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Tag [新作レビュー] 2011.05.30
1106030931.jpg森島明子「星学院工科大学 夜間部」


「男の身でも王子になれる可能性が!?」
「王子って普通は男でしょ?」



■女子校育ちで男の子に免疫がない月羽が入学したのは、ただでさえ女子の少ない工科大学の、さらに男の子ばっかりの夜間部!今までに居たことのない環境に戸惑う月羽は、そこで星太という気さくで優しい男の子と出会う。彼に連れられて空倉研究室へ入ると、待ち受けていたのは超個性的な先輩たちで!?夜の工科大学はキラキラな出会いとドキドキな初体験がいっぱい!?

 新書館のカグヤ連載作でございます。1巻完結で送る、とある工科大学夜間部の様子を描いた作品です。ヒロインは、お嬢様でしかも女子校育ちの月羽。そんな彼女が入学したのは、あろうことか男子ばかりが集う工科大学の夜間部。当然のことながら男子に免疫がない月羽は、その環境に困惑するのですが、そんななかにも救いの船有り。ある日出会った星太という優しい少年と仲良くなり、学園生活も一安心…?と思いきや、彼の薦めでお手伝いに行くことになった研究室で待っていたのは、超個性的すぎる先輩たちで…!?というお話。基本ハーレムもののコメディですが、ヒロインの持ち前の可愛らしさと、先輩たちの詰めの甘さで、むしろ男性向けの感すら作品に仕上っております。


星学院工科大学夜間部1
工科大学に入学したのは、もちろん理由があってのこと。素晴らしいデザインにも目がない。

 
 作者の森島明子先生は、普段は百合姫などで百合百合した作品を描いておられる先生です。単行本も複数出しておられますので、気になる方はチェックしてみてはいかがでしょうか?というわけで、到底女子大生には見えない、ぷにロリチックな子がヒロインの本作。ハーレムものの体裁はとっているものの、ヒロインを筆頭に多くのキャラが、そして話のノリすらもかわいいかわいい。男性に免疫のないヒロインが、男ばかりの環境に置かれ、その中で初めての気持ちを知っていくという、ある種典型的な展開を辿るのですが、そこでぶつかる壁は、“はじめて自覚する恋”であったり、“相手が自分のことを好きになってくれない”とか、そういうもの。その悩み方も、「小学生か!」という感じのノリであり、ポップで可愛らしい作品の雰囲気には合ってはいるものの、どこか幼すぎる感を受ける人もいるかもしれません。


星学院工科大学夜間部
恋の相談相手はお姉さん。小学生レベルの恋愛感覚しかもっていない妹に、的確なアドバイスを与えてくれる。


 そもそも話の設定や作り自体が甘く、どうして夜間部なのかといった説明はされません。ただそもそもリアリティを求めるような掲載誌でもありませんし、どちらかというと重視されるのはキャラ萌え的な部分。そういう意味でこの作品に登場するキャラクターたちは、それぞれ個性が立っており、非常に優秀なんです。性に興味のないゲイや、建築にしか興味の向かない天才、百合大好きなオタクに、学生結婚で子持ちの先輩、女装して女性と同棲している美人や、超腐女子な超美人の姉など、そのラインナップは幅広く、そしてどのキャラも嫌味がないんですよね。百合ないしBLを描いてらっしゃる作家さんにしばしば見られる、めくるめく性倒錯は、そのキャラクターのラインナップを見て頂ければわかるとは思うので、そういうのが苦手でなければ大丈夫。


 タイトルにも含まれている通り、星が物語通してのモチーフになっています。そして最初に出会う男の子も、星太くん。なんて星を起点として考えていたので、ラストとして落ち着いたところは本当に驚いたわけですが。一瞬「え?え?」と(笑)まぁそれは読んでからのお楽しみ。ちなみに舞台は工学院大学がモデルみたいですね。CMでも見たことのある建物だったので、キャンパスの絵からすぐにわかりました。


【男性へのガイド】
→ヒロインの月羽だけでご飯3杯はイケるはず。美人のお姉さん登場で、更に倍。
【感想まとめ】
→ストーリーなんてあってないようなものなんです!でも良いんです!キャラクターとノリの良さで強行突破のポップなラブコメ。個人的にはなかなか楽しめましたですよ。


作品DATA
■著者:森島明子
■出版社:新書館
■レーベル:SPADEコミックス
■掲載誌:カグヤ
■全1巻
■価格:590円+税


■購入する→Amazon

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Tag [新作レビュー] 2011.04.25
1106019022.jpgチカ「番長乙女」


さぁ
私のモテ期は今日からよ!



