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Tag [新作レビュー] 2012.08.15
1106185438.jpg車谷晴子「兄が妹で妹が兄で。」(1)


だから
これからもっと覚悟して?



■陽太と光は仲の良い兄妹。ある日、ふたりには血のつながりがないことが発覚!全く知らなかった陽太は戸惑うものの、光は既に知っていたようで、更に陽太にまさかの告白!?そんな中、二人は事故に遭い、目が覚めると…なんと身体が入れ替わっていたのです!!従順だった光は、何を思ったのか突如ドSに豹変し、戸惑う陽太に迫るのですが…!?

 車谷晴子先生のARIAでの連載作品になります。小学館以外では初めての連載になるでしょうか?絵柄もお話も、エロに倒れない場合は元々オタク向けの萌え系統に分類されるような作品を描いてきた車谷先生ですが、今回舞台を変えて完全にそちらにシフトしたお話を描いてきました。
 
 主人公は、高校生の男の子・陽太。彼には双子の妹・光がおり、大のシスコンとして有名。そんなある日、二人が実は血のつながりがないことを、親から知らされます。大ショックの陽太とは裏腹に、光は既に知っていたようで平然とした様子。さらには、「血がつながっていないと知って嬉しかった」と、なんとキスまでされてしまいます。あまりの事態に慌てふためく陽太でしたが、追い打ちをかけるように二人は事故に…。目が覚めると、なんと陽太と光の体は入れ替わっていたのでした。一層慌てる陽太に対し、陽太の体を手に入れた光は普段とは異なり自信満々でドSな性格に…。果たして二人は戻れるのか。そもそも光は戻る気がなさそうですが…というお話。


兄が妹で妹が兄で。
入れ替わった途端にドSな光。なお定番のお色気ネタもございます。
 
 
 血のつながらない双子の兄妹のお話。しかも入れ替わりものというオマケ付きですよ。なんとも贅沢な2要素を落とし込んだ本作、もうやりたい放題やっています。正直ここまで詰め込む意味って「好きだから。楽しそうだから。」以外に全くないと思うのですが、そのはじけっぷりが清々しいです。
 
 物語は、元に戻ろうと苦心する陽太を、戻りたくない光がいじめるという展開が主。普通は元に戻りたいと思うものですが、光はなぜかこの状況を「チャンス」と捉え、あの手この手で想いを寄せる兄の気を惹こうとします。元々は大人しくて殆ど声すら出さないような子だったのですが、この状況で一気にブレーキがはずれたのか、なぜかドSにシフト。好きだけどいじめちゃう…みたいなラブコメを、入れ替わりの元でやります。もうひっちゃかめっちゃか。正直このお話がどういう所に着地するのか、全く想像がつきません(笑)


兄が妹で妹が兄で1−1
絵柄はデフォルメ多用で、今まで以上にキャッチーなものになっている印象です。


 配されているキャラも、変態じみた先生や、百合っ子の同級生など個性派揃い。またテンポも非常によく、しっかりとドタバタコメディとして機能。なんていうか、読みやすいし、どんどん入ってきて、そして出ていく(おいおい)。この絵柄とタイトルで一大スペクタクルなストーリーを期待する人はいないでしょうし、ニーズに対してのサプライはガッチリ押さえられているんじゃないでしょうか。タイトルと良い表紙と良い、シンプルながら内容をよく表していると思います。


【男性へのガイド】
→妹萌え的なところはあんまり期待しない方が。多分ネタ的にはやっぱり女性向け(ドS的アプローチに関して言えば)
【感想まとめ】
→この自由さはすごく好きです。あとどういう結末を見せるのか、なかなか想像がつかないので、すごく気になります。



作品DATA
■著者:車谷晴子
■出版社:講談社
■レーベル:KC ARIA
■掲載誌:ARIA
■既刊1巻
■価格:562円+税


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Tag [続刊レビュー] 2012.07.21
作品紹介→どうしようもなく広い世界で、ぼくらは…:あさのあつこ/木乃ひのき「No.6」1巻
2巻レビュー→初めて知る外の世界と、抑えきれない内なる衝動:あさのあつこ/木乃ひのき「No.6」2巻



1106166187.jpgあさのあつこ/木乃ひのき「NO.6」(4)


みんなで
生き延びるために…!



