作品紹介→*新作レビュー*藤間麗「黎明のアルカナ」
2巻レビュー→本領発揮しつつあります《続刊レビュー》藤間麗「黎明のアルカナ」2巻
3巻レビュー→ナカバの想いを知ってか知らずか、大きくなっていく物語:藤間麗「黎明のアルカナ」3巻
4巻レビュー→「なんかいつもと違って調子狂う(赤面)」みたいな感じがイイ!:藤間麗「黎明のアルカナ」4巻
藤間麗「黎明のアルカナ」(5)
視なければ
知らなければ
疑う自分なんていなかった
■5巻発売です。
戦いを阻止するため、亜人の村へ赴いたナカバ達。ベリナスの協力もあり、無事亜人の村へと到着するも、退避してくれという訴えは聞き入れられず。そして気がつけば、カイン率いるベクルートの軍勢は、すぐそこまで迫っていた。それでも亜人たちを助けることを諦めないナカバは、とある作戦を提案するが…。その後知らされる、レミリアの秘密と、カインの想い。まさかの兄弟対決の勃発に、ナカバは…!?
~ファンタジーっぽくなってきました!~
ファンタジーには別に闘いなんて必要ないと思うのですが、世界観がなんとなく異世界RPGっぽいと、戦闘イベントが登場すると無条件にテンションがあがってしまいます。パーティーを組んで、ミッションをこなす。狙っているのかわかりませんが、RPGのコミカライズを見ているような展開に、ワクワク感が止まりませんでした。亜人といい、不思議な力といい、剣といい、なんとなく幻想水滸伝っぽい印象。ナカバとか、シーザとか、ロキとか、レミリアとか、普通にキャラクターにいても違和感なさそうな気がします。幻想水滸伝はⅢまでしかやったことないので、そのイメージですけど…って毎度のことながら関係のない話に。。。
~レミリアに感じた違和感と、その正体~
さて、今回ナカバの他にも数人のアルカナの持ち主が現れました。亜人はもちろんのこと、思わぬキャラがその持ち主でした。それがレミリア。戦闘云々を考えると、完全にお荷物で、キャラ要因かと思っていたので、この展開にはびっくり。読心のアルカナというのもまた、能力から想像させるセンシティブさとは正反対の、積極的で放言家みたいな印象で、良いギャップを与えてくれます。そもそも読心の能力の持ち主=人と関わりたがらないという印象は、他の読心の能力を持つキャラたちによって植え付けられたもの。例えば「HonerBitter」(→レビュー)の珠里などがその典型的な例だと思うのですが、彼女たちに共通するのは、無条件で人の心が流れ込んできてしまうということ。それに対しアルカナは、ある程度発現のタイミングを調整することができるので、必要なときだけ読めるという便利さ。それ故に、不意に思わぬ本音を聞くことで閉じこもりがちになるというパターンを、あまり踏まずにこれたのかなということが、想像できます。だからこそナカバに対しても、常に核心に迫る発現を遠慮なく言い、さらにこんな距離感で対峙できる、と。
戦い前の、穏やかな夜。
この時に、レミリアは17歳でナカバは16歳であるということが明かされる(ナカバは情報アリ)のですが、レミリア17歳には見えんですよ。。。14ぐらいかと思ってました。そしてナカバも16歳でしたっけ。改めてその行動力と意志の強さに驚きます。この頃は16と言えばそれなりに大人として見られるのかもしれませんが、それにしても。
~未来は変えられる?~
4巻で焦点となったのは、レミリアの命を守れるかというものでしたが、5巻では結局結論は出ず。ナカバのアルカナは、未来を見通す能力というだけで、「未来を変えることができる」とか、逆に「未来は変えられない」という話は一切されていません。今ナカバは未来は変えられるという考えの元動いていますが、もしそれが覆されてしまったら、それは非常に辛い状況となります。だって全てが決定事項だとしたら、彼女の能力はなんの意味ももたなくなってしまうのですから。そう考えると、未来は動かせないという考えは棄却するのが自然な流れであり、最終的には未来を変えるための難易度の問題に話は移っていくのかなという気がします。例えば悪い事象を回避するには、何か代替となる大事なものを犠牲にしなければならないとか、まぁそこまでルールめいたものはないとは思うのですが、果たしてどうなるのか。いよいよファンタジーの醍醐味が出てきたアルカナ、改めてプッシュしておきます。
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2巻レビュー→本領発揮しつつあります《続刊レビュー》藤間麗「黎明のアルカナ」2巻
3巻レビュー→ナカバの想いを知ってか知らずか、大きくなっていく物語:藤間麗「黎明のアルカナ」3巻
4巻レビュー→「なんかいつもと違って調子狂う(赤面)」みたいな感じがイイ!:藤間麗「黎明のアルカナ」4巻

視なければ
知らなければ
疑う自分なんていなかった
■5巻発売です。
戦いを阻止するため、亜人の村へ赴いたナカバ達。ベリナスの協力もあり、無事亜人の村へと到着するも、退避してくれという訴えは聞き入れられず。そして気がつけば、カイン率いるベクルートの軍勢は、すぐそこまで迫っていた。それでも亜人たちを助けることを諦めないナカバは、とある作戦を提案するが…。その後知らされる、レミリアの秘密と、カインの想い。まさかの兄弟対決の勃発に、ナカバは…!?
