
そういえば神様は
羽根をもっていないんだったか
悪魔にさえあるのに
■6巻発売です。
偏差値屋やや低めの共学校・十塚学園に転入してきたのは、県内トップクラスの高校・聖カトレア女子を暴力事件で退学になった可愛マリア。ただでさえ場違い感のある美しい容姿に加え、遠慮せずに核心を突いたキツい発言をすることから、彼女はすぐにクラスで孤立してしまう。同じクラスの男子、神田優介と目黒伸が彼女を陰ながら支えるが、日々嫌がらせはくりかえされて…。
人の考えていることを読む能力に長けているヒロイン・可愛マリア。それだけならば良いものの、それを遠慮せずにズバズバ言ってしまうものだから、周囲との軋轢は広がる。そんな中彼女と仲良くしてくれるのがふたりのクラスメイト。ラブリーな笑顔でクラスにバッチリ溶け込んでいる神田優介と、少しひねくれ者の帰国子女・目黒伸。彼等との付き合いをベースにして、マリアの生き様というか、周囲の人間との関わりあいを描いていきます。
根底にあるのは、「信じる」というテーマ。自分も、相手も信じたい。けれど、自分の本音が、相手気持ちが、なかなかそうさせない。閉塞感のある環境の中に放り込まれた異質な存在が、健全でなくとも形を保っていた集団に、風穴を開けます。信じるということは何なのか、そして、信じた先に何があるのか。結局描きたいのはそこなんじゃないかなぁと思います。
生徒はまだしも、この教師はちょっとあり得ないんじゃないの?とも思うのですが、まぁ一種のムラ社会の象徴ということで、納得させることにします。「ハツカレ
【オトコ向け度:☆☆ 】
→女子の性質がクローズアップされるほうが多い気がします。当然か。そこに興味を持って見るか、逆に疎外感を感じるか、結局は受け手のスタンスの問題かと。
【私的お薦め度:☆☆☆☆☆】
→こんなうまくいくもんなの?と思うところもあるのですが、それでもやっぱり面白い。さすがです。
作品DATA
■著者:桃森ミヨシ
■出版社:集英社
■レーベル:マーガレットコミックス
■掲載誌:マーガレット(平成19年No.2~連載中)
■既刊6巻
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