作品紹介→乙橘「少年メイド」
2巻レビュー→千尋の意見を尊重すること《続刊レビュー》 乙橘「少年メイド」3巻
乙橘「少年メイド」(4)
来年も来ようか
それでまた
一緒にここで日の出を見ようよ
■4巻発売です。
掃除・洗濯・料理が超完璧な優秀メイド。ぎこちないながらも、暖かい家庭を築いていた千尋と円。今日も今日とて掃除に気合いが入るけど、年始ぐらいはゆっくり過ごそうと、円が別荘での年越しを提案。日野くんや美耶子たちと一緒に、別荘へGO!!一方その頃、鷹取の本家が絡んだ、不穏な動きが…。試される二人の絆!?一体どうなる、千尋の運命!?
~千尋くんがかわいすぎて生きるのが辛い~
待ちに待った4巻がやっと発売されました。もうこの表紙がすごくかわいいじゃないですか。寒さに顔を赤らめつつの、この黄色いマフラー!これにつられ、黄色いマフラーの購入を検討しております(千尋に似ても似つかない24歳の男が)。
表紙裏ないし、最初のあらすじ紹介が内容が、基本的に2巻から変化がないのは、これがそういうお話であるから。今回も微笑ましい日常を、送ってくれています。それでも徐々に深まる、円たちとの絆。それでも未だに、出会った当初の感覚というのは残っていて、それが顕著に現れたのが、別荘に行ったときでした。
千尋は家事全般が好きな子だったのですが、今回は家政婦さんがいたことで、それら一切をストップされてしまいます。そして千尋はうずうず。。。そんな彼をみて、皆は「所在無さげ」「ストレス溜めてる」と表現するのですが、その裏にあったのは、単純に日常的にやっていること、好きなことができないというところからくる不満ではないように思えるのです。

家事ができなければ、所在無さげ。それがひとたび、家事ができるとなると、途端に活き活き。そして「ありがとう」と言われれば、うれしい。家事で繋がる、人との関係が、この千尋の表情に集約されているような。
元々彼が、円の家で預かってもらえることになったのは、「家事をしてもらう」というギブアンドテイクの契約を提示されたから。もちろん円からすれば、そんなことはどうでもよく、千尋が側にいてくれればそれで良いのですが、千尋からするとそうはいきません。家事をすることで、この家にいれる。いわば家事をする千尋というのが、彼が円たちと共に生活する上での、ひとつの存在意義となっているのです。それはもはや、彼の意識の奥底に沈み、自覚することのできない感覚になっているかもしれませんが、だからこそ根深い。それを越えてこそ、真の家族になれるような気もしますが、それだと千尋っぽくないので、しばらくはこのままでいて欲しいかなぁ。だって我慢してる千尋の表情もまた、いとをかし。
~可愛いだけかと思ったら、カッコ良かったんですけど…~
そうそう、散々かわいいかわいい言ってきた千尋ですが、今回はかわいいだけでなく、カッコイイ一面も見せてくれました。それは、普段の舞台である家ではなく、メイドの服を脱いだ学校での一幕。掃除の際、窓ふきでもたもたしていたクラスメイトの女の子・乃村さんに…

だれだこのイケメン
こういうことをサラッと言える小学生が、どれだけいるというのでしょう。そりゃあ乃村さん、顔も赤くなりますとも。というか4巻で抜群にかわいかったのは、千尋でも美耶子でもなく、この乃村さんでした。もう顔を赤らめてるこの表情だけで、すごくかわいい。そしてこの後から続く、乃村さんの赤面の波状攻撃。とにかく破壊力抜群でした。
~一生懸命なバレンタイン~
一瞬にしてラブの香りが立ち、そして時期は丁度良くバレンタイン。乃村さんも当然本命チョコを千尋に渡そうとするのですが、引っ込み思案な彼女は、なかなか渡すことができません。朝の下駄箱で…授業の合間に…休み時間に…そして下校の時間に…。自分のことを「これじゃストーカーみたい(安定の赤面)」と言ってしまうほどに、ずっとついて行ったにも関わらず、渡すことは叶いませんでした。ここでふと気がつくのは、千尋はクラスでも友達が多くて、結構な人気者なんだな、ということ。乃村さんにとってのライバルが多いとかいう描写はありませんでしたが、手堅い人気を獲得していそうな雰囲気があります。
結局校内では手渡せなかった乃村さん。「もしあげられなかったら、お父さんに2個渡そう」と言っていたのですが(お父さん…)、よほど千尋への想いが強かったのか、結局彼の家までついて行ってしまいます。そしてついに…

こ…これっ…!
ジャミラごっk…違う違う。千尋にチョコを、一生懸命に手渡す乃村さん。一生懸命すぎて、言葉は味気ないものになってしまいましたが、それがまたかわいいところです。下駄箱や机に忍ばすといった手段もあったはずなのに、それでも手渡しにこだわって、見事渡すことに成功した彼女の頑張りには、なんだかすごく勇気づけられました。今回だけの、一発キャラでは終わって欲しくない、これからも是非とも登場してもらいたい子です。
■購入する→Amazon
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2巻レビュー→千尋の意見を尊重すること《続刊レビュー》 乙橘「少年メイド」3巻

