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Tag [続刊レビュー] 2010.11.13
作品紹介→白く真っ直ぐなこの想い、まるで飛行機雲のよう:南塔子「360°マテリアル」1巻



1102969570.jpg南塔子「360゜マテリアル 」(2)


お礼を
言いたいのは私のほうだよ

どれだけ滝くんから
うれしい気持ちもらってるんだろう   



■2巻発売しました。
 滝くんとお付き合いすることになった美桜。けれどOKの返事をもらっただけで、カレカノっぽいこと雰囲気は全くなく、前に彼女がいたことを知りちょっと不安に…。そんな折、球技大会の最中に寝不足で倒れた滝くん。保健室で付き添っていると、滝くんが寝言で「美桜」と名前を呟いて…少しは安心したけれど。それでもやっぱり不安は消えなくて。。。相変わらずゆるふわだけど、事態は結構急展開!?ゆるかわ男子、やきもちなう。
 

~ゆるふわですが…~
 2巻発売。相変わらずゆるふわで、少女漫画のオーソドックスなストーリー展開を踏襲しており、実に読みやすい、そして実に微笑ましいです。1巻にて早くもくっついた二人。そうなると展開として予想されるのは、ライバルの登場ですよ。前回既にライバルは登場していましたが、さらなるライバルの登場を匂わせて1巻は終了。いや、普通ならば元カノなんて、滅多に会う事もないわけですが、少女漫画だと高確率で元カノって登場するんですよね。そして結構な確率で小生意気な子だったり。しかし2巻で一番印象に残る動きを見せてくれたのは、元カノでもヒロインでも相手役でもなかったわけで。そう、小物臭漂う最初のライバル・茜ちゃんです。
 

~茜ちゃん~
 1巻の時は、それなりに相手を振り回していた茜ちゃんですが、結局間に割って入る事はできず。しかしそれでも諦めない彼女は、その後もアレコレと美桜に揺さぶりをかけてきます。勉強はもう十分できているのに、勉強を教えてもらうという名目で、滝くんを独占。更には滝くんの元カノの写メを美桜に送るという、誰得な行動をとります。これ、パッと見すごく嫌らしい手だと思うんですよ。だって元カノの存在とか、誰が知りたいって思うんですか、と。けどこの行為って、同時に茜自身も傷ついているんじゃないかな、と。茜は滝くんが自分に気持ちを向けてくれない事を、痛いほどわかっています。そんな子が、何を好き好んで、想いの届かない相手の元カノの写メを送るってんですか。しかも相手は今の彼女。どちらも、自分が望んでも望んでも辿り着けなかった居場所に座っている子です。確かに美桜は傷ついていますが、それ以上に茜ちゃんは、強い劣等感と罪悪感で潰れそうだったはず。どうすることもできずに、ただただ悪役にまわるしかできない不器用な彼女の心情を想像して、なんとなく切ない気持ちになったのでした。そんな彼女の一番素敵なカットは、本編ではなく扉絵。物語中の季節は冬まっただ中ですが…
 

360°マテリアル2-1
突然の夏服


 澄んだ青空に、入道雲。白く輝く夏服と、風になびく髪の毛が、異様なほど爽やかで、立ち絵だけで見事に画になっています。こういう爽やかさを売りにしてこそ、彼女は輝くのだと思ったのでした。しかし茜ちゃん、ホントにいい役まわりをしてますね。元カノの写メを送ったのだって、結果的には美桜に元カノ登場時の覚悟をつけさせることになり、美桜はいざ元カノと遭遇したときに、致命的なダメージを受けずに済みましたし。悪いことしようとしても、結局悪い事になりきらないというか。
 

~ブーツとは…~
 今回読んでてちょっとびっくりしたのが、滝くんの服装。学園モノの一つの楽しみである、休日での私服タイムですが、滝くんの休日スタイルが…
 

360°マテリアル2-2
ブーツ

 
 ブーツって個人的にオシャレ難易度高いというか、好んで無難な服装をする地味目男子の自分としては、まずありえないアイテムだったりします。滝くんて、性格からそこまでオシャレに興味ある感じじゃないと思っていたのに、ブーツとは。実は意外とオシャレさんなのかもしれません。それともブーツとか全然普通なんですか?普通の高校生も当然のようにブーツ履くんですか?もしそうだと言われたら、ちょっと自分もブーツの購入を検討しないと…。


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コメント

高校時代で私服にブーツはあんまり見なかったですね~(もう4年前ですが)
というか、現在進行形でも見ない…周りオシャレ度低いのか類友か
滝くんより丸井のがオシャレに見える不思議。
当て馬丸井頑張れ!
From: ~名もなきお * 2010/11/14 18:34 * URL * [Edit] *  top↑
やっぱりブーツがスタンダードというわけではないのですね!
それを知って一安心ですっ
丸井くんに目をつけるとは、渋いですね(笑)
From: いづき * 2010/12/12 23:48 * URL * [Edit] *  top↑

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