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Tag [オススメ] [4コマ] 2009.01.07
宮原るり「恋愛ラボ」宮原るり「恋愛ラボ」



「お願い達人!私の手のつなぎ方見てやってください!」
「………わかったよ…」
「では『付き合って2週間 友達からはじまった恋 照れくさくて恋人っぽくなれない』感じで」

具体的だな



■本日第2巻発売でございます。
 舞台はお嬢様が多く通うことで有名な私立女子中。この学校には多くの生徒から憧れられているふたりの2年生がいる。元気一杯、おしとやかさとは無縁の問題児で、「ワイルドの君」こと倉橋莉子。眉目秀麗・成績優秀・公明正大、2年生にして生徒会長を務める「藤姫様」こと真木夏緒。ちなみにふたりはこのアダナで呼ばれていることは知らない。
 ある日先生に頼まれて生徒会室を訪れた莉子は、夏緒が抱き枕でキスの練習をしている所に遭遇してしまう。秘密を知られ落ち込む夏緒をなぐさめ、少しだけ恋の特訓の手伝いをしたところ、なぜか恋の達人だと思われてしまい、さらには会長補佐に任命されてしまう。その日から生徒会室では、なにやらおかしな恋のレッスンが繰り広げられるようになる…。
 
 恋愛に関してかなり人とズレたモノサシを持った生徒会長・夏緒が、恋のレッスンと称して日々繰り広げる奇行を、問題児・莉子が振り回されつつもいなすといった、基本的には笑い路線の4コマ。このふたり以外にも、生徒会役員が後半から登場。彼女たちもまたそれぞれキャラクターの立った面々で、読んでいてまったく飽きません。私立のお嬢様学校なので、男の子たちと接することはほとんどなく、それ故に世間の認識とはズレた妄想・恋愛観が展開されます。ちなみに「恋愛ラボ」の意味は1巻の最後でやっとわかるという、壮大な前フリ。だけど、そこがまた良い。
 
 2巻では完全にそれぞれのキャラが定着して、1巻以上に笑えます。男の子の登場もありますが、恋の気配はまだまだ。先がますます楽しみなってきましたね。


【オトコ向け度:☆☆☆☆☆】
→萌え…ですよね。話題の芳文社4コマといえば「ひだまりスケッチ」がありますが、こちらも路線は違えど読みやすいんじゃないかと思います。
【私的お薦め度:☆☆☆☆☆】
→学園もの4コマは個人的に大好きです。多分初めて読んだ4コマが「花咲きComachi-Girls」だったからなんでしょうが…ってみんな知らんよねきっと。


作品DATA
■著者:宮原るり 作者HP→「ヘッポコロジー
■出版社:芳文社
■レーベル:MANGA TIME COMICS
■掲載誌:まんがホーム(2006年11月号~連載中)  
■既刊2巻
■定価:1巻:571円+税,2巻:619円+税

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
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2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




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BEARBEAR
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かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。