作品紹介→岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」
4巻レビュー→《気まぐれ続刊レビュー》岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」4巻
5巻レビュー→やっぱり赤沢さんが気になる《続刊レビュー》「町でうわさの天狗の子」5巻
6巻レビュー→スケートといったらスカートですよね:岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」6巻
岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」(7)
あたしはダメだよ
自分のことそんなに好きじゃないし
だからマディみたいになりたいんだと思うし
まだ
手の届かない将来のことなんて
上手く考えられないんだ
■7巻発売です。
バレンタインのために、みんなでチョコクッキーを作った秋姫。でも、誰にあげるか決められないままに、バレンタイン当日を迎えてしまう。結局誰にもあげられないまま、下校した秋姫は、その途中で瞬ちゃんに会う。そのまま一緒に帰ることになった二人は、チョコクッキーを巡って一悶着。翌月、ホワイトデーを前に、秋姫は気がかりなことがあり、力が不安定になる。そんななか、石鎚山の栄介が、秋姫達の学校に現れて…!?
~瀬戸内の温暖な気候がよくわかる~
7巻発売です。ゆっくりめの連載なので、作中ではバレンタインデーまっただ中。しかし雨無村の風景には、雪はありません。天狗の子の舞台となっているのは、岡山県。瀬戸内に面したこの県は、地中海性気候に似ており、比較的温暖で、雪も滅多に降ることがありません(と中学の時の社会で習った気がする)。冬なのですが、どこか季節感を感じることがないのは、真冬の下校でも、みんなコートなど着ずに、カーディガンにマフラー一枚で済んでしまっているところにあるのかもしれません。誰も着ていないですし、多分本当に温かい土地なのだろうな、と思わされます。しかし季節の移り変わりは伝わりにくくとも、7巻は心の移り変わりはわかりやすかった!(←上手いこと言ったつもり)いよいよ秋姫と瞬に、良い意味で微妙な空気が流れてきております。
~お互いにハイライトを作る→もう付き合っちゃえよ…~
いつしか秋姫から、何かしらのモーションをかけるのではと思っていたのですが、まさかこんなにも早く、目に見える形で動くことになるとは、まったく思っていませんでした。バレンタインデーにて、結局誰にもあげることなく終わった秋姫は、帰り道一緒になった瞬ちゃんと電車に乗り込みます。そこで「誰にもあげないのなら自分によこせ」と言う瞬ちゃんに対し…
瞬ちゃんがほかのチョコ
食べないならあげる
これは反則。こんなこと言われたら、そりゃあ瞬ちゃんも驚いて「わかった」とか言ってしまうでしょう。いつも手のかかる幼なじみとして、そして同い年の女の子として、秋姫を改めて強く意識した瞬間だったのかも知れません。この電車で向かい合いながらというシチュエーションがまた良いですよね。実は秋姫が、タケルくんに告白をしたのも、偶然帰り道で一緒になり乗った電車の中。その時も、半ば勢いで言ってしまったわけですが、再び。もう秋姫誰かと電車乗らない方が良いんじゃないですか?いや、それがなければ何も動かなかったのだから、むしろ乗るべきなのか…。
さて、その一件以降は、どうも瞬の調子は狂い気味。しかし魅せるところは魅せます。その一番の見せ場はホワイトデー。そもそもホワイトデーが何なのか知らなかった瞬ちゃんは、秋姫にその内容を説明してもらい、今までもらってきた分のお返しをしようとします。その数なんと、19個。その数に驚き、そんなに貰ったの!?と問いつめる秋姫に対し、瞬ちゃんは

お前の分が14個だ
これは恥ずかしいけどカッコイイ。ここ読んだとき、「ひゃあぁぁー!!(赤面)」とか言いながらソファの上ごろごろして壁をばんばんはたいてしまいましたよ、はい。てか2月14日に貰うチョコレートを特別なものだと自覚し、しっかりと記憶しておきながら、ホワイトデーがわからないとかなんなんだお前。てかお前ら付き合っちゃえYO!!しかし、残りの5個(19個-14個)の内訳が地味に気になるわけですが(笑)とにかくこのシーンには、めちゃくちゃトキメキました。そりゃあ人気出るわけだ。
~秋姫の進路は…?~
そんな(どんな?)秋姫ですが、天狗としての能力も、意志に反して段々と強くなっていっています。7巻では、その暴走っぷりがすごかった。なんか髪の毛ぶわっとなるし、宙にどーんと飛んでくし。何やら彼女、普通の天狗以上の何かを持っているらしいのですが、周囲の人間はそれを秋姫には積極的には言おうとしません。しかしながら、ラストの引きは、修学旅行あたりをきっかけに何か一山ありそうな気配。手の届かない将来のことは考えられず、「今はまだここにいさせて」と願う秋姫に、少しずつ運命の波が押し寄せつつあります。そんな彼女を、瞬が、仲間たちがどう支え、秋姫は将来をどう選択していくのか。今から続きが気になって仕方ありません。
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4巻レビュー→《気まぐれ続刊レビュー》岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」4巻
5巻レビュー→やっぱり赤沢さんが気になる《続刊レビュー》「町でうわさの天狗の子」5巻
6巻レビュー→スケートといったらスカートですよね:岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」6巻

