■お待たせしました、継続作編のお届けです。今年も「おとなもこどもも、おねーさんも」を念頭に置きつつ、「2011年の充実度」+「2012年へ向けての期待度」の二つの観点からピックアップ。2012年を迎えるにあたり(もう迎えていますが)、これだけは抑えておいて欲しい作品たちとなっております。こちらもリンク先は各巻のレビューです。ではでは、前置きもほどほどに、どうぞ…
1.雲田はるこ「昭和元禄 落語心中」(既刊2巻)

…昨年はとにかくこのタイトルの登場に尽きました。個人的にはダントツの1位。落語の世界に飛び込んだのは、ムショ上がりの青年。シチュエーションだけ見るならば、「タイガー&ドラゴン」のような落語ものなのですが、その面白さたるや。主人公の奔放さが生み出す軽妙な笑いと、彼らを囲む色とりどりの面々が作り出す濃密な人間模様が絶妙にマッチングし、なんとも味わい深い物語を形成。本日2巻が発売されましたので、この機会に併せてチェックを!
2.やまもり三香「ひるなかの流星」(既刊1巻)

…恋愛オムニバスシリーズ「シュガーズ」を完結させたやまもり三香先生の新連載は、田舎育ちの女子高生の都会生活を描いた青春ラブコメディ。都会ではちょっとズレた感覚を持つヒロインのすずめに、一癖も二癖もあるクラスメイトたちが織り成す青春模様は、なんともヘンテコで、けれどもとってもキラキラ輝いている。初めて読んだ時の感覚は、「となりの怪物くん」を読んだときのソレに似ていました。まだ1巻のみですが、個人的に非常に期待度の高い一作です。
3.ろびこ「となりの怪物くん」(既刊8巻)

…とにかく充実度に溢れた2011年。脇役達が頑張り輝いた前半に、主人公たちが頑張りひとつの区切りをつけた後半。8巻での告白のシーンは、今までの二人の重ねた時間が全て集約されていたようで、本当に素敵でした。一つの区切りは、新たなスタート。このまま収束させようなんて考えは毛頭なく、場をかきまわす存在としての新キャラも登場し、これからますます面白くなりそうな予感がいっぱいです!
4.水城せとな「失恋ショコラティエ」(既刊4巻)

…爽太の一人よがりで残念な妄想のみならず、周囲の面々の思考も徐々に漏れ出してくるようになり、ますますダークに濃厚に。ついに幸せになったキャラクターが現れたと思えば、ますます泥沼にはまるキャラ、そしてますます臆病になるキャラと、十人十色の片想いの様子が本当に面白い。個人的にはアラサー薫子さんの哀愁に、親近感を覚えずにいられません。
5.小玉ユキ「坂道のアポロン」(既刊8巻)

…このマンガがすごい!で1位と獲ったのも、気がつけばもう3年も前のこと。一時期話題をさらった本作が、もうすぐラストを迎えようとしています。出会った頃、まだ何も知らず無邪気だった主人公たちは、共に挫折と再生を繰り返し成長を重ね、段々と大人に。高度経済成長の最盛期に多感な時期を送る少年少女たちは、一斉に前を向く時代の流れとは裏腹に、常に迷い振り返りながらゆっくり坂道を歩み、そして今一番の急坂に差し掛かろうとしています。どんな結末だとしても感動必至。彼らが選び進む道筋を、最後まで追いかけてあげて下さい。
6.南塔子「360°マテリアル」(既刊5巻)

…メインよりも脇役の恋路が気になるから、買う。そんな作品があったっていいじゃない。正直本作の主人公カップルとかあんまり興味ないんですよね(問題発言)。それでもオススメしたいのは、報われないスペック高いヘタレかませ犬くんと、後輩のツンツン女子の脇役コンビの恋の行方が気になって仕方ないから。真面目で時に生意気だった女の子が、はじめて恋を自覚し、赤面まみれで慌てふためくその様子が、とにかく愛おしい!
7.末次由紀「ちはやふる」(既刊15巻)

