ああ、楽しかった」と満足できる一作だと思います。


作品DATA
■著者:木々
■出版社:秋田書店
■レーベル:
■掲載誌:ミステリーボニータ(2009年6月号~)
■既刊1巻
■価格:740円+税


■購入する→Amazonbk1

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Tag [オススメ] 2009.11.20
07083259.jpg東山むつき「炎人」(1)


あたしのカウンセリングは
荒療治だぜ



■Vシネ女優の姉を持ち、当の本人は定職に就くこともなく日々貧乏と空腹に苦しむ女・早乙女煌。性格はガサツで破天荒。自分に惚れている幼なじみを上手くあしらい、なんとか食いつないでいる。そこだけ見ると穀潰し以下のダメ人間だが、実は彼女には裏の顔があった。“獏”の通り名で、記憶解師としてあがめられる潜りの精神科医。一度彼女の手にかかれば、他の医者が匙を投げた患者すらも、悪夢から解放される。

 東山むつき先生のミステリーボニータ連載作。これももう長いですね、1巻刊行は2003年ですか。お話は、潜りの精神科医・早乙女煌の姿を描いたもの。「炎人」というタイトルから、どんなファンタジーアクションなのだろうと想像する方がいらっしゃるかもしれませんが、ファンタジックな要素はほぼナシ。あると言っても残留思念が乗り移るとか、どちらかというとオカルティックなもので、それすらも激しい精神世界での攻防を目に見える形で描いたという手法に思えないこともありません。雰囲気だけならば、90年代アニメのようなスタイリッシュさを持った、痛快な作品になっています。


炎人
“獏”の通り名が示す通り、夢を通しての治療がメイン。


 精神科医のお話(もぐりだけど)なので、扱う病気や症状などは重く暗いものが多いのですが、ヒロインをはじめ登場するキャラ達がみな明るく、コミカルに描かれるので、そういった(痛快)印象になるのかも。幼なじみの救や、メインの雇い主となるイケてるオジさん・陣内虎之助などは、煌に振り回されつつもその中でかなりいい味出してます。品はないですが、男キャラが軒並み魅力的。

 この作品の軸となるのは、当然のことながらヒロインの煌。とにかくカッコいいです。がさつでだらしないものの、一度患者を前にすれば、正義感溢れるヒーローに大変身。この飾らないカッコよさが、80~90年代アニメのヒーローチックで妙にツボに入ります。秋田書店は「KEY JACK」(→レビュー)といい、妙な懐かしさを持ったヒーローものがあって、良いんですよねぇ。ヒーローヒーロー言ってますけど、女性です、はい。しかし東山先生は色モノヒロインを描くのが上手いですね。「ヒステリックラバーズ」(→レビュー)といい。加えて男の子視点が加わるのが、個人的に読みやすい要因のひとつになっているのかも。


【男性へのガイド】
→読みやすいと思いますよー。それだけ。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→二桁刊行は面白さの証。続けて読む楽しさもあり、どこから読んでもある程度楽しめる軽さもあり。こういう作品は好きです。


作品DATA
■著者:東山むつき
■出版社:秋田書店
■レーベル:ボニータコミックス
■掲載誌:ボニータCUBE,ミステリーボニータ
■既刊11巻

■購入する→Amazonbk1

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2009.11.17
07202359.jpg山田也「203号室の尽子さん」(1)


私にはなんの力もないけど
出来る範囲で力になりたいの



■3巻発売、完結しました。
 203号室に住む尽子さんは、一見普通の美少女高校生。しかし実際は、幽霊とお話が出来る霊感少女だったのです。しかもやってくる霊の話を懇切丁寧に聞き答えてしまうものだから、その評判は瞬く間に幽霊の間に広がり、今では3日とあけずに霊が訪ねてきます。そして横には彼女のファンの幽霊の姿も…。そんな尽子さん、幽霊と話すとお腹が減るらしく、常に何かを食べている大食い少女でもあるのです。恋より霊力、恋より食欲…そして今日も彼女の元には…

 大食いの霊感少女と、幽霊をめぐるホラーというかコメディというか感動というか…みたいなお話でございます。ヒロインは美少女霊感女子高生・尽子さん。若干天然の入った彼女は、幽霊相手でも物怖じせずに受け答え。それが好評を博し、気がつけば彼女のファンの幽霊ができ、迷える幽霊たちが3日をあけず彼女の元を訪ねてくるように。そんな彼女が霊感少女であると知っているのはごく僅か。母親や幼なじみの男の子など。彼女自身、周りに不気味がられないようにと、一応の気遣いはしているようです。しかし隠しているからといって幽霊騒ぎがなくなるわけでもなく、なにか起こる度に彼女は首を突っ込んでしまうのです。


203号室の尽子さん
よく食べる尽子さん。そんでもって「乗りかかった舟」と、何かにつけて手助けしてしまう心の広さを持っている。基本的にはおおらかな方です。


 幽霊の定義などは結構曖昧ですが、雰囲気でも十分納得できる範疇なので、さして問題はなし。例えば「ゴーストハント」(→レビュー)や「GS美神」などがこれ系統の作品ということになるのでしょうが、ヒロインの尽子さんが独特のキャラ(霊に対するスタンスも極力平和路線だったり)をしていらっしゃるので、それらの作品とは一線を画す印象を受けます。とにかく尽子さんのキャラがいい!色気より食い気なところとか、頼まれたら断れないへんとか、だからといって正義感を振りかざすようなこともしないし、なによりマイペースで和むのです。ヒロインの感情の触れ幅が大きいほど、ドラマティックな演出がしやすくなるのですが、こちらは逆。尽子さんが安定した感情の揺れ動きを見せるので、必要以上に気持ち悪くなったり怖くなったりしないで、どこか笑える要素を残しつつ話が展開されます。結構周囲でも人が死ぬんですけどね、悲壮感があまりなかったりと、なんだか不思議な感覚。

 物語が進むにつれ、尽子さんの食事シーンが少なくなっていくのですが、それがちょっと残念。女性が勢いよくご飯を食べる姿って、素敵じゃないですか?基本的にはお行儀の良い尽子さんが、食事となると買い食い歩き食いは当たり前に食べまくるという姿がもう…。女性の食事シーンがお好きな方にもお薦めできる一品となっております。


【男性へのガイド】
→恋愛要素は薄めで、単発形式で話が進むので、読みやすい作品なのではないでしょうか。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→作品独特の色があり、読みやすさもあります。オススメにしようか迷ったのですが、作品全体としての勢いには若干欠けたかなという印象も。


作品DATA
■著者:山田也
■出版社:秋田書店
■レーベル:ボニータコミックス
■掲載誌:ミステリーボニータ(2007年8月号~)
■全3巻

■購入する→Amazonbk1

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シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
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