■4巻発売しました。
 生きて帰れる可能性はほぼ0%…。幼なじみの沙布が、矯正施設に捕われたことを偶然知った紫苑は、ネズミを巻き込むまいと、何も話さないまま、独り、沙布救出に向かう。危険だ、関わらなければいい。そう思うネズミが選んだ道は…!?
 

〜4巻登場です〜
 もう4巻です。もうちょっと短いお話なのかと思っていたのですが、まだまだ続きそうですね。結局No.6に乗り込むんですよね?だとしたら結構まだ5合目にも行ってない?乗り込んでこそが見所とか勝手に思っているのですが、どうなんでしょう?如何せん原作を知らないので、もし間違ってても笑って見逃して頂ければ。


〜イヌカシは女?〜
 今回も見所はたくさんありましたが、個人的に一番驚いたのがイヌカシについて。もう初登場時からずっと孤独な男の子だとばかり思っていたのですが、No6.の高官を嵌める作戦の際に…
 

No.6 4-2
女役。そして女の子っぽい反応。


 あれれ、あれ。結局最後まで性別は分からずじまいでしたが、女性である可能性も十二分にあるという。そう思うとなんだか途端にイヌカシが愛おしく…。Wikipediaなどを見ると、性別や年齢は不詳ということなのですが、女性であると思い込んでいた方が幸せです(私が)。男であのキャラってのもなかなか可愛いものですが、女であのキャラだからこそ夢は広がるわけで。これからも女性っぽさを匂わせる描写が度々出てきてくれると、個人的には嬉しいです、はい。
 

〜別れのキス〜
 しかし既定路線でもし男同士だったらば、上の絡みとかめっちゃホモ臭いじゃないですか。なんて今回普通にド直球でホモ臭い感じのシーンがあったわけですが。事前の評判から、多少ホモ臭いとは聞いていたものの、直接的な表現があるとは思っていなかったので…
 

No.6 4-1
キスシーン


 は割とびっくり。元々描かれ方が演劇っぽいところがあるので、こういったシーンが出てきても何の不思議もないのですが、いや、でもやっぱりキスですし。それといずれハグなりキスなりあるかもしれないとは思ってはいたものの、まさかキスを紫苑の側からするとは思っても見なかったです。しかしこれ、別にキスである必要ないですよね?だとしたらもう狙ってんじゃないですか!とか穿った見方をしてしまいます(笑)これはこの二人だからなのか、それともこの世界自体がこういう感じなのか。BLも読んでいたりするので、このテイストなら割と簡単に受け入れられてしまうのですが、そういうのに触れていない男性はどういう反応するのかちょっと気になりますねー。これからもこういった雰囲気の中進んで行くのか、物語の進行と共にこういった演出にも注意深く追って行きたいと思います。


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Tag [新作レビュー] 2012.06.29
1106155083.jpg和深ゆあな「だから金田は恋ができない」(1)


より弁は
イラッとするだろ…



■念願の桜ヶ丘美大に合格し、「あとは王子様を見つけるだけ!!」と有頂天のアコ。ある日アコは、ロジックをこよなく愛し、「感情論などロジカルではない」と言い放つ理事長代理・金田と出会う。「運命の出会い!?」と一目惚れしてしまうアコだったが、その正体は冷徹で変人な敏腕経営者で…!?

