作品紹介→鈴木ジュリエッタ「神様はじめました」
4巻レビュー→花ゆめで今一番ラブでコメしてるのはこの作品に違いない《続刊レビュー》「神様はじめました」4巻
5巻レビュー→天狗の鞍馬はいらない子じゃなかった!《続刊レビュー》鈴木ジュリエッタ「神様はじめました」5巻
6巻レビュー→神様ではなく、あくまで女の子として:鈴木ジュリエッタ「神様はじめました」6巻
鈴木ジュリエッタ「神様はじめました」(7)
ガラスに映った巴衛の横顔が
愛しくて
回っていく観覧車が少し恨めしい
■7巻発売しました。
香夜子の件で神様に異議申し立てをする為、“神議り”に出席することを決めた奈々生。そこで出雲へ乗り込む前の息抜きに、奈々生は巴衛との観覧車デートを計画。しかし、当日巴衛の部屋で女物のかんざしを見つけてしまい、デートの最中も気が気でない状況に…。そしてついに、神議りが開始。しかしその隙をついて、悪羅王とやらが暗躍、奈々生はその対処をさせられるハメになってしまう。香夜子の件の異議申し立てはちゃんとできるのか、そもそも無事に戻って来れるのか…いよいよ始まる出雲編、7巻の登場です!
~奈々生のかわいさが止まらない~
4巻のあたりから、この作品は面白い面白いと言い続けてきたわけですが、7巻を読んでいて、多分自分はこの物語以上に、奈々生という女の子が特別好きなのだな、と自覚したと言いますか、とにかく奈々生がかわいかったのですよ!(よくわからない結論) 以前も書きましたが、奈々生は花ゆめ系統のヒロインではあまり見られないような、恋愛第一主義の傾向があるヒロインです。しかも自分の方が立場が上、けれども経験的には下ということを利用して、結構積極的に甘えてくるのですが、その甘え方がまたストレートで可愛らしいのです。今回も巴衛を遊園地に連れ出してデートをしてもらうのですが、巴衛がふて寝しているのを見て…
巴衛のアホー!!
せっかくオシャレしたのにー!!
こうなったらエロ本見つけるまで部屋荒らしてやるーっ
「オシャレしたのに」というのは、その労力を労えという意味合いも当然あるとは思うものの、それに加え、「せっかく巴衛のためにオシャレしたのに」という意味合いも強く含まれているように思います。「一人で行け」という巴衛の言葉の後だと、余計にそういう感覚が強くなりますよね。またその後の「部屋荒らしてやる」も実に可愛らしいです。絶対に部屋は出ていかず、巴衛の近くにいるという。部屋を荒らしたところで、巴衛が行くとは言わなそうですが、どうせ行かないのなら側にいてやれみたいなところがあるのかもしれません。なんて結果的に、部屋を荒らしたことが功を奏して、見事遊園地に連れ出すことに成功したのですが、そのときに見せる不満げな表情・仕草もまた、花ゆめヒロインではあまり見られないもので、とっても素敵でした。
髪に触ってた…
別に巴衛と付き合っているわけでもないにも関わらず、この発言。すでに「好きだ」と伝えているからこそ、こういった態度を取れるわけですが、これといって包み隠そうともしない、この姿勢が子供っぽくて、ツボなんですよ。また巴衛は巴衛で、「関係ない」とは言わず、奈々生を傷つけないような発言を、さりげなく放っているところもポイント。なんだかんだで優しい関係です、この2人は。
~奈々生の中に少しだけある、未来を望めない心~
さて、そんな甘えてばかりの奈々生ですが、直後にモノローグにて、巴衛との関係について思い描く場面が。そこに覗く奈々生の心は、普段の行動とは真逆の、切なさをはらんだものでした。
振られるという前提で語られるモノローグ。奈々生は、巴衛との関係の進展を、頑に信じているわけではなく、むしろどちらかといえば、進展しないという前提のもと、行動しているのかも。そう考えると、今までの巴衛に対するアプローチの数々が、急に切ないものに感じられてきます。進展が望めないからこそ、今を大事にして、精一杯一緒にいたい、楽しみたい。「叶わぬ恋」という部分を自覚しつつも、決して表に出して悲観することはなく、むしろ気丈に明るく振る舞い、巴衛との関係を現状で消費しようとする。そんな健気さにも似た彼女の行動が、心苦しく感じられると同時に、とても勇気づけられます。
~物語はクライマックスへのカウントダウン開始か?~
物語は出雲編へ。何やら悪羅王とかいう、ラスボスの匂いがするキャラが登場しましたが、ついにクライマックスへのカウントダウンがはじまったということでしょうか。それでもラストまではかなりありそうですけれど。とりあえず、鞍馬はもうちょっと有用性のある使い方をしてあげて欲しいところです。別に今のままでも良いのですが、彼にも何か、表立って「貢献した!」という勲章を与えてあげたいのです。でも好きなのは巴衛なんですけどね、はい。
■購入する→Amazon
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4巻レビュー→花ゆめで今一番ラブでコメしてるのはこの作品に違いない《続刊レビュー》「神様はじめました」4巻
5巻レビュー→天狗の鞍馬はいらない子じゃなかった!《続刊レビュー》鈴木ジュリエッタ「神様はじめました」5巻
6巻レビュー→神様ではなく、あくまで女の子として:鈴木ジュリエッタ「神様はじめました」6巻

