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Tag [続刊レビュー] 2010.12.01
作品紹介→草食系吸血鬼と眼鏡のツンツンエクソシストが繰り広げる、かわいい学園ラブコメ:村崎翠「緋色王子」1巻



1102993245.jpg村崎翠「緋色王子」(2)


メガネがなくて
よく見えないからなんだからぁぁ!!



■2巻発売です。
 現代風に進化し、輸血で生きている前代未聞のヘタレ吸血鬼・岡本くん。その上、輸血した血液型によって、性格まで変化するというとんでもない体質が発覚!!普段はO型の岡本くんですが、A型になった途端に几帳面になり、B型になった途端自由になり、そしてAB型になった時には…!?吸血鬼を捕らえるという使命を帯びたエクソシストのマナだけど、いろんなタイプの岡本くんに翻弄されてしまって…!?
 

~O型以外の人に怒られる気が…~
 今回は輸血型吸血鬼ならではのエピソードが満載でした。というか、今後もある程度連載続くのなら、何度も出てきそうな設定。それが、「輸血する血液型によって、性格が変貌するもの」というもの。普段の岡本くんはO型。今回はA型、B型、AB型の3パターンが登場するのですが、どれも極端で非常に失礼な内容でした(笑)A型が几帳面というのはある程度想像がつくと思うのですが、B型、AB型のウザさがすごいです。B型は超適当でノリの良い性格なのですが、そのチャラさが素晴らしい。マナも思わずノートでビンタするほどでした。そして極めつけはAB型。不思議キャラ全開で、もはやこれ血液型の問題じゃねえだろというような展開。とりあえず岡本くんのナチュラルな血液型がO型ということなので、O型はネタにされずに済んだのですが、村崎先生がどう失礼にネタにするのか見てみたかった気がします。ちなみに私はO型です。誤字脱字の多いエントリ内容を見ればわかるとおもいますが…。


~裏表紙にも全く表記ないですが、メインは京都でのバトルなんですよ?~
 ちなみに裏表紙を元にあらすじ紹介をしているので、先には全く触れられていませんでしたが、2巻のメインとして描かれたのは、血液型による性格の変化よりも、修学旅行で出会った妖怪一行とのやりとり。とはいえ正直なところ、こちらはシリアスな割に盛り上がりに欠けた印象。やっぱりこの作品は、どうでも良いような学校行事とかで、ゆるゆるに過ごしていた方が、俄然楽しいのだろうな、と思ったのでした。


~ゆるゆるで岡本くんが自由に動けるからこそ、マナが輝く~
 さて、そんなわけで修学旅行での一悶着から戻ってきて早速、ゆるゆるなクラスマッチが。そして輝く、マナのツッコミ。個人的に、マナのツッコミボケがこの作品の魅力だと思っているのですが、そのためにはまず、岡本くんにボケをしてもらわないといけないわけで。そしてゆるゆるな岡本くんがボケるのは、ゆるゆるなシチュエーションのみ…!それが積み重なると、段々とマナが活き活きとしてくるのです。クラスマッチでの、このマナの活き活きとした表情、見てください…
 

緋色王子2 
超活き活き

 3巻も出るようで、嬉しいですねー。このままゆるーく続いてもらえれば。ゆったりと3巻の発売日を待ちたいと思います。


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