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Tag [続刊レビュー] 2010.08.15
作品紹介→藤原ヒロ「会長はメイド様!」
8巻レビュー→カップル成立でも、ただのニヤニヤ漫画になんかさせない!! 《続刊レビュー》藤原ヒロ「会長はメイド様!」
9巻レビュー→アニメ化ということで、色々と攻めてます:藤原ヒロ「会長はメイド様!」9巻
10巻レビュー→積極的な会長様に、ドキドキがとまらないのです:藤原ヒロ「会長はメイド様!」10巻



1102949785.jpg藤原ヒロ「会長はメイド様!」(11)


俺のこと
大好きで仕方ないんでしょ
鮎沢



■11巻発売です。
 薄氷の過去を知り、動揺する美咲。そんな中、さくら&くぅがとWデート温泉旅行に行くことになった、美咲と薄氷。気遣いまくるさくらに、不機嫌が直らないくぅが。そして相変わらずの、碓氷。なんだか心から楽しむことができない温泉旅行の最中、美咲は碓氷から衝撃に事実を聞かされる…!?果たして二人の行方は、温泉旅行は無事に終わるのか…!?益々目が離せない、男女逆転の番外編も収録した、大興奮の第11巻です!!
 
 
~刊行ペースすごい~
 刊行予定でわかってはいたものの、やっぱり早いよ、刊行ペース。一か月おきに出る新刊に驚きでございます。さすがに今回は、番外編のボリューム厚めでしたが、それでもストーリーにはちょっとした動きが。まぁ二人の関係は、相変わらず遅々として進展しないんですけどね。なんてそんなのは、当初からわかっていたこと。形式的な変化でなく、お互いがどう思っているのか、そしてどうなっていきたいのか、その部分が徐々に明らかになっていけばOK。そして段々と、問題の碓氷の心情というものが明らかになってまいりました。とその前に、温泉旅行での赤面の一幕を。なんていうか、付き合ってないのにおまえら何しとんねんという。
 

 足湯にて、唐突にじゃんけんをしようと言い出す碓氷。負けた美咲は碓氷にマッサージをするのですが、その後逆に「こっちがマッサージしてあげる」と言い出した碓氷。そして…


kaityouhameidosama
触れられて“ぞくっ…”
 
 これです。これマッサージじゃなくて愛b(自主規制)。ここ数巻でやたらと身体接触、それもなんかやたらとエロいものが多かったのですが、これもまた…。だから付き合ってないのだったらこんなことせんですよ。とにかく最近こういうくだりが多いわけですが、今回一番の見せ場はそこではないわけで。体を触れてのほっこり感・にやにや感は、その後にあった帰りの電車の中が最高でした。顔を赤らめる美咲もそうですが、特に碓氷の様子ときたら…。普段は生意気に相手を翻弄している碓氷が、途端に大人しくなるという、そのギャップ。たまらんですよね。まぁそこは、読んでからのお楽しみということで…。


~展開が遅いのは何も編集サイドだけのせいではないのでは~
 さて、話が逸れていたのですが、今回書いておきたかったことは、碓氷について。メディアミックスするような作品は、引き延ばしに入って展開が急激に遅くなるのですが、この作品もまた遅い遅い。白泉社は特に、引き延ばしに関してはお家芸とも言える領域で、その殆どが出だしMAXで以降失速、そして脇役を使ったコメディでお茶を濁すという感じになります。それはつまり、編集サイドの意向があるからなのですが、それ以外にもこの作品には、作品の長期化、もとい展開の遅延化を生み出す大きな要因があるのではないかな、と。
 
 この作品、というか二人の恋愛関係に進展を生み出す役目を果たすべきなのは、間違いなく碓氷です。こと恋愛に於いては、全く碓氷との進展を望んでいない(望んでいないというより、考えられない)美咲が、この関係を引っぱっていけるワケがありません。しかし11巻での碓氷の行動を見ていると、どうにもそれが望めないような気がしてならないのです。彼の生い立ちが、美咲の重荷になると碓氷は考えているようですが、だからといって彼は、その状況を良い方向へ持っていこうという行動を起こそうとはしません。するのは余裕ぶって、核心を突かずに周りを撫でるだけの、ある種無意味な行動。これ、ニヤニヤしながら見れるのでまだ良いのですが、これ自体は恋愛に臆病な人間の典型的な行動に他なりません。どうなりたい、どうしたい、こうしてほしい…何も言わず、何もせず。彼の意思というものは、今まで徹底して隠されてきましたが、散々溜めておいての行きついた先が「臆病」なのだとしたら、それは少しばかり残念です。今までステータスの高さは見せていたものの、少女漫画的でいう「男度」の高さは見せてくれていない碓氷。不器用者の美咲と、臆病者の碓氷、このままだと、両者ヘタレたまま終わってしまいます。少女漫画のヒーローなら、それらしい引っぱっていってくれる頼もしい姿を見せて欲しいですよね。作中にて、「俺のこと、大好きで仕方ないんでしょう?」と挑発的に美咲に言い放つシーンがありますが、それよりも「会長のこと、大好きで仕方ないんでしょう?だったら男らしく何かしろよ!」と。果たして、進展のきっかけとなるのは何なのでしょうか。推進力は碓氷だとしても、そのトリガーとなるのは、脇役の誰かという感じがしますが、果たして。ああ、きっと男を見せたら大喜びでレビューする自分がいるんだろうなぁ…。


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From:  * 2010/08/15 17:27 *  * [Edit] *  top↑
もう11巻、早いですよね。
てなわけで読んだのですが、甘いねぇ。なんか10巻当たりから妙に甘くなってますがな。まぁそれは少女マンガの魅力の一つでして。
いづきサマのレビューはマンガの前も後も読んでるのですが、どちらもニヤニヤが止まりませんww
From: 莉磨 * 2010/10/12 22:20 * URL * [Edit] *  top↑

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