ガラスに映った巴衛の横顔が
愛しくて
回っていく観覧車が少し恨めしい
■7巻発売しました。
香夜子の件で神様に異議申し立てをする為、“神議り”に出席することを決めた奈々生。そこで出雲へ乗り込む前の息抜きに、奈々生は巴衛との観覧車デートを計画。しかし、当日巴衛の部屋で女物のかんざしを見つけてしまい、デートの最中も気が気でない状況に…。そしてついに、神議りが開始。しかしその隙をついて、悪羅王とやらが暗躍、奈々生はその対処をさせられるハメになってしまう。香夜子の件の異議申し立てはちゃんとできるのか、そもそも無事に戻って来れるのか…いよいよ始まる出雲編、7巻の登場です!
~奈々生のかわいさが止まらない~
4巻のあたりから、この作品は面白い面白いと言い続けてきたわけですが、7巻を読んでいて、多分自分はこの物語以上に、奈々生という女の子が特別好きなのだな、と自覚したと言いますか、とにかく奈々生がかわいかったのですよ!(よくわからない結論) 以前も書きましたが、奈々生は花ゆめ系統のヒロインではあまり見られないような、恋愛第一主義の傾向があるヒロインです。しかも自分の方が立場が上、けれども経験的には下ということを利用して、結構積極的に甘えてくるのですが、その甘え方がまたストレートで可愛らしいのです。今回も巴衛を遊園地に連れ出してデートをしてもらうのですが、巴衛がふて寝しているのを見て…

巴衛のアホー!!
せっかくオシャレしたのにー!!
こうなったらエロ本見つけるまで部屋荒らしてやるーっ
「オシャレしたのに」というのは、その労力を労えという意味合いも当然あるとは思うものの、それに加え、「せっかく巴衛のためにオシャレしたのに」という意味合いも強く含まれているように思います。「一人で行け」という巴衛の言葉の後だと、余計にそういう感覚が強くなりますよね。またその後の「部屋荒らしてやる」も実に可愛らしいです。絶対に部屋は出ていかず、巴衛の近くにいるという。部屋を荒らしたところで、巴衛が行くとは言わなそうですが、どうせ行かないのなら側にいてやれみたいなところがあるのかもしれません。なんて結果的に、部屋を荒らしたことが功を奏して、見事遊園地に連れ出すことに成功したのですが、そのときに見せる不満げな表情・仕草もまた、花ゆめヒロインではあまり見られないもので、とっても素敵でした。

髪に触ってた…
別に巴衛と付き合っているわけでもないにも関わらず、この発言。すでに「好きだ」と伝えているからこそ、こういった態度を取れるわけですが、これといって包み隠そうともしない、この姿勢が子供っぽくて、ツボなんですよ。また巴衛は巴衛で、「関係ない」とは言わず、奈々生を傷つけないような発言を、さりげなく放っているところもポイント。なんだかんだで優しい関係です、この2人は。
~奈々生の中に少しだけある、未来を望めない心~
さて、そんな甘えてばかりの奈々生ですが、直後にモノローグにて、巴衛との関係について思い描く場面が。そこに覗く奈々生の心は、普段の行動とは真逆の、切なさをはらんだものでした。
じゃあ「人間だからダメ」
という
体のいい断り文句がなくなった時
私はなんて言って
巴衛に振られるんだろう
という
体のいい断り文句がなくなった時
私はなんて言って
巴衛に振られるんだろう
振られるという前提で語られるモノローグ。奈々生は、巴衛との関係の進展を、頑に信じているわけではなく、むしろどちらかといえば、進展しないという前提のもと、行動しているのかも。そう考えると、今までの巴衛に対するアプローチの数々が、急に切ないものに感じられてきます。進展が望めないからこそ、今を大事にして、精一杯一緒にいたい、楽しみたい。「叶わぬ恋」という部分を自覚しつつも、決して表に出して悲観することはなく、むしろ気丈に明るく振る舞い、巴衛との関係を現状で消費しようとする。そんな健気さにも似た彼女の行動が、心苦しく感じられると同時に、とても勇気づけられます。
~物語はクライマックスへのカウントダウン開始か?~
物語は出雲編へ。何やら悪羅王とかいう、ラスボスの匂いがするキャラが登場しましたが、ついにクライマックスへのカウントダウンがはじまったということでしょうか。それでもラストまではかなりありそうですけれど。とりあえず、鞍馬はもうちょっと有用性のある使い方をしてあげて欲しいところです。別に今のままでも良いのですが、彼にも何か、表立って「貢献した!」という勲章を与えてあげたいのです。でも好きなのは巴衛なんですけどね、はい。
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