■恋人を作る気満々で入学した高校…。しかし建築家志望ということで、工業高校に入学してしまったのが、間違いでした…。うっかりクラスのヤンキーに喧嘩で勝ってしまって以来、組の番長として怖れられるようになった蘭子は、すっかり恋とは縁遠い毎日を送っていました。そんなところに、蘭子の雄々しい正体を知らない病弱な転校生がやってきて…!?男にも勉学にも、仁義を切って咲かせてみせます、乙女華!!

 先日ご紹介した「これは恋のはなし」(→レビュー)のチカ先生の、カグヤでの新作になります。何気にカグヤ連載作(スペードコミックス)のレビューするの初めてな気が…。というわけで、「番長乙女」のご紹介です。物語の舞台となるのは、とある工業高校。この高校に通う、唯一の女子・蘭子が、この物語の主人公になります。蘭子は恋に恋する女子高生。「恋をするぞ!」と意気込んで高校に入ったは良いものの、なまじ建築家志望で工業高校なんぞ選んでしまったのがマズかった。そこにいたのは男子男子男子…!しかもみんなむさ苦しく、血の気が多い…!さらにあろうことか、クラスで一番ガラの悪い男子を成敗して以降、クラスの番長として怖れられる存在に…。このままでは恋なんて出来やしない…!途方に暮れる蘭子でしたが、ある日東京から、一人の男の子が転校してきて、蘭子は早速彼にロックオン…!というお話。


番長乙女
女子扱いでもこの浮かれようである。それぐらい彼女にとって、恋は縁遠いもの。


 なんだかストーリーを説明しているときに、凄く沢山感嘆符を使った気がするのですが、それぐらい基本テンション高めのハイスピードコメディ。「これは恋のはなし」とは全く異なる、おバカコメディが展開されております。ヒロインは恋に恋する女子高生。けれども人一倍正義感が強い上に、道場の娘で腕っ節も強いということで、気がつけば番長格に。そういう設定だと、例えば「あぁ愛しの番長さま」(→レビュー)や、「おバカちゃん、恋語りき。」(→レビュー)などがあるのですが、これはどちらかというと「おバカちゃん~」タイプのヒロインかと。勢い先行で、後先考えられないという。それが恋愛に向けばせめてそれなりに恋ができそうなものの、短絡的すぎてそこにまで辿り着けないという。そんな様子が実に清々しいというか、見ていて元気を貰えるので、良いキャラだなぁ、と。
 
 こういった設定がある場合、人一倍強いヒロインはどうしたら…みたいな感じで思い悩むパターンになるのですが、こちらは違います。元ボクシング界希望の星というすごい経歴の相手役を用意し、比較してみてヒロインの方がやや弱いという、強引な技を使ってきます。ギャップではなく、強制的な補正。けれども共に格闘技をたしなむ者ということで、そちらの方が意思の疎通はしやすいのかもしれません。掲げられる課題は、相手役にとことんやる気がないというところなのですが、逆に全力で全滑りしているヒロインが素敵。くじけない蘭子ちゃん、ついつい応援してあげたくなるのですよ。
 

【男性へのガイド】
→「これは恋の話」に比べると、だいぶ乙女もの要素強めで、抵抗感はより大きなものになるかと思われます。おバカコメディがお好きな方は。
【感想まとめ】
→あれこっちが本来?と思える程度には自由に伸び伸びと描いておられます。これだけ違う作風で描けるってのは凄いですよね。


作品DATA
■著者:チカ
■出版社:新書館
■レーベル:SPADE コミックス
■掲載誌:カグヤ
■全1巻
■価格:590円+税


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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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