このエントリーをはてなブックマークに追加
2011.01.03
■昨年も行いました、年間総まとめ記事。時間が無く、今年は年明けにお届けです。昨年と同じように、今年も2010年に完結した作品と、2011年も続く作品とに分けて、ランキング形式で発表していきたいと思います。ということで、まずは昨年完結に至った作品及び、1巻完結の単行本のオススメ作品をお届けします。順位はあくまで好み。リンクをクリックすると、レビュー記事へ飛びます。



1.いくえみ綾「潔く柔く」全13巻
1102964464s_20110103002122.jpg
…某ムック本でも1位にしたのですが、素晴らしいラストでした。行き先は定めず始まったであろう物語を最後はしっかり着地させて、美しく仕上げる。本当に素敵な物語をありがとうございました。



2.モリエサトシ「白磁」全2巻
1102940625s_20110103002101.jpg
…とにかくベタな、メロドラマ的な物語。だけどもそれが涙を誘う。基本的に二人だけの閉じた世界で回すので、濃密でいて病的。けれども悪人が出てこないので、どこまでもピュア。泣かされました。



3.咲坂伊緒「ストロボ・エッジ」全10巻
1102950668s_20110103002101.jpg
…完結巻は未レビューですので、後日アップします。「初恋」をとにかく丁寧に丁寧に描いた、王道少女漫画。最後までときめきときらきらに溢れており、時折読んでいて「眩しすぎる…。」となることも(笑)こういう高校生活、送りたかったなぁ。。。



4.羽柴麻央「宵待ちブルー」全1巻
1102960192s_20110103002101.jpg
…読みきりの名手・羽柴麻央先生の描く、珠玉の短編集。恋愛のエッセンスはもちろん、それ以外の人と人の繋がりで生まれる気持ちの揺れ動きを、痛々しいほどに繊細に、そして優しく切り出しています。



5.ヤマシタトモコ「ドントクライ、ガール」全1巻
1102940874s_20110103002101.jpg
…処女女子高生と裸族を同居させるという、とんでもない設定の一作。とにかくインパクトでは2010年一番。むちゃくちゃなコメディですが、とにかく面白いんです。



6.岩本ナオ「雨無村役場産業課兼観光係」全3巻
1102894231s_20110103002102.jpg
…ゆっくりゆっくりと、3巻をかけて完結しました。過疎化の進む村に残る、3人の若者の心の触れ合いを描いた一作。メイン3人共に、悩みに悩んで、それでも前に進んでいく様子が深い共感を誘います。



7.香魚子「隣の彼方」全1巻
1102980041s_20110103002122.jpg
…昨年も「さよなら私たち」という珠玉の読みきり集を届けてくれた香魚子先生。今年も素晴らしい読みきり集を届けてくれました。レーベルの色とは少し異なる、マンガ読みこそが好みそうな独特の作品は、一度読んだら癖になること間違いなし。



8.如月園「恋する惑星」全1巻
1102950672s_20110103002101.jpg
…集英社は毎年、クオリティの高い新人さんの読みきり集を何冊も出してくるのですが、今年一番印象に残っているのはこちらの作品。ポップにどこかはずし気味で仕上げつつも、恋愛の切なさはしっかりキープ。青田買い感覚で一つ



9.夏乃あゆみ/かわい有美子「暁の闇」全5巻
1102980394s_20110103002122.jpg
…平安を舞台に、若手陰陽師の成長を描く本作は、地味ながらも実に手堅い作りで、非常に読み応えがあります。5巻で完結。とにかく女っ気のない作品ですが、腐臭はさほどせずですので、ご安心を。



10.アルコ「終電車」全1巻
20100129213232935s_20110103002122.jpg
…連載では、不思議な感じのド自由な作風で売れているアルコ先生ですが、ガチンコで描いてもこんなに凄い!意外性という意味では、こちらが2010年で一番でした。



 以上10作でした。昨年に比べて、今年は連載作がやや多めになった印象。上位5作品あたりはかなり自分の好みが出ていますが、胸を張ってオススメできる作品たちだと思っております。この他迷った作品に関してアは、以下に。


■迷った作品
ねむようこ「ペンとチョコレート」全2巻
KUJIRA「ちよこチョコレート」全1巻
あきづき空太「青春攻略本」全2巻
御徒町鳩「みどりのまきば」全2巻
いくえみ綾「いとしのニーナ」全4巻
水谷フーカ「GAME OVER」全1巻
渡辺ペコ「ペコセトラ」全1巻
羅川真里茂「朝がまた来るから」
天乃忍「夏のかけら」全1巻


カテゴリ2010年オススメコメント (5)トラックバック(0)TOP▲
コメント

あけましておめでとうございます!
数少ない少女漫画レビューサイトとして、ほんと重宝いたしております。しかし、去年後半から仕事の都合で北京にいるため見れないんですねぇ…また帰国後に覗きに来ますm(__)m私事ですみません(笑)ストロボのレビュー見たかったなぁ…
From: ぼーちゃん * 2011/01/03 09:30 * URL * [Edit] *  top↑
『わよなら私たち』になってる!!

このコメントはあとで消しといてくださいね。
From: しろくま * 2011/01/05 23:36 * URL * [Edit] *  top↑
このコメントは管理人のみ閲覧できます
From:  * 2011/01/06 03:23 *  * [Edit] *  top↑
>ぼーさん
御返事遅れました!
いつもありがとうございます。
北京とはすごい(笑)
おヒマなときにでも覗きにきて頂ければと思いますー


>しろくまさん
修正しました。
ご指摘ありがとうございました。
From: いづき@管理人 * 2011/02/06 09:46 * URL * [Edit] *  top↑
コメントありがとうございました!
これからもなんとか更新続けていきますので、よろしくお願い致します。
From: いづき@管理人 * 2011/02/06 09:48 * URL * [Edit] *  top↑

管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。