 ARIAで連載されている学園コメディでございます。和深ゆあな先生の作品、以前どこかで読んだことがあるなと思ったら「メリクロンの涙」(→レビュー)ですね。あちらはシリアスな雰囲気で送る作品だったので、その落差で全く気がつきませんでした。なんとなく鬼畜メガネが暴れるという雰囲気のタイトル・表紙ですが、そこはコメディ、残念なイケメンメガネのお話でございます。
 
 ヒロインは美大へ入学したばかりのアコ。これから始まる美大ライフに胸躍らせていたさなか、理事長が体調不良で交代。その交代要員としてやってきたのが、彼・金田でした。赤字となっている経営状況を打破すべく、早々に授業料の値上げを宣言。貧乏学生のアコは、どうにか美大に留まれないかと金田に相談するのですが…というお話。


だから金田は恋ができない
このハイテンションっぷり。基本変な動きをしています。


 理事長代理の金田は、以前ドラマで流行った「結婚出来ない男」をこじらせたような変人キャラ。効率的に、ロジカルに生きることを信条としており、感情論は大嫌い。結果周囲の人間の反感を買うことになるのですが、要するに効率的に行き過ぎた結果生き辛くなるという不器用な変態。物語は、そんな彼が転がすお話に…と思いきや、起点を作り出すのは意外にもヒロイン・アコ。普通は学生が理事長代理などと簡単に絡むことはできないのですが、このヒロインのアコ、意外とガッツがありズバズバと勢いよく切り込んでいくタイプの人間。変態に対してはツッコミをしっかりと配置したいところですが、性格が真逆というだけで双方共にやや残念というとっ散らかりよう。なんとも動きの激しい作品になっています。
 
 パターンとしては、何か問題が起こってアコが理事長代理を巻き込んで解決に走るというもの。金田としては良い迷惑なのではなかろうかとすら思えます。お互い出会わなければ、割と平穏に生きて来れたんだろうなぁと(笑)一応巻数付きなのですが、落としどころがどういう所になるのかはちょっと想像つきません。多分金田がアコに恋して終わりなのだろうとは思うのですが、どういう展開からなのでしょうか。しかし付き合ったとしても、ドタバタ具合は変わらなそうです。


【男性へのガイド】
→オタク系女子向けの雑誌で連載されているようなノリのコメディ。男性も読めないことはなくはないと思いますが、萌えられるかって所が。
【感想まとめ】
→ハイテンションかつ台詞多めで、読み応えは非常にあります。ただそれだけと言えばそれだけなんですが。この“後に何も残らない”感は、コメディとしてはある意味褒められるべきことなんじゃないかと。


作品DATA
■著者:和深ゆあな
■出版社:講談社
■レーベル:ARIA
■掲載誌:ARIA
■既刊1巻
■価格:562円+税


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Tag [新作レビュー] 2012.02.11
1106121617.jpgほおのきソラ「ワンニン!」(1)


こんなに雨が冷たいのに
いつまでたっても頬が熱い…



■今は昔。犬と人、ふたつの姿を持つ“ワンニン”という忍者がおりました。犬の姿のときは愛らしい柴犬、人の姿の時はこれまた可愛らしい“くのいち”であるハヅキは、まだ上手に人型に変化できないひよっ子ワンニン。変化しても、耳としっぽが残ってしまうのでありました。そんなハヅキが町へ下る途中で偶然助けたヘタレ侍…そのお方がなんとハヅキのご主人様となる人だったのでございますが…

 ARIAコミックグランプリを受賞されたほおのきソラ先生のデビュー作になります。ワンちゃんの忍者が主人公のお話で「ワンニン」。実に分かりやすいタイトルですね。それでは、ストーリーのご紹介を。時代は恐らく江戸時代、人里離れた山奥に、犬と人の二つの姿を持つ忍者集団がいました。術を使って人の姿に化けることの出来る彼らは、「ワンニン」と呼ばれ、人知れず人間に仕え、主人に忍びよる妖怪や悪霊を退治しているのでした。主人公のハヅキはこの度初めての奉公を命ぜられた駆け出しのワンニン。まだ満足に変化もできない半人前ですが、やる気だけは人一倍。一緒に鍛錬を積んできたハンゾウと共に町へと下り、ご主人様にお仕えするのですが、そのご主人様というのがなかなかの変わり者で…。


ワンニン!
普段の姿。変化を使うと、表紙の人間の姿になります(忍者ルック)


