作品紹介はこちら→緑川ゆき「夏目友人帳」
8巻レビュー→タキが何気にカワイイんですが… 《気まぐれ続刊レビュー》緑川ゆき「夏目友人帳」8巻
9巻レビュー→的場家当主と夏目の人・妖付き合いのお話 《続刊レビュー》「夏目友人帳」9巻
10巻レビュー→信じること、信じてもらうこと:緑川ゆき「夏目友人帳」10巻
緑川ゆき「夏目友人帳」(11)
さあ
帰ろう
■11巻発売です。
祖母が妖と交わした契約書「友人帳」を受け継ぎ、名を返す日々の夏目。ある日、友人・タキの家の蔵掃除を手伝うことになった夏目は、その最中に、タキの祖父が封じた悪い妖を解放してしまう。バラバラになった身体の欠片を集めながら、日に日に強力化していく妖を前に、その阻止を試みるが、そんな夏目達を思わぬ存在が強力してくれて…!?
~アニメ3期ですって~
単行本発売のタイミングでおめでたいニュースが。TVアニメの第3期の放映が決定したそうです。私はアニメ殆ど観ておらず、夏目友人帳も見てはいないのですが、3期決定という偉大さはわかるわけで。やっぱり人気がないと3期ってまずありえないわけじゃないですか。すごいです。そしてこの作品は直接関係はないのかもしれませんが、緑川ゆき先生の過去の作品である、「蛍火の杜へ」が映画化されるとのこと。こちらもまた驚きのニュースで、今から楽しみです(映画は見る人間)。
~夏目を預かってきた家の子の視点~
さて、読切りスタイルであるために、今回も話の繋がりの中で大きく状況が動いたということはないのですが、それでも都度異なったエッセンスを投入。ここ最近は、妖との交流よりも専ら地元の仲間たちとの触れ合いを中心に描かれてきましたが、今回はその枠を更に広げ、ついに夏目の過去に迫っていきます。事の発端は、夏目の生家が売りに出され、買い手が見つかったという知らせが届いたこと。「これでもう完全に家は手放すから、もし心残りなら鍵を渡すから一度見に行くと良いよ」と親戚のおじさんに言われ、夏目は鍵を取りに行きます。
出迎えてくれたのは、気の良さそうな普通のおじさん。夏目の暗い回想からは想像もつかないような、気の遣える人間でした。疎まれ疎まれ疎まれ抜かれた末に手放されたのだと思っていたので、あれ、なんだか拍子抜け。しかし手放したのは、紛れもない事実。その秘密は、あっという間に明らかになり、そして意外な形で夏目へと、直接言葉で知らされることになります。その言葉を放ったのは、親戚のおじさんの娘で、夏目と同い年くらいの女の子・三世子。家の中で妖を見てしまい、挙動不審になった夏目の後を追って、こんなことを…

お父さんもお母さんも
優しくしてやってるのに何が不満なの!?
かわいそうなのは知ってるけど
変な態度で気を惹こうとしないで
私の
お父さんとお母さんなのに
彼女もまた、夏目とはその深度は異なるにせよ、抗いようのない状況に置かれた中で苦しみ悩んでいたのでした。そして放たれた、正直な言葉。いい歳した大人が言ったのであればちょっと大人げないと思えるのですが、実際に言ったのは、夏目と同い年くらいの女の子。そりゃあ夏目は受け取らざるを得ないです。それぞれに大切なものがあり、そして悩み、苦しんでいる。全ての人が「善意を尽くしたけど、ダメだった」という形ではなかったかもしれませんが、それでも違った視点、しかも同い年くらいの子の想いを知れたのは、夏目にとって良い経験になったのではないかな、と思います。当時は想像もできなかったかもしれない、そんな知られざる想いも、時を経て投げられた今であれば、想像し受け入れることができる。素敵ではないですか。なんて、もしずっとどこにも受け入れられないような、心に余裕のない状況に置かれていたら、こんな形でその言葉を受け取り飲み込むことなんてできなかったかもしれませんが。
~夏目の友達はなんだかみんな素朴で~
さて、物語としてはメインとして、夏目の過去…特に実の両親との関係を中心に描かれていたのですが、そこは本編を読んでのお楽しみ。それぞれに思うことはあるかと思いますが、実に素敵なお話でした。そしておまけ的に描かれていた、タキと田沼の二人の小さい頃の姿が、どっちもかわいくてこれは紹介せねば…!と(笑)まずはタキから…