…単行本の刊行数は実に4冊、加えてアニメ化と、商業ベースでの充実度もさることながら、まるまる全国大会で送った本編がとにかくアツかった。個々での勝負と、団体としての戦い、その両方をバランス良く織り交ぜ、全編に渡って手に汗握る戦いを再現。初戦からエンジン全開で、その熱量を落とすことなく決勝まで駆け抜けた勢いに脱帽です。15巻まで巻を重ねて今なお全く変わらず面白いというのは、まさに名作の証と言っても過言ではないのでは。この勢いで2012年も駆け抜けて欲しいものです。
8.咲坂伊緒「アオハライド」(既刊3巻)

…「ストロボ・エッジ」の咲坂伊緒先生が贈る新連載。直前の期待度の高さに比べ、1~2巻はややもの足りない感もありましたが、3巻にて見事に挽回。前回のリア充の良い子たちとは異なり、クセのある問題児たちがメインを構成する分、御するのに時間がかかったのかもしれません。しかし一旦御してしまえばこちらのもの。早々にヒロインがあざとく仕掛け、ドキドキさせられっぱなし。無邪気に恋愛力高い子たちがいるから、もう。今回も青春の甘酸っぱさに満ちた、良き恋愛少女漫画となりそうです。
9.阿仁谷ユイジ「テンペスト」(既刊1巻)

…舞台となるのは2000年後の地球、そして男が全て滅び去った、女のみで構成される世界。そんな中生まれ落ちた一人の男と、迫り来る人類滅亡の危機。ITANの新作では先に挙げた「昭和元禄落語心中」と並んでこちらが抜きん出て面白かった印象。人類の危機という大きな枠と、その中に生きる男女の関係を描いた小さな枠が絶妙に絡まり合うため、読みやすさと引き込む力は抜群。要注目のSF作品です。
10.葉月かなえ「好きっていいなよ。」(既刊7巻)

…昨年も期待大としましたが、今年も入れます。いよいよめいと大和が…!?と見せかけての寸止め連発でテンション下がるかと思いきや、脇役…特にめぐみの魅力が多いに爆発した2011年でした。自分自身が抱えるトラウマと、それを克服し努力して成り上がったそのプライド。華やかな見ためとは裏腹に、泥臭さ溢れる彼女に一気に惹き込まれました。彼女が良い意味で生まれ変わり、再び強力なライバルとして立ちふさがる今度は、きっと今までにないほどに清々しい恋愛バトルが拝めるのではないでしょうか。
11.岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」(既刊8巻)

…こちらもまた大きなターニングポイントを迎えようとしています。一見何も起きずに穏やかに進んでるのですが、その後ろで何か大きな出来事が…。言うなれば嵐の前の静けさで、9巻になって何が起こるのか今から怖くもあり、楽しみでもあり。加えて日に日に増して行く、瞬ちゃんの包容力。どうせ何か起きるなら、良い方向に倒れるサプライズがあってくれると嬉しいなぁ。
12.チカ「これは恋のはなし」(既刊3巻)

…10歳の少女と31歳の男との間に芽生える恋のお話。こちらの作品も昨年大きな話題となりました。タイトルこそ恋だと謳っているものの、そもそもその感情は恋なのかすら判然としない、様々な想いが入り交じる中で関係は築かれていきます。ツンデレなオッサンのかわいさもさることながら、寄添うべき相手を見出した少女のその頼もしさと美しさといったら。刊行ペースも良く、2012年も新雑誌・ARIAを引っぱってくれる存在となることでしょう。
13.亜樹新「フェティッシュベリー」(既刊2巻)

…幾つものフェチを抱えて、結果そのアンテナに引っ掛かる男の子を見つければ、だらだらヨダレたらして夢中になっちゃう、そんな女の子がヒロインです。スタートはフェチまみれのド変態少女とジャイアニズムの継承者な男の子のドタバタコメディ。けれども2巻になってからは、一気に青春の香り立つ群像劇に変貌します。かわいげのある絵柄で送るポップな物語が、これからさらにどのように変化していくのか、楽しみです。
14.おかざき真里「&」(既刊2巻)

