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Tag [オススメ] 2009.02.25
ナナコロビン中原アヤ「ナナコロビン」


もっと
小夏の笑った顔が
見たいんだよ



■3巻発売。完結しました。
 結婚式に乗り込んで、新郎を強奪、姉との駆け落ちを手助けした菜子。自分も新郎の春樹に片想いをしていたのに…。後悔はしていないけれど、やっぱりショックはあるわけで…。そんなちょっと落ち込み気味で始まった高校生活、何の縁か、春樹の弟・小夏と同じクラスになる。兄とは似ても似つかない、生意気な性格の小夏に腹を立てる菜子。そんなある日、小夏の家の会社が破綻。原因は、政略結婚が白紙になったこと。家をなくした小夏が今度住むことになったのは、なんと菜子の家!?
 
 「ラブ★コン」の中原あやが贈る、同居ものハイテンション・ラブコメディです。最初は反発し合うふたりでしたが、ときに助け合いながら生活を続け、やがてお互いの良いところを見るようになっていきます。かなりぶっ飛んだ出来事が連続して起こるのですが、テンポ良くハイテンションで展開されるので、違和感は感じません。多分中原さんだからこそアリなんだろうなぁこれは。リアリティのない話の中に、女の子の等身大の恋心を落とし込む、その手腕はさすがと言ったところ。また、今回は関西弁ではないですが、笑いのクオリティは落ちていません。
 
 ぶっ飛び展開の連続で、実に忙しい作品でしたが、その慌ただしさも魅力に感じてしまうのは、作品の出来が良いから。読むと元気になる作品。面白かったです。


【オトコ向け度:☆☆☆☆ 】
→中原作品は男にも読みやすいと思います。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→明るいキャラたちに、はちゃめちゃな展開、けど恋愛要素はちゃんと生きてる。キュン死にするほどではないですが、その分はコメディで埋めてくれます。


作品DATA
■著者:中原アヤ 公認・私設ファンサイト→「中原アヤ@ファンクラブ
■出版社:集英社
■レーベル:マーガレットコミックス
■掲載誌:別冊マーガレット(平成20年3月号~平成21年2月号)
■全3巻

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
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2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
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売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。