このエントリーをはてなブックマークに追加
Tag [新作レビュー] 2010.07.22
1102948088.jpg原明日美「中川翔子物語~空色デイズ~ 」


あたしのままで いられる
あたしの 大好きな世界



■自分らしく生きれば、人生は変わる   
素直になれないまま、父と突然の別れを迎えた幼い日。いじめのつらさも、友情の大切さも知った、中学時代。夢と現実の間でもがいた、デビュー期。そして多くを苦難を乗り越え、掴んだブレイク。苦しみながらも自分らしく生きる事を求めた、人気アイドル・中川翔子の感動ストーリー!

 なかよしで、アイドル・中川翔子さんのサクセスストーリー。メンタリティは読者と合いそうですが、果たして需要はあるのか、若干疑問に思いながらの購入だった本作。中川翔子さんというと、TBSオールスター感謝祭でのひとりぼっちの姿が真っ先に思い浮かぶので(なんでだよ)、「中川翔子物語」と聞いた時点で、「きっと芸能界でひとりぼっちでも負けない・・・!みたいな物語なんだろうな」などと勝手に予想していました。そして実際読んでみると、なんというか…まぁ…当たらずとも遠からずといった内容。ヒロイン・しょうこが小学生の時から物語はスタートし、中学生時代、そしてデビュー期からブレイクまでを描いていきます。サクセスストーリーといえばサクセスストーリーなのですが、芸能人としてというよりは、一人の人間として、女の子としての生き方を描くという方向。


中川翔子物語
家族の絆というものが、「中川翔子」を作り上げるひとつの重要な要素となっている。母と、亡き父。特に二人の影響は多大。


 芸能人の半生をなぞるように進むと、適当なエピソードをかいつまんでお終い…と、どうにも薄っぺらい印象を受けがちなのですが、この作品は、とある人物の存在を軸に置く事で、エピソードに一貫性を付与。しっかりと物語として機能させる事に成功しています。物語の始まりは、しょうこが小学生の頃から。その時に、父親で芸能人でもあった故・中川勝彦氏が登場するのですが、以降、彼の存在というのが、ことあるごとに影響してくるようになります。故人だからといって、その相手のことを頑に信じるというわけではなく、ときにその存在に反発したりするところも、見所として良し。事実かどうかは知る由もありませんが、結構泣かせる展開もあるのですよ。サブタイトルの空色っていうのも、そういった意味合いが込められているのかも。
 
 デビューまでの流れは良かったのですが、デビューしてからブレイクまでの過程については、ちょっとよくわからなかったり。前後の差がハッキリとわからず、気づいたら売れてる…みたいな。中川翔子さんの芸能活動の時系列(ブログ開始、歌手活動開始etc.)がハッキリと把握できていれば、その辺もしっかりと脳内味付けして楽しめたのかもしれないのですが、いかんせんにわか以下の知識しか持ち合わせていない自分には、限界があるというもので。ちなみに私が中川翔子さんをはじめて知ったのは、グラドルで最近はマンガ原作もしている、浜田翔子さんとセットで、フライデーのグラビアを飾ったとき。あれって結構前のことのような気がするのですが、もうデビューして結構経つのですね。しかしブログの総アクセス、25億ってすごいですね。なんかケタが違いすぎて、同じ「ブログ」って感じがしないです、はい。


【男性へのガイド】
→中川翔子さんのファンであるのなら。低年齢向けの、良い伝記(っていうのか?)だと思います。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→しっかりと物語に仕上げていたので、驚き。「もしヒドい出来だったら、どう楽しみ方を工夫しようか…」なんて思っていたのですが、素直に作品を楽しむ事が出来ました。低年齢向けのノリなので、それさえ我慢できるのなら、手にとってみても良いのでは。


■作者他作品レビュー
原明日美「最強生徒会ツバキヨ」


作品DATA
■著者:原明日美
■出版社:講談社
■レーベル:KCなかよし
■掲載誌:なかよし
■全1巻
■価格:419円+税


■購入する→Amazon

カテゴリ「なかよし」コメント (0)トラックバック(1)TOP▲
コメント


管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
中川勝彦 ファンクラブ
中川勝彦の「雨の動物園」とAKB48の「雨の動物園」は同じものなのでしょうか? 中川勝彦の「雨の動物園」とAKB48の「雨の動物園」は同じものなのでしょうか?(続きを読む) 中川勝彦さん。 中川勝彦さん。 小学生だった私は当時、本田恭章さんと中川勝彦さ... 中川勝彦さん。...
2010/07/26(Mon) 05:24:08 |  最新話題のニュース記事
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。