…刊行ペースはやや遅め。けれども出ればやっぱり面白い。「サプリ」のおかざき真里先生の作品の高め安定感は異常。恋愛において立ち止まり癖のあるOLのダブルワークライフを描いた本作は、突っ走れない大人であるからこそ抱える恋愛感情や恋愛模様を具に切り取っており、登場してくるどのキャラクターにも少なからず共感してしまえるという。飛び出すフレーズが、いちいち的確で思わず唸ってしまったり。大人になればなるほどにまわりくどい恋愛をしがちで、そんな大人たちの残念さと可愛らしさが詰まった、ある種とてもフィーヤンらしい一作と言えるかもしれません。
15.黛ハル太「ダダダダン。」(既刊2巻)

…昨年最も心奪われたコメディ。とにかく女の子に免疫のないショタッ子に、とにかく女の子が嫌いなイケメン、そしてとにかく3次元の女の子に興味のないおぼっちゃま。そんな残念な3人組の前に現れるのは、いつだってワケありの女の子たち。女性向け作品でありながら、強烈な個性を放つかわいらしい女の子たちが毎度登場するため、割りとどちらも楽しめると個人的には思います。テンション高く、とにかくおバカにテンポよく、心を無にして一気に読める一作です。
以上15作でした。今年は上位数作以外はかなり迷っての選出で、多分選んだ日が異なればその顔ぶれもだいぶ違ったものになるはずです。迷った作品の筆頭としては、これまたITANの会田薫「梅鴬撩乱-長州幕末狂騒曲-」であるとか、山川あいじ「やじろべえ」、西炯子「姉の結婚」など。昨年から引き続いてという意味ではこうち楓「LOVE SO LIFE」や、紺野キタ「つづきはまた明日」、椎名軽穂「君に届け」あたりもまよった作品達になります。この辺も期待度高いのですが…。そういえば白泉社の作品がひとつもない…毎年何かしら選んでいるのに。昨年1位の「八潮と三雲」も迷ったのですが、いい意味で安定してしまっているので…。原作付きでは、「ランウェイの恋人」が特にお気に入りでした。
一年の総括というよりは、むしろ2012年も引き続きないし、瞬間最大風速が訪れそうというような上がり目のある作品を選ぶ傾向にあるため、例えば昨年とんでもなく盛り上がった南波あつこ「隣のあたし」などは、今年確実に辛いゾーンに入ってくるので泣く泣く選外にしてしまったりとかあります。ということで、もし少しでも気になる作品がありましたら、チェックをして見てください。後悔はさせないと思いますよ!たぶん絶対なんとなく!
関連:この女性向けマンガがすごい!2011(完結作編)
1.雲田はるこ「昭和元禄 落語心中」(既刊2巻)

…昨年はとにかくこのタイトルの登場に尽きました。個人的にはダントツの1位。落語の世界に飛び込んだのは、ムショ上がりの青年。シチュエーションだけ見るならば、「タイガー&ドラゴン」のような落語ものなのですが、その面白さたるや。主人公の奔放さが生み出す軽妙な笑いと、彼らを囲む色とりどりの面々が作り出す濃密な人間模様が絶妙にマッチングし、なんとも味わい深い物語を形成。本日2巻が発売されましたので、この機会に併せてチェックを!
2.やまもり三香「ひるなかの流星」(既刊1巻)

…恋愛オムニバスシリーズ「シュガーズ」を完結させたやまもり三香先生の新連載は、田舎育ちの女子高生の都会生活を描いた青春ラブコメディ。都会ではちょっとズレた感覚を持つヒロインのすずめに、一癖も二癖もあるクラスメイトたちが織り成す青春模様は、なんともヘンテコで、けれどもとってもキラキラ輝いている。初めて読んだ時の感覚は、「となりの怪物くん」を読んだときのソレに似ていました。まだ1巻のみですが、個人的に非常に期待度の高い一作です。
3.ろびこ「となりの怪物くん」(既刊8巻)

…とにかく充実度に溢れた2011年。脇役達が頑張り輝いた前半に、主人公たちが頑張りひとつの区切りをつけた後半。8巻での告白のシーンは、今までの二人の重ねた時間が全て集約されていたようで、本当に素敵でした。一つの区切りは、新たなスタート。このまま収束させようなんて考えは毛頭なく、場をかきまわす存在としての新キャラも登場し、これからますます面白くなりそうな予感がいっぱいです!
4.水城せとな「失恋ショコラティエ」(既刊4巻)

