しばの結花「1/3ロマンチカ」
ずっと 欲しくて
やっと手に入れた幸せを
失うのがこわくて
あたしは聞けなかった …■表題作に加え、短編2編を収録。
女の子にモテモテで、クラスの人気者の徳本くん。そんな彼に想いを寄せていたハナは、つい雰囲気に流されて告白してしまう。やっちまった!思わず告白してしまったことを激しく後悔するハナだったが、予想外にも想いが通じ、徳本くんと付き合うことになる。優しく、面白い彼のことをどんどん好きになっていくハナだったが、ある日、彼の元カノの存在を知ってしまう。しかもその元カノというのが、英語先生の田村先生で…。
過去のことはもういいと言う徳本くんに対し、どうしてもすっきりしないハナ。本当はまだお互い未練があるんじゃないのか。その想いは、田村先生が思い出のストラップを未だ大事に持っているところを見て確信に変わる…という感じで話は展開。三角関係というワケではない。彼がどう過去の恋に決着をつけるか、というのがこのお話の核。そういう意味で、ヒロインは真の主人公とは言えないかもしれません。
ちょっと背伸びし過ぎじゃないかって感じ(キャラがというワケではなく、展開や設定が)もしましたが、まぁ恋に恋する女の子のためにあるワケですからね、少女マンガってのは。切ない話ではあるのだけれど、印象としてはむしろ明るい。キャラと絵柄のせいですかね。
【オトコ向け度:☆ 】→体がムズかゆくなるようなお話たち。あえてそういうのをチョイスするってのもアリかもしれませんけど。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】→もっとありきたりな恋を描いてこそ、モノローグのセンスが生きてくる気も。まだ3冊目ですから試行錯誤の段階なんでしょう。最後に収録されている話から察するに、かなり絵柄の変化をさせてきている模様。自作に期待。
作品DATA■著者:しばの結花
■出版社:小学館
■レーベル:ベツコミフラワーコミックス
■掲載誌:ベツコミ('08年9月号~11月号,'09年1月号,'07年2月号)
■全1巻
■定価:400円+税
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