作品紹介→小椋アカネ「絶対平和大作戦」
3巻レビュー→ワガママで子供っぽいお姫さまもイイですよね:小椋アカネ「絶対平和大作戦」3巻
小椋アカネ「絶対平和大作戦」(4)
今
私は
世界で一番幸せな花嫁です
■4巻発売、完結しました。
両国の平和のため、偽装恋人となったメテオラの王子・ヨハネと、カナンの王女・ユーダ。最初は全くその気のなかったユーダだったけど、ヨハネの人柄を知る毎に思いは募り、2人はいつしか本当に愛し合うように。そしてついに迎える、結婚式。しかしその当日、何者かがメテオラ国王を狙撃したことで、両国の間は一気に険悪になり、2人の間も引き裂かれてしまう。さらに報復として、ヨハネは兄・ヨシュアにカナン侵攻を命ぜられて…
~完結です~
4巻にて堂々の完結です。ヨハネに対して心開き、本当に好きになったユーダ。3巻あたりでは甘々な様子が繰り広げられて、もうこれ完結でも良いのでは?とすら思わせるような幸福感が作品を満たしておりました。これ以上物語の進めようが…と思っていたら、最後の最後で今までとは全く異なるテイストで展開。しっかりと盛り上がりを見せてきました。この変わり身は意外。そしてその出来が、すごく良かったものだから、もう大満足ですよ。
~シリアスに転調~
「絶対平和大作戦」は、平和をもたらすために偽装婚約するという、どちらかというとふざけた設定でのスタート。物語もラブコメチックで、両国が抱える国家レベルでの歪みやぶつかり合いというものが、シリアスに描かれることはあまりありませんでした。ところが最後の最後でそれを投入。ラブコメテイストは一転、哀しき運命によって引き裂かれる二人を描く、ラブロマンスの様相を呈する形となります。もう「絶対平和大作戦」とか言っていられないレベルで、気がついたらヨハネ処刑ってビックリですよ。とはいえそれがあったおかげで、よりお互いを思う真剣な気持ちが浮き彫りに。それまではどちらかというと、ふざけてしまうヨハネに、素直になれないユーダという、本当に意味での心のさらけ出しがなかった二人だったのですが、こういった状況に陥ることで、本当に素直に自分の気持ちを伝えることができた。こういった展開は、むしろ必須だったのかもしれませんね。

もっと早く素直になっていればよかった
この一件があったからこそ、気がつけた。
またここでの盛り上がりがあったことで、物語としても良い完結を迎えることができました。二人の関係だけでなく、国家同士の関係も良いものに。二人が出会い、こうして愛し合うようになったのも、元々は国家に平和をもたらすため。舞台背景には歪みを残したまま、自分たちだけ幸せに…という安易な方向に流れず、キッチリと全てを解決の方向に持って行ったのは、読んでいてとっても気持ちが良かったです。
~ラブコメでありながらラブロマンス~
4巻で驚いたのは、ベッドシーンがあったこと。ラブロマンス展開になった以上、そういった流れになるのはある種必然ではあるのですが、一部耽美に溢れる雰囲気の作品を除いて、元々そういった描写がかなり少ない白泉社花とゆめで、堂々と描かれたのにはビックリ。しかもその時の年齢を考えると、ユーダは17歳だったりと、この舞台背景がなければ結構冒険な内容。ただ本当にこのシーンがあって良かったな、と思うわけですよ。これ以上ない幸福感と、その後のことを考えての切なさでいっぱい。それに何より…

朝チュンでのユーダの可愛らしさといったら…!
ラストでは、親となったユーダとヨハネの姿が描かれますが、世代が巡り、子供によって国が築かれるという、二人と、そして国の明るいこれからを表しているようで、本当に素敵でした。てか子持ちとはいえ、18歳の娘さんが、「久しぶりに会ったのに自分に手を出してくれなかった」って不機嫌になるあたり、なんか良いですよね(ニヤニヤ
■購入する→Amazon
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3巻レビュー→ワガママで子供っぽいお姫さまもイイですよね:小椋アカネ「絶対平和大作戦」3巻

