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2009.03.02
07195954.jpg水波風南「今日、恋をはじめます」


あんな最低な男に
今日
恋をはじめてしまった



■5巻発売。
 地味で真面目な女の子・つばき。志望校には全て落ちて、今日から滑り止めの高校で新生活をスタートさせる。そんな中、隣の席になったイケメンのロンゲ男・椿にヒドいことを言われてしまう。腹を立てたつばきは、思わず彼の髪の毛をハサミで切ってしまう。「この責任は体で払え」そう宣言されて以来、何かにつけて椿が絡んでくるようになって…。
 
 強引で身勝手な椿を、最初は最低で最悪な奴だと思っていたつばきでしたが、時折見せる彼の優しさに気づき、次第に惹かれていきます。一方の椿も、地味で真面目なつばきを「昭和女」などと言ってからかっていましたが、次第にその純粋さに興味を持つようになります。地味で自分に自信がない女の子が、強引なイケメン男子に目をつけられて、やがて恋に落ちていくという、少女マンガの王道パターンです。まぁ良くも悪くも少コミ的な作品。
 
 少女マンガでは得てして女の子の憧れである「シンデレラ」がモチーフとして使われることが多いのですが、この作品もそれがわかりやすく出ていますね。健気に頑張っているのに認められず、服装も地味なヒロインが、王子様に認められて一気にお姫様に。おめかしすれば、見違えるようなかわいさ。ただ基本的にこの手の話に憧れる子は、恋愛に関して自分から動くというメンタリティは持っていないので、男の子は多少強引になります。それに加え、男の子に傷を持たせることで、母性もカバー。まぁお姫様になって安寧になってしまえばお話は終わってしまうので、その前後にストーリーをくっつけて長引かせるわけですが。


【オトコ向け度:☆    】
→シンデレラに憧れるような女の子のためのマンガだと私は思っています。従って男向けではありませんね。ましてや少コミならではの強引系男子だし。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→少コミらしい作品は、男の子のキャラに慣れるまで時間がかかるんですよね。1巻越えると弱い部分が見え始めるので、以降すんなり読むことができます。読む際は、とりあえず2巻まで読んでみてください。


作品DATA
■著者:水波風南 作者ブログ→「AQUA RICH
■出版社:小学館
■レーベル:Sho-Comiフラワーコミックス
■掲載誌:Sho-Comi(’07年第19号~連載中)
■既刊5巻

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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