来年も来ようか
それでまた
一緒にここで日の出を見ようよ
■4巻発売です。
掃除・洗濯・料理が超完璧な優秀メイド。ぎこちないながらも、暖かい家庭を築いていた千尋と円。今日も今日とて掃除に気合いが入るけど、年始ぐらいはゆっくり過ごそうと、円が別荘での年越しを提案。日野くんや美耶子たちと一緒に、別荘へGO!!一方その頃、鷹取の本家が絡んだ、不穏な動きが…。試される二人の絆!?一体どうなる、千尋の運命!?
~千尋くんがかわいすぎて生きるのが辛い~
待ちに待った4巻がやっと発売されました。もうこの表紙がすごくかわいいじゃないですか。寒さに顔を赤らめつつの、この黄色いマフラー!これにつられ、黄色いマフラーの購入を検討しております(千尋に似ても似つかない24歳の男が)。
表紙裏ないし、最初のあらすじ紹介が内容が、基本的に2巻から変化がないのは、これがそういうお話であるから。今回も微笑ましい日常を、送ってくれています。それでも徐々に深まる、円たちとの絆。それでも未だに、出会った当初の感覚というのは残っていて、それが顕著に現れたのが、別荘に行ったときでした。
千尋は家事全般が好きな子だったのですが、今回は家政婦さんがいたことで、それら一切をストップされてしまいます。そして千尋はうずうず。。。そんな彼をみて、皆は「所在無さげ」「ストレス溜めてる」と表現するのですが、その裏にあったのは、単純に日常的にやっていること、好きなことができないというところからくる不満ではないように思えるのです。

家事ができなければ、所在無さげ。それがひとたび、家事ができるとなると、途端に活き活き。そして「ありがとう」と言われれば、うれしい。家事で繋がる、人との関係が、この千尋の表情に集約されているような。
元々彼が、円の家で預かってもらえることになったのは、「家事をしてもらう」というギブアンドテイクの契約を提示されたから。もちろん円からすれば、そんなことはどうでもよく、千尋が側にいてくれればそれで良いのですが、千尋からするとそうはいきません。家事をすることで、この家にいれる。いわば家事をする千尋というのが、彼が円たちと共に生活する上での、ひとつの存在意義となっているのです。それはもはや、彼の意識の奥底に沈み、自覚することのできない感覚になっているかもしれませんが、だからこそ根深い。それを越えてこそ、真の家族になれるような気もしますが、それだと千尋っぽくないので、しばらくはこのままでいて欲しいかなぁ。だって我慢してる千尋の表情もまた、いとをかし。
~可愛いだけかと思ったら、カッコ良かったんですけど…~
そうそう、散々かわいいかわいい言ってきた千尋ですが、今回はかわいいだけでなく、カッコイイ一面も見せてくれました。それは、普段の舞台である家ではなく、メイドの服を脱いだ学校での一幕。掃除の際、窓ふきでもたもたしていたクラスメイトの女の子・乃村さんに…

だれだこのイケメン
こういうことをサラッと言える小学生が、どれだけいるというのでしょう。そりゃあ乃村さん、顔も赤くなりますとも。というか4巻で抜群にかわいかったのは、千尋でも美耶子でもなく、この乃村さんでした。もう顔を赤らめてるこの表情だけで、すごくかわいい。そしてこの後から続く、乃村さんの赤面の波状攻撃。とにかく破壊力抜群でした。
~一生懸命なバレンタイン~
一瞬にしてラブの香りが立ち、そして時期は丁度良くバレンタイン。乃村さんも当然本命チョコを千尋に渡そうとするのですが、引っ込み思案な彼女は、なかなか渡すことができません。朝の下駄箱で…授業の合間に…休み時間に…そして下校の時間に…。自分のことを「これじゃストーカーみたい(安定の赤面)」と言ってしまうほどに、ずっとついて行ったにも関わらず、渡すことは叶いませんでした。ここでふと気がつくのは、千尋はクラスでも友達が多くて、結構な人気者なんだな、ということ。乃村さんにとってのライバルが多いとかいう描写はありませんでしたが、手堅い人気を獲得していそうな雰囲気があります。
結局校内では手渡せなかった乃村さん。「もしあげられなかったら、お父さんに2個渡そう」と言っていたのですが(お父さん…)、よほど千尋への想いが強かったのか、結局彼の家までついて行ってしまいます。そしてついに…

こ…これっ…!
ジャミラごっk…違う違う。千尋にチョコを、一生懸命に手渡す乃村さん。一生懸命すぎて、言葉は味気ないものになってしまいましたが、それがまたかわいいところです。下駄箱や机に忍ばすといった手段もあったはずなのに、それでも手渡しにこだわって、見事渡すことに成功した彼女の頑張りには、なんだかすごく勇気づけられました。今回だけの、一発キャラでは終わって欲しくない、これからも是非とも登場してもらいたい子です。
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