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Tag [続刊レビュー] 2010.08.28
作品紹介→貴方に幸せを運ぶのは、脳!?:寄田みゆき「源博士の異常な××」1巻
関連作品レビュー→寄田みゆき「君がウソをついた」



1102950643.jpg寄田みゆき「源博士の異常な××」(2)


信じてくれる人がいる
おこって泣いて
仲直りして
それでもいっしょにいられること
それがあたしの自信になる



■2巻発売しました。
 真冬の路上で死にかけていたみのりは、脳科学者・源義行に拾われた成り行きで、研究室の秘書兼専属実験体となる。膨大な脳科学の知識を持つ、脳に恋する男・源先生を筆頭に、研究に人生を注ぎ込む、研究生達。高学歴ワープアに囲まれた、何も持たないみのりの毎日は、やっぱりちょっと変わっていて…!?とびきり悲惨でとびきり明るい、研究室コメディ第2巻!!


~大金持ちになった…らしいのですが~
 2巻になりました。といってもストーリー的になにか進展があるというわけでもなく、相変わらず研究室で楽しい毎日を送っているみのりさんたち一同。あくまで、ちょいと変わった日常を描くコメディですので、物語がある必要はかならずしもないのです。さて、それでも何も変化しないわけでは当然ないわけで、みのりにもちょっとした変化が訪れます…
 
源博士の異常な××2 
貯金が10万円を超えました!!


 このブログの読者さんがどのくらい貯金を溜められているかはわかりませんが、みのりにとっては10万ってとっても大金。貧乏街道まっしぐらであった彼女にとって、二ケタ貯金は夢物語でありました。自分の感覚では、10万円の貯金だと「やばい…生活できない…」とか思ってしまうレベルなのですが、立ち位置が少し違うだけで、それは大きな幸福感をもたらしてくれる額。不幸だったからこそ、普通が幸せにシフトし、とっても幸せいっぱいに見える。良いですよね、何事も幸せに感じながら、ニコニコしている人って。この夢と希望に溢れた表情が、とっても素敵です。こちらまで幸せな気分になってきます。
 
 1巻から2巻序盤までは、不幸→普通にシフトして幸福感を感じるという段階でしたが、2巻の後半からは、自ら幸せを掴みにいくという、一段上のレベルでのやりとりに身を投じていく事になります。それは人間関係であったり、自分の将来であったりと様々ですが、今までと違い、より高い主体性が求められていきます。そうなったとき、現状満足なヒロインは、どう動いていくのか。物語は動いていないようで、しっかりと違う形で展開しているのでした。だから同じ場所で、同じような題材で話を作っても、意外と飽きずに楽しめてしまう。3巻ではどんな変化を見せてくれるのか、楽しみですね。


~研究室あるある~
 そうそう、、そういえば2巻では高学歴ワーキングプアの話が出てきたり、研究発表で緊張したりって、色々と研究室ネタが豊富な本作。私も大学のときに小さな研究室にいたので、こういうのはあるあるだったりして、懐かしい気分になりました。一番覚えているのは、卒論発表の質疑応答で、緊張のあまり教授からの質問が頭に入ってこず、3回くらい「すすみません、もう一度お願いできますか?」「だからね…(以下略)」というのをくり返して時間が終了したという出来事。未だに研究室の人に会うと、笑い話にされます、はい。結構暗示かけたんですが、ダメでしたねー(遠い目)
 

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