小さいころのタキ
これ、何よりポイント高いのは、靴下はいてるってとこですよ!別に靴下はかせる必要全くない中で、このソックス。なんとなく垢抜けない、素朴な魅力を持っていた彼女ですが、この靴下描写でますます親近感が。ワンピース+靴下って、こうなんていうか、最近の少女漫画じゃめっきり見なくなったスタイルで、敢えて言うならこう、すごく昭和的というか。どこか懐かしさを覚えるタキの幼少期の姿に、とても癒されたのでした。てかタキって苗字だったんですね。そうか、普通に考えればそうなのですが、“タキ”って響きがまた昭和っぽく、すごいいい名前だなぁとか思っていましたよ。というわけで、お次は田沼…

道着を着た田沼
こちらもまた、ポイント高いところが。それは、道着の下にシャツを着てるってところですよ!基本的に道着は素肌に羽織るのですが、田沼は下にTシャツなり普通の肌着的なシャツを着ているわけですよ。あまり武闘派という印象のない田沼の道着姿というだけで、なんとなく違和感を覚えるというか、着ているというより着せられてる感がして面白いのですが、その下にシャツを着ているというその描写がまた、彼のワイルドさを削いでイメージ通りだなぁ、と(笑)次のページでは方を披露しているのですが、汗出ちゃってたりと、なんかとってもカワイイという。とはいえ彼、何気に黒帯です。どこの黒帯かは知らないですし、もしかしたら茶帯とかかもしれないですし、もしかしたらお父さんの借りてるだけかもしれませんが、大穴で超武闘派という可能性も…。まだ妖相手で、人間相手にその拳を振るったことのない田沼の、カッコイイバトルシーンが見られる日が、もしかしたら来るかもしれません…。
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8巻レビュー→タキが何気にカワイイんですが… 《気まぐれ続刊レビュー》緑川ゆき「夏目友人帳」8巻
9巻レビュー→的場家当主と夏目の人・妖付き合いのお話 《続刊レビュー》「夏目友人帳」9巻
10巻レビュー→信じること、信じてもらうこと:緑川ゆき「夏目友人帳」10巻

さあ
帰ろう
■11巻発売です。
祖母が妖と交わした契約書「友人帳」を受け継ぎ、名を返す日々の夏目。ある日、友人・タキの家の蔵掃除を手伝うことになった夏目は、その最中に、タキの祖父が封じた悪い妖を解放してしまう。バラバラになった身体の欠片を集めながら、日に日に強力化していく妖を前に、その阻止を試みるが、そんな夏目達を思わぬ存在が強力してくれて…!?
~アニメ3期ですって~
単行本発売のタイミングでおめでたいニュースが。TVアニメの第3期の放映が決定したそうです。私はアニメ殆ど観ておらず、夏目友人帳も見てはいないのですが、3期決定という偉大さはわかるわけで。やっぱり人気がないと3期ってまずありえないわけじゃないですか。すごいです。そしてこの作品は直接関係はないのかもしれませんが、緑川ゆき先生の過去の作品である、「蛍火の杜へ」が映画化されるとのこと。こちらもまた驚きのニュースで、今から楽しみです(映画は見る人間)。
~夏目を預かってきた家の子の視点~
さて、読切りスタイルであるために、今回も話の繋がりの中で大きく状況が動いたということはないのですが、それでも都度異なったエッセンスを投入。ここ最近は、妖との交流よりも専ら地元の仲間たちとの触れ合いを中心に描かれてきましたが、今回はその枠を更に広げ、ついに夏目の過去に迫っていきます。事の発端は、夏目の生家が売りに出され、買い手が見つかったという知らせが届いたこと。「これでもう完全に家は手放すから、もし心残りなら鍵を渡すから一度見に行くと良いよ」と親戚のおじさんに言われ、夏目は鍵を取りに行きます。
出迎えてくれたのは、気の良さそうな普通のおじさん。夏目の暗い回想からは想像もつかないような、気の遣える人間でした。疎まれ疎まれ疎まれ抜かれた末に手放されたのだと思っていたので、あれ、なんだか拍子抜け。しかし手放したのは、紛れもない事実。その秘密は、あっという間に明らかになり、そして意外な形で夏目へと、直接言葉で知らされることになります。その言葉を放ったのは、親戚のおじさんの娘で、夏目と同い年くらいの女の子・三世子。家の中で妖を見てしまい、挙動不審になった夏目の後を追って、こんなことを…