~ファンタジーっぽくなってきました!~
ファンタジーには別に闘いなんて必要ないと思うのですが、世界観がなんとなく異世界RPGっぽいと、戦闘イベントが登場すると無条件にテンションがあがってしまいます。パーティーを組んで、ミッションをこなす。狙っているのかわかりませんが、RPGのコミカライズを見ているような展開に、ワクワク感が止まりませんでした。亜人といい、不思議な力といい、剣といい、なんとなく幻想水滸伝っぽい印象。ナカバとか、シーザとか、ロキとか、レミリアとか、普通にキャラクターにいても違和感なさそうな気がします。幻想水滸伝はⅢまでしかやったことないので、そのイメージですけど…って毎度のことながら関係のない話に。。。
~レミリアに感じた違和感と、その正体~
さて、今回ナカバの他にも数人のアルカナの持ち主が現れました。亜人はもちろんのこと、思わぬキャラがその持ち主でした。それがレミリア。戦闘云々を考えると、完全にお荷物で、キャラ要因かと思っていたので、この展開にはびっくり。読心のアルカナというのもまた、能力から想像させるセンシティブさとは正反対の、積極的で放言家みたいな印象で、良いギャップを与えてくれます。そもそも読心の能力の持ち主=人と関わりたがらないという印象は、他の読心の能力を持つキャラたちによって植え付けられたもの。例えば「HonerBitter」(→レビュー)の珠里などがその典型的な例だと思うのですが、彼女たちに共通するのは、無条件で人の心が流れ込んできてしまうということ。それに対しアルカナは、ある程度発現のタイミングを調整することができるので、必要なときだけ読めるという便利さ。それ故に、不意に思わぬ本音を聞くことで閉じこもりがちになるというパターンを、あまり踏まずにこれたのかなということが、想像できます。だからこそナカバに対しても、常に核心に迫る発現を遠慮なく言い、さらにこんな距離感で対峙できる、と。

戦い前の、穏やかな夜。
この時に、レミリアは17歳でナカバは16歳であるということが明かされる(ナカバは情報アリ)のですが、レミリア17歳には見えんですよ。。。14ぐらいかと思ってました。そしてナカバも16歳でしたっけ。改めてその行動力と意志の強さに驚きます。この頃は16と言えばそれなりに大人として見られるのかもしれませんが、それにしても。
~未来は変えられる?~
4巻で焦点となったのは、レミリアの命を守れるかというものでしたが、5巻では結局結論は出ず。ナカバのアルカナは、未来を見通す能力というだけで、「未来を変えることができる」とか、逆に「未来は変えられない」という話は一切されていません。今ナカバは未来は変えられるという考えの元動いていますが、もしそれが覆されてしまったら、それは非常に辛い状況となります。だって全てが決定事項だとしたら、彼女の能力はなんの意味ももたなくなってしまうのですから。そう考えると、未来は動かせないという考えは棄却するのが自然な流れであり、最終的には未来を変えるための難易度の問題に話は移っていくのかなという気がします。例えば悪い事象を回避するには、何か代替となる大事なものを犠牲にしなければならないとか、まぁそこまでルールめいたものはないとは思うのですが、果たしてどうなるのか。いよいよファンタジーの醍醐味が出てきたアルカナ、改めてプッシュしておきます。
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