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Tag [続刊レビュー] 2010.09.09
作品紹介→え?女装の何が悪いの?こんなにかわいいのに…:小村あゆみ「うそつリリィ」1巻



1102950670.jpg小村あゆみ「うそつきリリィ」(2)


それくらいわかれ!!
バーカ



■2巻発売しました。
 自分よりも美人な彼女ができた女子高生のひなた。なぜなら彼氏は、尋常じゃないほど男嫌いで、それが変な方向に向いて女装大好きになってしまったイケメンだから…。見ため女の子同士のカップルの前途は多難。なんとか男モードの苑と一緒にいたいのに、苑は鏡に写った自分も嫌い。結局初キスも、女装のときの苑としちゃったわけで…。そしたら今度は思わぬライバル登場。その相手は、なんと弟…!?一体どうなる、二人の恋路!
 

~やっぱり苑が表紙ですか…~
 ハイテンションに突っ走り続けております本作。1巻が結構な話題になっていたのですが、さすが2巻、今回ははじめから結構な数が書店で積まれていたのを覚えています。男の娘が今流行りだということを差し引いても、人気はかなりのもの。さて、肝心のエピソードですが、相変わらず日常ベースで非日常をくり返すという、マーガレットお決まりのパターン。ラブイベントに、ライバル登場と、1巻にも増してデイリの激しいストーリー展開となっております。新キャラが登場したり、ドッキドキなイベントが繰り広げられたりしてましたが、それでも自分はこういうシーンが好き…

 
うそつきリリィ2
たった二人で、初詣

 
 別に必要以上に騒がしくする必要ないのではないですかね。なんて、普段騒がしいからこそ、こういった普通っぽい(全然普通ではないけれど)シーンが浮き立つのかもしれません。


~トーンダウンという印象を作り上げたのは~
 正直な印象を申し上げると、1巻に比べるとだいぶトーンダウンしたかな、という印象でした。マンネリとも、インパクトが薄れたとも言えるのかもしれませんが、その原因とはいかに。というか、1巻のインパクトが強すぎたのかな、と。だからこそ、その衝撃を保ったまま続けるのは難しいし、その反動も大きい。
 現時点で苑とひなたの関係は、ほぼ完成しきっています。これ以上精神的レベルでの進展を望むのは難しく、後は外部要因(Ex.新キャラ登場/イベント)で物語に動きを起こすしかないのですが、それをくり返すと、どうしても主人公たちの鮮度が薄れてしまうという。
 基本となるのは、非日常的なイベントをベースとした、ハイテンションな風景。そこに投入される新キャラ達は、当然のことながら、そのハイテンションに耐えうる個性的な面々になります。そうすると、序盤際立っていた苑の異質さが、彼らに埋もれてしまうという。また、追い打ちをかけるように、ヒロイン自身も男装をするように。すると、余計にその流れに拍車が。どうしようもない荒波のようなイベントを、颯爽と力強く乗り越えていく苑とひなたも魅力的ではあるのですが、本来持っている良さを活かすのは、むしろ日常的な風景なのではないかと、個人的には思うのです。それでもキャラ祭りでハイテンションに…という方向で進むのだとしたら、それは非日常が終わることなくくりかえされるのが許される世界…少女漫画でいうと、ギャグ4コマ的世界にシフトしていくのが良いのではないか、と。その可能性が見えたのが、苑の家に遊びに行ったときの話。遅かれ早かれマンネリズムがやってくることが明白である今、どういった方向にこの作品が進んでいくのか、要注目です。


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