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Tag [続刊レビュー] 2011.02.02
作品紹介→藤沢志月「キミのとなりで青春中。」
3巻レビュー→ベツコミを知るならこの作品がうってつけだと思います《続刊レビュー》「キミのとなりで青春中。」3巻
4巻レビュー→スタンダードスタイルゆえの安定感:藤沢志月「キミのとなりで青春中。」4巻
5巻レビュー→生々しいモテ方には思わず納得:藤沢志月「キミのとなりで青春中。」5巻



1103000639.jpg藤沢志月「キミのとなりで青春中。」(6)


でも
きっときっと乗り越えてゆけるね
正直な気持ちに向き合う勇気と
大切な人を想う気持ちがあれば



■6巻発売しました。
 血の繋がらない両親のアメリカ転勤が決まり、平静を装いつつも不安を抱えていた慶太。そのことに気づいてしまった美羽は、引き止めたい気持ちを抑えつつ、慶太のアメリカ行きを後押しする。「おじさんたちと一緒にアメリカに行って」その言葉に勇気づけられ、慶太はアメリカ行きを決意。そして、2人ですごす、最後の日がやって来た。。。



~遠慮が交わり合う中で~
 久しぶりの6巻だと思ったのですが、そういえば慶太がアメリカに行くか行かないかで揉めていたのでしたね。血が繋がっていないが故に、お互いに遠慮してしまいがちな、慶太とその両親。結局その背中を押すことになったのは美羽だったわけですが、美羽もまた、自分の気持ちにフタをしつつ、遠慮の念を抱えたままにその言葉を放ったのでした。要するに、全員が遠慮をしていて、なかなかワガママを言えないという状況に。この遠慮するって行為、結構好きでして、もどかしさばかりが積もるのですが、それもまた良いと言いますか。でもこういう話では、遠慮は停滞の要因にこそなれ、進展は見込めません。最後はしっかり慶太が自分の願いを通し、幸せな結末。うんうん、これくらいベタにしてくれると、逆に気持ち良いです。
 
 

~自分の気持ちに正直に~
 しかし慶太もすごいですよね。学校に「アメリカ行きます」と既に伝えてある中で、空港で取りやめて学校に戻ってくるという。自分だったら空港で気持ち固まったとしても、「いや…もうアメリカ行くっていっちゃってるしなぁ。。。どうしよう体裁が。。。」みたいなこと考えて、結局飛行機乗ってるんじゃないかって気もしますが。なんて彼の場合は、過去に別れを経験しているので、今回は自分の想いを通したいというところがあったのかもしれません。



キミのとなりで青春中6
 自分の気持ちに正直になること。それが、2人の間を繫いだ。お互いの気持ちを抑えることで別れを経験した2人が、同じ過程を繰り返しそうになる所を、寸でのところで慶太が止めた。そして溢れる、美羽の本音。我慢するヒロインは素敵です。「私こんなに我慢してるんです」アピールがないので、切なさのみがそこに残り、報われれば素直に嬉しいと想えますし。今回一番最初の台詞で取り上げたのですが、自分の気持ちに素直になるには、確かに勇気が必要なんだよなぁ、と納得したというか。なかなか素直になれないんですよねぇ。恥ずかしいとか、そういうの全部ひっくるめて、勇気が要るのです。
 
 
~落としどころはどこに~
 正直なところ、これで最終回じゃないのか、という思いがあったり。ここでさらに大きな壁を…となると、かなり厳しい境遇に2人を置かないと、作品としては尻すぼみになってしまうわけで。すでに雪山で命の危機に陥って、ワールドワイドに2人を引き離す事態まで起こってしまった中、次なるカードとなると、かなり限られてくるような気がします。最後の引きの部分で、どう考えても邪悪なお兄さん(海砂利水魚のキャッチフレーズ)な人がいるので、誰かとの死別とかいう方向にはまず行かないとは思うのですが、彼がどこまでやってくれるのやら。



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コメント

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From:  * 2011/02/02 15:35 *  * [Edit] *  top↑
ありがとうございます!
なんとか頑張りたいと思いますー。

文字化けに関しては、ブラウザの問題だと思われます。
インターネットエクスプローラーか、携帯で見るとそうなる可能性があると思われます。
From: いづき * 2011/02/06 10:26 * URL * [Edit] *  top↑
このコメントは管理人のみ閲覧できます
From:  * 2011/02/07 10:39 *  * [Edit] *  top↑

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