…爽太の一人よがりで残念な妄想のみならず、周囲の面々の思考も徐々に漏れ出してくるようになり、ますますダークに濃厚に。ついに幸せになったキャラクターが現れたと思えば、ますます泥沼にはまるキャラ、そしてますます臆病になるキャラと、十人十色の片想いの様子が本当に面白い。個人的にはアラサー薫子さんの哀愁に、親近感を覚えずにいられません。
5.小玉ユキ「坂道のアポロン」(既刊8巻)

…このマンガがすごい!で1位と獲ったのも、気がつけばもう3年も前のこと。一時期話題をさらった本作が、もうすぐラストを迎えようとしています。出会った頃、まだ何も知らず無邪気だった主人公たちは、共に挫折と再生を繰り返し成長を重ね、段々と大人に。高度経済成長の最盛期に多感な時期を送る少年少女たちは、一斉に前を向く時代の流れとは裏腹に、常に迷い振り返りながらゆっくり坂道を歩み、そして今一番の急坂に差し掛かろうとしています。どんな結末だとしても感動必至。彼らが選び進む道筋を、最後まで追いかけてあげて下さい。
6.南塔子「360°マテリアル」(既刊5巻)

…メインよりも脇役の恋路が気になるから、買う。そんな作品があったっていいじゃない。正直本作の主人公カップルとかあんまり興味ないんですよね(問題発言)。それでもオススメしたいのは、報われないスペック高いヘタレかませ犬くんと、後輩のツンツン女子の脇役コンビの恋の行方が気になって仕方ないから。真面目で時に生意気だった女の子が、はじめて恋を自覚し、赤面まみれで慌てふためくその様子が、とにかく愛おしい!
7.末次由紀「ちはやふる」(既刊15巻)

…単行本の刊行数は実に4冊、加えてアニメ化と、商業ベースでの充実度もさることながら、まるまる全国大会で送った本編がとにかくアツかった。個々での勝負と、団体としての戦い、その両方をバランス良く織り交ぜ、全編に渡って手に汗握る戦いを再現。初戦からエンジン全開で、その熱量を落とすことなく決勝まで駆け抜けた勢いに脱帽です。15巻まで巻を重ねて今なお全く変わらず面白いというのは、まさに名作の証と言っても過言ではないのでは。この勢いで2012年も駆け抜けて欲しいものです。
8.咲坂伊緒「アオハライド」(既刊3巻)

…「ストロボ・エッジ」の咲坂伊緒先生が贈る新連載。直前の期待度の高さに比べ、1~2巻はややもの足りない感もありましたが、3巻にて見事に挽回。前回のリア充の良い子たちとは異なり、クセのある問題児たちがメインを構成する分、御するのに時間がかかったのかもしれません。しかし一旦御してしまえばこちらのもの。早々にヒロインがあざとく仕掛け、ドキドキさせられっぱなし。無邪気に恋愛力高い子たちがいるから、もう。今回も青春の甘酸っぱさに満ちた、良き恋愛少女漫画となりそうです。
9.阿仁谷ユイジ「テンペスト」(既刊1巻)

…舞台となるのは2000年後の地球、そして男が全て滅び去った、女のみで構成される世界。そんな中生まれ落ちた一人の男と、迫り来る人類滅亡の危機。ITANの新作では先に挙げた「昭和元禄落語心中」と並んでこちらが抜きん出て面白かった印象。人類の危機という大きな枠と、その中に生きる男女の関係を描いた小さな枠が絶妙に絡まり合うため、読みやすさと引き込む力は抜群。要注目のSF作品です。
10.葉月かなえ「好きっていいなよ。」(既刊7巻)

…昨年も期待大としましたが、今年も入れます。いよいよめいと大和が…!?と見せかけての寸止め連発でテンション下がるかと思いきや、脇役…特にめぐみの魅力が多いに爆発した2011年でした。自分自身が抱えるトラウマと、それを克服し努力して成り上がったそのプライド。華やかな見ためとは裏腹に、泥臭さ溢れる彼女に一気に惹き込まれました。彼女が良い意味で生まれ変わり、再び強力なライバルとして立ちふさがる今度は、きっと今までにないほどに清々しい恋愛バトルが拝めるのではないでしょうか。
11.岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」(既刊8巻)