今
私は
世界で一番幸せな花嫁です
■4巻発売、完結しました。
両国の平和のため、偽装恋人となったメテオラの王子・ヨハネと、カナンの王女・ユーダ。最初は全くその気のなかったユーダだったけど、ヨハネの人柄を知る毎に思いは募り、2人はいつしか本当に愛し合うように。そしてついに迎える、結婚式。しかしその当日、何者かがメテオラ国王を狙撃したことで、両国の間は一気に険悪になり、2人の間も引き裂かれてしまう。さらに報復として、ヨハネは兄・ヨシュアにカナン侵攻を命ぜられて…
~完結です~
4巻にて堂々の完結です。ヨハネに対して心開き、本当に好きになったユーダ。3巻あたりでは甘々な様子が繰り広げられて、もうこれ完結でも良いのでは?とすら思わせるような幸福感が作品を満たしておりました。これ以上物語の進めようが…と思っていたら、最後の最後で今までとは全く異なるテイストで展開。しっかりと盛り上がりを見せてきました。この変わり身は意外。そしてその出来が、すごく良かったものだから、もう大満足ですよ。
~シリアスに転調~
「絶対平和大作戦」は、平和をもたらすために偽装婚約するという、どちらかというとふざけた設定でのスタート。物語もラブコメチックで、両国が抱える国家レベルでの歪みやぶつかり合いというものが、シリアスに描かれることはあまりありませんでした。ところが最後の最後でそれを投入。ラブコメテイストは一転、哀しき運命によって引き裂かれる二人を描く、ラブロマンスの様相を呈する形となります。もう「絶対平和大作戦」とか言っていられないレベルで、気がついたらヨハネ処刑ってビックリですよ。とはいえそれがあったおかげで、よりお互いを思う真剣な気持ちが浮き彫りに。それまではどちらかというと、ふざけてしまうヨハネに、素直になれないユーダという、本当に意味での心のさらけ出しがなかった二人だったのですが、こういった状況に陥ることで、本当に素直に自分の気持ちを伝えることができた。こういった展開は、むしろ必須だったのかもしれませんね。

もっと早く素直になっていればよかった
この一件があったからこそ、気がつけた。
またここでの盛り上がりがあったことで、物語としても良い完結を迎えることができました。二人の関係だけでなく、国家同士の関係も良いものに。二人が出会い、こうして愛し合うようになったのも、元々は国家に平和をもたらすため。舞台背景には歪みを残したまま、自分たちだけ幸せに…という安易な方向に流れず、キッチリと全てを解決の方向に持って行ったのは、読んでいてとっても気持ちが良かったです。
~ラブコメでありながらラブロマンス~
4巻で驚いたのは、ベッドシーンがあったこと。ラブロマンス展開になった以上、そういった流れになるのはある種必然ではあるのですが、一部耽美に溢れる雰囲気の作品を除いて、元々そういった描写がかなり少ない白泉社花とゆめで、堂々と描かれたのにはビックリ。しかもその時の年齢を考えると、ユーダは17歳だったりと、この舞台背景がなければ結構冒険な内容。ただ本当にこのシーンがあって良かったな、と思うわけですよ。これ以上ない幸福感と、その後のことを考えての切なさでいっぱい。それに何より…

朝チュンでのユーダの可愛らしさといったら…!
ラストでは、親となったユーダとヨハネの姿が描かれますが、世代が巡り、子供によって国が築かれるという、二人と、そして国の明るいこれからを表しているようで、本当に素敵でした。てか子持ちとはいえ、18歳の娘さんが、「久しぶりに会ったのに自分に手を出してくれなかった」って不機嫌になるあたり、なんか良いですよね(ニヤニヤ
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