 遥か昔に契られた契約を守り、代々主人の家系を妖怪・怨霊から守ってきたワンニン。ご主人には基本的に犬の姿しか見せませんが、人間の世界で生活し身を守るという任務にあたる以上、人間の姿であることの方が何かと好都合だったりするようです。そんな中、まだまだ自分の姿を操りきれない若いワンニンであるヒロインのハヅキは、初っぱなからご主人様と人間の姿で対面してしまうハプニングに見舞われます。その後も注意はしていても、度々人間の姿で遭遇。人間の姿を見られるというのは御法度であるためもちろん自分の身分は明かしませんが、このご主人というのが何かと人懐っこく、親しげに愛情をもってハヅキに話しかけてきたり…。結果生まれるのは、忠誠という気持ちを超えた、主人への恋。忍と主人、そして犬と人という二重の障壁が立ちはだかる非常に難儀な恋物語へと、お話は転がっていきます。
 
 人間の姿の時も犬耳が残り、また犬の姿の時もとっても可愛らしい。ヒロインのハヅキはとっても前向きながら、向こう見ずなところもあり、良く言えば素直で、悪く言えば未熟。主人の優しい言葉にすぐにほだされ、割と簡単に相手を意識するようになるあたりは、小学生くらいの女の子のようにすら映ります。この未熟さが魅力で、紙一重で苛つきへと結びつけない愛らしさは一体どこから来ているのか…。見ためはこう、スポーツものとかの元気なヒロインのそれなのですが、どこか憎めないというか。なお相方のハンゾウは絵に描いたような無口。幼なじみということですから、当然これからの関係の変化に期待ですよ。


ワンニン2
主人がなかなか食えない人間。単に変わり者の心優しい人なのかもしれないのですが、とにかく相手との距離が近い近い。


 「犬の忍者が妖怪退治で主人に恋」なんていうととっても欲張りな設定になっているのですが、どれもこれもキャッチーで詰め込みすぎという感は全くありません。絵柄も初単行本とは思えないほどに安定していて、非常に読みやすいです。また起きる事件も、この手の時代ものファンタジーにありがちな無駄に血なまぐさいようなものではなく、割と安心してみていられる内容。分かりやすさと良い意味での軽さ・小気味よさは、昔のエニックスのマンガとかに感じた匂いに近いものがあるかも。ファンタジーにわかりやすい真っ直ぐな恋愛というミックスは、元々自分がARIA創刊時に勝手に抱いていたイメージと被る物があって、「あ、やっと自分の想像してたARIAっぽい作品が読めた気がする」なんて、ちょっと変な方向で感慨深くなったりしました。


【男性へのガイド】
→元気一杯で正義感溢れるヒロインがお好きな方、犬好きな方、是非。
【感想まとめ】
→初単行本でこれって何気に凄いような気が。物語として大きな枠がない(ように見える)ので、ある程度先読みできる状況にあるものの、現在進行形でしっかり楽しめるようになっているので全く無問題だと思います。


作品DATA
■著者:ほおのきソラ
■出版社:講談社
■レーベル:ARIAコミックス
■掲載誌:ARIA
■既刊1巻
■価格:562円+税


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Tag [新作レビュー] 2011.12.25
1106102111.jpg日日日/コダマナオコ「ばけものくらぶ」(1)


君には
この「ばけものくらぶ」の下働きになってもらいます



■夜の学校でひそかに運営されているという噂の、なにやらいかがわしい秘密クラブ。武士郎は、なかば同居生活をしている幼なじみが、「トノコ」という名でそこに関わっていることを知る。「ばけものくらぶ」というその秘密クラブに潜入した武士郎だったが、その日をきっかけに不可思議な体験に巻き込まれて行くことになるのですが…

 またすごい作品が出てきました。「×しな」(→レビュー)が男性的なエロ目線に耐えうる作品の最上位かと思っていたのですが、まさかその上を行くような作品が出てくるとは。本作「ばけものくらぶ」は、創刊して間もないARIAの連載作。分類上は歴とした女性向け作品になります。
 