…こちらもまた大きなターニングポイントを迎えようとしています。一見何も起きずに穏やかに進んでるのですが、その後ろで何か大きな出来事が…。言うなれば嵐の前の静けさで、9巻になって何が起こるのか今から怖くもあり、楽しみでもあり。加えて日に日に増して行く、瞬ちゃんの包容力。どうせ何か起きるなら、良い方向に倒れるサプライズがあってくれると嬉しいなぁ。
12.チカ「これは恋のはなし」(既刊3巻)

…10歳の少女と31歳の男との間に芽生える恋のお話。こちらの作品も昨年大きな話題となりました。タイトルこそ恋だと謳っているものの、そもそもその感情は恋なのかすら判然としない、様々な想いが入り交じる中で関係は築かれていきます。ツンデレなオッサンのかわいさもさることながら、寄添うべき相手を見出した少女のその頼もしさと美しさといったら。刊行ペースも良く、2012年も新雑誌・ARIAを引っぱってくれる存在となることでしょう。
13.亜樹新「フェティッシュベリー」(既刊2巻)

…幾つものフェチを抱えて、結果そのアンテナに引っ掛かる男の子を見つければ、だらだらヨダレたらして夢中になっちゃう、そんな女の子がヒロインです。スタートはフェチまみれのド変態少女とジャイアニズムの継承者な男の子のドタバタコメディ。けれども2巻になってからは、一気に青春の香り立つ群像劇に変貌します。かわいげのある絵柄で送るポップな物語が、これからさらにどのように変化していくのか、楽しみです。
14.おかざき真里「&」(既刊2巻)

…刊行ペースはやや遅め。けれども出ればやっぱり面白い。「サプリ」のおかざき真里先生の作品の高め安定感は異常。恋愛において立ち止まり癖のあるOLのダブルワークライフを描いた本作は、突っ走れない大人であるからこそ抱える恋愛感情や恋愛模様を具に切り取っており、登場してくるどのキャラクターにも少なからず共感してしまえるという。飛び出すフレーズが、いちいち的確で思わず唸ってしまったり。大人になればなるほどにまわりくどい恋愛をしがちで、そんな大人たちの残念さと可愛らしさが詰まった、ある種とてもフィーヤンらしい一作と言えるかもしれません。
15.黛ハル太「ダダダダン。」(既刊2巻)

…昨年最も心奪われたコメディ。とにかく女の子に免疫のないショタッ子に、とにかく女の子が嫌いなイケメン、そしてとにかく3次元の女の子に興味のないおぼっちゃま。そんな残念な3人組の前に現れるのは、いつだってワケありの女の子たち。女性向け作品でありながら、強烈な個性を放つかわいらしい女の子たちが毎度登場するため、割りとどちらも楽しめると個人的には思います。テンション高く、とにかくおバカにテンポよく、心を無にして一気に読める一作です。
以上15作でした。今年は上位数作以外はかなり迷っての選出で、多分選んだ日が異なればその顔ぶれもだいぶ違ったものになるはずです。迷った作品の筆頭としては、これまたITANの会田薫「梅鴬撩乱-長州幕末狂騒曲-」であるとか、山川あいじ「やじろべえ」、西炯子「姉の結婚」など。昨年から引き続いてという意味ではこうち楓「LOVE SO LIFE」や、紺野キタ「つづきはまた明日」、椎名軽穂「君に届け」あたりもまよった作品達になります。この辺も期待度高いのですが…。そういえば白泉社の作品がひとつもない…毎年何かしら選んでいるのに。昨年1位の「八潮と三雲」も迷ったのですが、いい意味で安定してしまっているので…。原作付きでは、「ランウェイの恋人」が特にお気に入りでした。
一年の総括というよりは、むしろ2012年も引き続きないし、瞬間最大風速が訪れそうというような上がり目のある作品を選ぶ傾向にあるため、例えば昨年とんでもなく盛り上がった南波あつこ「隣のあたし」などは、今年確実に辛いゾーンに入ってくるので泣く泣く選外にしてしまったりとかあります。ということで、もし少しでも気になる作品がありましたら、チェックをして見てください。後悔はさせないと思いますよ!たぶん絶対なんとなく!
関連:この女性向けマンガがすごい!2011(完結作編)
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