お父さんもお母さんも
優しくしてやってるのに何が不満なの!?
かわいそうなのは知ってるけど
変な態度で気を惹こうとしないで
私の
お父さんとお母さんなのに
彼女もまた、夏目とはその深度は異なるにせよ、抗いようのない状況に置かれた中で苦しみ悩んでいたのでした。そして放たれた、正直な言葉。いい歳した大人が言ったのであればちょっと大人げないと思えるのですが、実際に言ったのは、夏目と同い年くらいの女の子。そりゃあ夏目は受け取らざるを得ないです。それぞれに大切なものがあり、そして悩み、苦しんでいる。全ての人が「善意を尽くしたけど、ダメだった」という形ではなかったかもしれませんが、それでも違った視点、しかも同い年くらいの子の想いを知れたのは、夏目にとって良い経験になったのではないかな、と思います。当時は想像もできなかったかもしれない、そんな知られざる想いも、時を経て投げられた今であれば、想像し受け入れることができる。素敵ではないですか。なんて、もしずっとどこにも受け入れられないような、心に余裕のない状況に置かれていたら、こんな形でその言葉を受け取り飲み込むことなんてできなかったかもしれませんが。
~夏目の友達はなんだかみんな素朴で~
さて、物語としてはメインとして、夏目の過去…特に実の両親との関係を中心に描かれていたのですが、そこは本編を読んでのお楽しみ。それぞれに思うことはあるかと思いますが、実に素敵なお話でした。そしておまけ的に描かれていた、タキと田沼の二人の小さい頃の姿が、どっちもかわいくてこれは紹介せねば…!と(笑)まずはタキから…

小さいころのタキ
これ、何よりポイント高いのは、靴下はいてるってとこですよ!別に靴下はかせる必要全くない中で、このソックス。なんとなく垢抜けない、素朴な魅力を持っていた彼女ですが、この靴下描写でますます親近感が。ワンピース+靴下って、こうなんていうか、最近の少女漫画じゃめっきり見なくなったスタイルで、敢えて言うならこう、すごく昭和的というか。どこか懐かしさを覚えるタキの幼少期の姿に、とても癒されたのでした。てかタキって苗字だったんですね。そうか、普通に考えればそうなのですが、“タキ”って響きがまた昭和っぽく、すごいいい名前だなぁとか思っていましたよ。というわけで、お次は田沼…

道着を着た田沼
こちらもまた、ポイント高いところが。それは、道着の下にシャツを着てるってところですよ!基本的に道着は素肌に羽織るのですが、田沼は下にTシャツなり普通の肌着的なシャツを着ているわけですよ。あまり武闘派という印象のない田沼の道着姿というだけで、なんとなく違和感を覚えるというか、着ているというより着せられてる感がして面白いのですが、その下にシャツを着ているというその描写がまた、彼のワイルドさを削いでイメージ通りだなぁ、と(笑)次のページでは方を披露しているのですが、汗出ちゃってたりと、なんかとってもカワイイという。とはいえ彼、何気に黒帯です。どこの黒帯かは知らないですし、もしかしたら茶帯とかかもしれないですし、もしかしたらお父さんの借りてるだけかもしれませんが、大穴で超武闘派という可能性も…。まだ妖相手で、人間相手にその拳を振るったことのない田沼の、カッコイイバトルシーンが見られる日が、もしかしたら来るかもしれません…。
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