 物語は、とある噂の“秘密クラブ”に親友が関わっているのではないかという疑念を抱いた、一人の男の子の行動からはじまります。彼の名前は武士郎(通称:シロ)。ごくごく普通の高校生。そしてその親友というのが、バカトノ(本名が“しうらけん”であるためこんなあだ名に)。幼い頃から一緒に過ごしてきたお隣さんの彼は、性別や男の子で一人称は「ぼく」ではあるものの、その見ためは全力で女の子。しかも本人もそれをちゃんと意識しているものだから、タチが悪い。そんなトノコが、どうやら「ばけものくらぶ」という噂の秘密クラブに関わっていることを知り、夜の学校に忍び込むのですが、そこに待っていたのは…というお話。
 

は#12441;けものくらふ#12441;1-1
のっけからこんなシーン。あざとい…というか、あからさまというか。
 
 
 いやこれ読んだときほんとに「ARIAは一体どこに向かおうとしているのか…」と思ったくらい、ちょっとわけがわからなかったです(笑)いやもう投入されるエロ系のネタが、女性向け漫画のソレではなく、明らかに男性向けのソレというか。それもそのはず、原作者の日日日(“あきら”と読むそうです)さんはライトノベル中心で活動されている作家さんで、また作画担当のコダマナオコ先生も、萌え四コマの総本山(的イメージ)であるきららから単行本が出ていたりと、このような作品になるのも納得ではあります。男性的下心が明確な形でここまで落とし込まれている作品って、あんまり見たことないです。なので個人的にはかなり違和感が。
 

は#12441;けものくらふ#12441;1-2
接触系のラッキースケベもございます。


 物語は、武士郎がばけものくらぶに潜入して以来、ばけものが現れるようになるという、妖怪系トラブルがメインとなって回るドタバタコメディ。主人公の武士郎は完全に巻き込まれポジションであり、そんなトラブルを呼び込み、また解決するのが親友のバカトノになります。何やらばけもの達を抑える力のあるバカトノに加え、ばけもの達を引き寄せやすい体質を持つ美少女(男か女かわからない)が序盤から登場(表紙の黒髪の子です)。どちらも何やら秘密があるようで、物語が進むにつれて明らかになって行く模様。

 1話完結型の割とほのぼのとしたコメディなのですが、物語を底支えしている“秘密”の部分は明かされることなく物語が進行していくのが憎らしいところ。「ばけものくらぶ」が何なのか、黒髪美少女の正体とは、どうしてトノコがばけものを抑えることができるのか…その辺何も説明されておらず、まだまだこれから物語を盛り上げられそうです。しかしそんな状態でもしっかりお話を廻して引っぱれるってんですから驚きです。エロ要素で支えている部分がかなり大きいと思うんですが(そもそもARIAでこういう作品は需要あるのだろか)。
 
 お気に入りのキャラは、黒髪美少女のヒメでしょうか。いや、美少女とか言いつつ、男か女かわからないのだけど。見ため大好きなんですが、いかんせん謎が多くて掴めないところが歯がゆい。しかもお兄さんわけわかんない格好しているし。でもその黒髪が素敵でね…。あ、そうそう、今年のコミケにて水星さんが出される「くろろん!」に参加していますので、宜しくお願いしますね(告知オチ)
 

【男性へのガイド】
→これを男性にすすめんでどうするのだというレベル。主人公が割りとイケメンだったり、小難しいところがないお話だったりってところが気にならなければ。
【感想まとめ】
→女性向け漫画でこういうアプローチってことで違和感バリバリ。でもやっぱ読んじゃいますよねぇ。色々な意味で話題になりそうな一冊です(逆に男性向けの作品群に埋もれるんじゃないかって気もしますが)


作品DATA
■著者:コダマナオコ
■出版社:講談社
■レーベル:ARIA
■掲載誌:ARIA
■既刊1巻
■価格:562」円+税


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レビュー
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レビュー
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