
前へ前へかろやかに
どこまで飛ぶか
ヒミツのふたり
■16巻で、ついに完結しました。
蕪木那伽、14歳。スタイル、容姿ともに抜群で、一応モデルをやっている。けれどもオーディションでは連戦連敗。原因は…緊張したときに出る極悪面。そりゃもうかわいくないなんてレベルではなく、まさに“極悪”。それが笑顔を作ろうとするたびに出るものだから、仕事なんか来るわけがない。そんな那伽と同じ事務所に所属しているのが、売れっ子モデル・海。悩殺スマイルで大人気の海だけど、その正体はなんと男の子!そのことをたまたま那伽が知ってしまい、以降口封じのためにコンビを組むことになるが…?
極悪面ヒロイン・那伽と、女装モデル・海の、イロモノコンビを描いたドタバタコメディです。悩殺スマイルでモデルとして大人気の海、プライベートでも、成績トップで生徒会長を務めるなどご優秀。ちなみに那伽とは同じ学校で、「オニ会長」と呼ばれています。そんなとんでもない人間と関わることになった那伽ですが、それがきっかけで素質が徐々に開花。そして海のほうにも変化が見られるように…。それにしてもここまで笑顔を見せないヒロインってのも珍しい。なかなかの徹底っぷりです。
基本的にはテンポの良いコメディですが、メリハリをつけて真剣なシーンも盛り込んでくるので単調になりません。メインキャラふたりのキャラも立っているので、読んでいて楽しいです。設定的にはこども向けですが、大人が読んでも楽しめる出来だと思います。
【オトコ向け度:☆☆☆ 】
→「女の子色が強いから…」というよりは、「対象年齢的に…」という理由で敬遠されそう。楽しむというよりは、「こんなの読んでたなぁ」と懐かしむような作品です。古くさいというわけではなく。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→いつ終わりにしても良いような設定のお話を、よくぞ16巻まで転がし続けてくれました。お見事です!!
作品DATA
■著者:福山リョウコ 作者サイト→「ryoco.net」
■出版社:白泉社
■レーベル:花とゆめCOMICS
■掲載誌:花とゆめ(2003年21号~2008年24号)
■全16巻
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