あたしはダメだよ
自分のことそんなに好きじゃないし
だからマディみたいになりたいんだと思うし
まだ
手の届かない将来のことなんて
上手く考えられないんだ
■7巻発売です。
バレンタインのために、みんなでチョコクッキーを作った秋姫。でも、誰にあげるか決められないままに、バレンタイン当日を迎えてしまう。結局誰にもあげられないまま、下校した秋姫は、その途中で瞬ちゃんに会う。そのまま一緒に帰ることになった二人は、チョコクッキーを巡って一悶着。翌月、ホワイトデーを前に、秋姫は気がかりなことがあり、力が不安定になる。そんななか、石鎚山の栄介が、秋姫達の学校に現れて…!?
~瀬戸内の温暖な気候がよくわかる~
7巻発売です。ゆっくりめの連載なので、作中ではバレンタインデーまっただ中。しかし雨無村の風景には、雪はありません。天狗の子の舞台となっているのは、岡山県。瀬戸内に面したこの県は、地中海性気候に似ており、比較的温暖で、雪も滅多に降ることがありません(と中学の時の社会で習った気がする)。冬なのですが、どこか季節感を感じることがないのは、真冬の下校でも、みんなコートなど着ずに、カーディガンにマフラー一枚で済んでしまっているところにあるのかもしれません。誰も着ていないですし、多分本当に温かい土地なのだろうな、と思わされます。しかし季節の移り変わりは伝わりにくくとも、7巻は心の移り変わりはわかりやすかった!(←上手いこと言ったつもり)いよいよ秋姫と瞬に、良い意味で微妙な空気が流れてきております。
~お互いにハイライトを作る→もう付き合っちゃえよ…~
いつしか秋姫から、何かしらのモーションをかけるのではと思っていたのですが、まさかこんなにも早く、目に見える形で動くことになるとは、まったく思っていませんでした。バレンタインデーにて、結局誰にもあげることなく終わった秋姫は、帰り道一緒になった瞬ちゃんと電車に乗り込みます。そこで「誰にもあげないのなら自分によこせ」と言う瞬ちゃんに対し…

瞬ちゃんがほかのチョコ
食べないならあげる
これは反則。こんなこと言われたら、そりゃあ瞬ちゃんも驚いて「わかった」とか言ってしまうでしょう。いつも手のかかる幼なじみとして、そして同い年の女の子として、秋姫を改めて強く意識した瞬間だったのかも知れません。この電車で向かい合いながらというシチュエーションがまた良いですよね。実は秋姫が、タケルくんに告白をしたのも、偶然帰り道で一緒になり乗った電車の中。その時も、半ば勢いで言ってしまったわけですが、再び。もう秋姫誰かと電車乗らない方が良いんじゃないですか?いや、それがなければ何も動かなかったのだから、むしろ乗るべきなのか…。
さて、その一件以降は、どうも瞬の調子は狂い気味。しかし魅せるところは魅せます。その一番の見せ場はホワイトデー。そもそもホワイトデーが何なのか知らなかった瞬ちゃんは、秋姫にその内容を説明してもらい、今までもらってきた分のお返しをしようとします。その数なんと、19個。その数に驚き、そんなに貰ったの!?と問いつめる秋姫に対し、瞬ちゃんは

お前の分が14個だ
これは恥ずかしいけどカッコイイ。ここ読んだとき、「ひゃあぁぁー!!(赤面)」とか言いながらソファの上ごろごろして壁をばんばんはたいてしまいましたよ、はい。てか2月14日に貰うチョコレートを特別なものだと自覚し、しっかりと記憶しておきながら、ホワイトデーがわからないとかなんなんだお前。てかお前ら付き合っちゃえYO!!しかし、残りの5個(19個-14個)の内訳が地味に気になるわけですが(笑)とにかくこのシーンには、めちゃくちゃトキメキました。そりゃあ人気出るわけだ。
~秋姫の進路は…?~
そんな(どんな?)秋姫ですが、天狗としての能力も、意志に反して段々と強くなっていっています。7巻では、その暴走っぷりがすごかった。なんか髪の毛ぶわっとなるし、宙にどーんと飛んでくし。何やら彼女、普通の天狗以上の何かを持っているらしいのですが、周囲の人間はそれを秋姫には積極的には言おうとしません。しかしながら、ラストの引きは、修学旅行あたりをきっかけに何か一山ありそうな気配。手の届かない将来のことは考えられず、「今はまだここにいさせて」と願う秋姫に、少しずつ運命の波が押し寄せつつあります。そんな彼女を、瞬が、仲間たちがどう支え、秋姫は将来をどう選択していくのか。今から続きが気になって仕方ありません。
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