作品紹介→槇村さとる「RealClothes」
7巻レビュー→《気まぐれ続刊レビュー》槇村さとる「Real Clothes」7巻
8巻レビュー→意見を闘わせずして、前進はない《続刊レビュー》槇村さとる「Real Clothes」8巻
9巻レビュー→絹恵の成長を確かに感じられた巻《続刊レビュー》槇村さとる「Real Clothes」9巻
10巻レビュー→田渕さんみたいな上司が欲しい!:槇村さとる「RealClothes」10巻
槇村さとる「Real Clothes」(11)
その娘が
越前屋の地図を持ってた
■11巻発売です。
田渕がダウン!しばしの入院生活を強いられることとなった。体調は順調に回復に向かうも、仕事を離れている焦りもあり、精神状態はなかなか上向いてこない…。そんな中出会った、二人の子ども。そのうちの一人が、越前屋の未来を作る、大きなヒントをを持っていた…!一方絹恵は、ボス不在の中で、「田渕が好き」だとはっきりと自覚。ボスの帰りを待つが…!?
~11巻発売です~
田渕ダウンでどうなることやらと思っていたのですが、物語にこんな影響を与えるとは。ベタな展開といえば、倒れた勢いで想いが加速してくっついちゃうみたいなパターンなのですが、さすがにそんなことはありませんでした。それでもボスの不在は、絹恵に田渕の大切さを感じさせるには十分すぎる状況。
「私 ボスのこと 好きすぎ」
この一言、いいですよね。ストレートに、シンプルに、力一杯。しかし面白いのが、あくまで「ボス」という呼び名であること。絹恵にとっての田渕は、頭からつま先まで、全部が全部仕事を通しての姿で捕らえられています。だからこそ、このストレートな言葉にどの程度の恋愛感覚が詰まっているのか、気になる所。田渕との結婚を想定してみてどうか、みたいな会話があって、そこで子どもが生まれたらもうかなりいい歳…みたいな結論になっていたと思うのですが、田渕と絹恵の関係だと、子ども以前に定年になった田渕とか、働くなった絹恵とかまずありえんような感じが。恋愛色が強くなってきてはいますが、この二人の関係、どう着地させるつもりなのかさっぱりわからんですよ。だからこそ、気になるのですが。
~百貨店の姿~
今回もっとも印象に残ったシーンは、田渕が入院中に、仕事のヒントを得るシーン。そのヒントは、入院中の女の子が大事に持っていた、好きなものの切り抜きをはりつけたノートでした。

食べ物、小物、服…そこにはありとあらゆる彼女の欲しいものが並べられていたのでした。その様子を見て、田渕は「これが百貨店だ…」と呟くのです。この作品の面白いところは、ファッションを扱っていながらも、舞台となっているのはあくまで「百貨店」というフィールド。だからこそ、田渕が仕事のヒントを「百貨店」というワードから得るというのは、すごいな、と。百貨店に夢を見た田渕という男と、布団売り場出身という服以外の百貨店の様子も知る女、こんなにも百貨店愛に溢れた二人が揃えば、良い仕事ができないなんてこと、絶対あるはずないわけで。そして百貨店というフィールドを出ていった美姫様。うん、やっぱりラスボスは美姫さまなのかな、とちょっと思ったのでした。自分もこれくらい、場所を愛せる社会人になりたいものですね。
■購入する→Amazon
7巻レビュー→《気まぐれ続刊レビュー》槇村さとる「Real Clothes」7巻
8巻レビュー→意見を闘わせずして、前進はない《続刊レビュー》槇村さとる「Real Clothes」8巻
9巻レビュー→絹恵の成長を確かに感じられた巻《続刊レビュー》槇村さとる「Real Clothes」9巻
10巻レビュー→田渕さんみたいな上司が欲しい!:槇村さとる「RealClothes」10巻

その娘が
越前屋の地図を持ってた
■11巻発売です。
田渕がダウン!しばしの入院生活を強いられることとなった。体調は順調に回復に向かうも、仕事を離れている焦りもあり、精神状態はなかなか上向いてこない…。そんな中出会った、二人の子ども。そのうちの一人が、越前屋の未来を作る、大きなヒントをを持っていた…!一方絹恵は、ボス不在の中で、「田渕が好き」だとはっきりと自覚。ボスの帰りを待つが…!?
~11巻発売です~
田渕ダウンでどうなることやらと思っていたのですが、物語にこんな影響を与えるとは。ベタな展開といえば、倒れた勢いで想いが加速してくっついちゃうみたいなパターンなのですが、さすがにそんなことはありませんでした。それでもボスの不在は、絹恵に田渕の大切さを感じさせるには十分すぎる状況。
「私 ボスのこと 好きすぎ」
この一言、いいですよね。ストレートに、シンプルに、力一杯。しかし面白いのが、あくまで「ボス」という呼び名であること。絹恵にとっての田渕は、頭からつま先まで、全部が全部仕事を通しての姿で捕らえられています。だからこそ、このストレートな言葉にどの程度の恋愛感覚が詰まっているのか、気になる所。田渕との結婚を想定してみてどうか、みたいな会話があって、そこで子どもが生まれたらもうかなりいい歳…みたいな結論になっていたと思うのですが、田渕と絹恵の関係だと、子ども以前に定年になった田渕とか、働くなった絹恵とかまずありえんような感じが。恋愛色が強くなってきてはいますが、この二人の関係、どう着地させるつもりなのかさっぱりわからんですよ。だからこそ、気になるのですが。
~百貨店の姿~
今回もっとも印象に残ったシーンは、田渕が入院中に、仕事のヒントを得るシーン。そのヒントは、入院中の女の子が大事に持っていた、好きなものの切り抜きをはりつけたノートでした。

食べ物、小物、服…そこにはありとあらゆる彼女の欲しいものが並べられていたのでした。その様子を見て、田渕は「これが百貨店だ…」と呟くのです。この作品の面白いところは、ファッションを扱っていながらも、舞台となっているのはあくまで「百貨店」というフィールド。だからこそ、田渕が仕事のヒントを「百貨店」というワードから得るというのは、すごいな、と。百貨店に夢を見た田渕という男と、布団売り場出身という服以外の百貨店の様子も知る女、こんなにも百貨店愛に溢れた二人が揃えば、良い仕事ができないなんてこと、絶対あるはずないわけで。そして百貨店というフィールドを出ていった美姫様。うん、やっぱりラスボスは美姫さまなのかな、とちょっと思ったのでした。自分もこれくらい、場所を愛せる社会人になりたいものですね。
■購入する→Amazon