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Tag [新作レビュー] 2010.11.23
1102980003.jpg衿沢世衣子「SatoShio」(1)


紹介してなかったですね
ウチのスタッフ
塩田と佐藤です



■ここは、とあるマンションの一室にある、弓田デザイン事務所。女社長の弓田さんの他に、無気力な若者が二人。デザインの細かいところがやたらと気になる、几帳面で繊細な性格の持ち主の塩田くん。机のまわりはフィギュアでいっぱい、遊びにきてるのか仕事に来てるのかよくわからない、佐藤くん。そんな3人の周りで起こる、小さくてどうでもいい、けれど当人たちにはどうでもよくない事件が、起こったり起こらなかったり…。そんなゆるゆるなお仕事ストーリー、とくとご覧あれ!

 以前、「シンプル ノット ローファー」(→レビュー)をご紹介しました、衿沢世衣子先生のKISSでの連載作になります。とある街中にひっそりと軒を構える、小さなデザイン事務所が物語の舞台。なんとなくオトコっぽいところのある女社長、弓田さんに、繊細で几帳面な性格の塩田くん、そして大ざっぱで適当な性格の佐藤くんの3人が、その事務所で働いています。小さな事務所ということで、安定した仕事というわけではなく、やたらと忙しいときもあれば、ぽっかり穴の空いたようにスケジュールがなくなる時もある。そんな仕事が、そんな事務所が、なんだかんだで好き。小さな弓田デザイン事務所の、少し賑やかで、時折ゆったり、そして時折忙しい日常を切り取っていきます。


satoshio.jpg
仕事場でこんな遊びを。それが許されるような、緩さもある。仕事はちゃんとしてますよ?


 小さなデザイン事務所が舞台の、お仕事もの。お仕事ものという括りですが、連載誌のkissに見られるような、仕事で上昇みたいな方向性の作品ではありません。デザイン事務所というのは、テーマではなくあくまで入れ物。その場所に集まる人間、そして生まれる関係、流れる時間こそがこの作品のメインコンテンツとなります。タイトルにもある通り、主人公的立場に立つのは、二人のスタッフ、佐藤くんと塩田くん。どちらも一長一短という感じの若者で、実に頼りないところが、物語の肝となります。ところで表紙の女の子は誰かって?それは社長の弓田さん…ではなく、途中からアルバイトとして加入する白坂さん。可愛らしくて天然系の女子大生の彼女が、ちょいと地味な物語に、華をもたらします。
 
 基本的にはゆるめの空気感。というか、単に緊張感がないだけなのかもしれません。仕事自体は、小さなデザイン事務所ということで、多少無理目のスケジュールを組むこと多数。残業規制みたいなものもないわけで、比較的自由なお仕事風景が展開されます。デザイン事務所ということで、例えば「みそララ」(→レビュー)などもそうであるように、比較的話のネタには困ることはありません。こちらの方が、より日常の楽しさや違和感を切り取ったような作品で、大きな動きはなくとも、なんだか心地よいという読感。日常ということで、たぶんそんなにこれから関係性に変化が生まれることはないのかな、という気がします。新加入の白坂さんがどのような形で物語に踏み込んでくるのか、2巻以降の動きを求めるとしたらそこでしょうか。


【男性へのガイド】
→嫌う理由はないですし、読みやすい作品だと思います。最後は好みの問題ですけど。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→「シンプル ノット ローファー」が良すぎたのか、その印象が強すぎて。この作品もとっても面白いのですが。


作品DATA
■著者:衿沢世衣子
■出版社:講談社
■レーベル:KCDX
■掲載誌:kiss(連載中)
■既刊1巻
■価格:648円+税


■購入する→Amazon

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