作品紹介→椎名軽穂「君に届け」
9巻レビュー→爽子の告白などに関して思うことを少々…《続刊レビュー》「君に届け」9巻
10巻レビュー→ひとつの区切り、新たなスタート《続刊レビュー》「君に届け」10巻
11巻レビュー→くるみちゃんの魅力:椎名軽穂「君に届け」11巻
12巻レビュー→いやいや、あなたこそ、良いパパだっ!:椎名軽穂「君に届け」12巻
椎名軽穂「君に届け」(13)
どんな修学旅行に
なるかな
■13巻発売です。
夏休み、海へ出かける爽子たち。千鶴やあやねの気持ちもそれぞれ変化してきている様子。爽子は風早の家へ勉強しに行く。爽子は風早の家へ勉強しに行く。風早の家族と初めて出会う。2学期が始まり、修学旅行の行き先は沖縄。うきうき気分が盛り上がる中、あやねにも思わぬ恋の予感が…!?
~届いたら盛り下がるかと思いきや…!~
「君に届け」というタイトルから、君に届いてしまってからどうなるか、若干の不安がある中での13巻。ところがどっこい。「なんじゃこのトキメキ悶え空間は…!」というほどに、あちらでもこちらでも恋の花が芽生え咲き乱れているではありませんか。正直ここ数巻でも一番ニヤニヤグニャグニャゴロゴロできた巻でした。3人の女の子が、それぞれに自分の恋を進める。爽子は恋人としてのスタート段階を、ちづは幼なじみから微妙な距離へと変わりつつある相手を、そしてあやねは新たな出会いを…。そしてどの段階でも、すんなりいくなんてことはなく、精一杯彼女たちなりにやきもき…!個人的にはちずと龍の距離感が好きなわけですよ!特に修学旅行の自販機での一件。男子が女子に飲み物を買ってあげるというシチュエーションながら、風早×爽子ペアは「タダです!」と爽やかにニヤニヤな空間を作り出し、そして一方の龍×ちずは、
前もって選ぶであろうものを買っておいてちずを困らせるというパターン。普段のちずであれば「ラッキー!」とばかりに何も気にせず奪うであろうシチュエーション、あからさまに意識しだして、じきに我慢が利かなくなるはず。何気に一番の恋愛上手は、龍なのかもしれません。
~私はここに青春の全てを見た~
さて、数多くあったニヤニヤシーン、微笑ましいシーン、感動的なシーン…その中でも、個人的に「いいなぁ…」と素直に思ってしまったのが、海での一場面。ケントの提案で訪れた海、二人手を…いや、申し訳程度に指を繋ぎ、砂浜を歩く。

素直に、すっごく羨ましい
ここで自分が「羨ましい」と思うポイントはふたつあって、まずは付き合いたての二人が、海に行って砂浜で手を繫ぐってのが個人的にもの凄く憧れがありまして。そしてもう一つは、学校帰りに制服でって所ですよ!この二つ、私の高校時代は絶対に叶わないシチュエーションだったのですよ(というかそもそも彼女がむにゃむにゃ…とかいう話は置いておいて)。私は長野県の私服校出身で、つまるところ制服というアイテムも、そして海というフィールドもなかったわけです。その場でそれっぽいシチュエーションを用意しても、せいぜい野球のユニフォーム着て河(それも一級河川)に行くのがやっとで、もうそれデートとかじゃなくてトレーニングだし、もし二人で行ったら決闘だよねっていう。砂浜じゃなくて石だし、セイタカアワタチソウ(強い雑草)とかモワモワ生えてるし。なんてどうでもよい想像は放っておくにしても、この「制服で海」ってのは、青春中恋愛中って感じをドストレートに表現している感じがして、本当に素敵だなぁと。浴衣で夏祭りも素敵ですが、昼間はこちらが。
~ケントがすごいことに~
さて、その海でなんとなくあやねと良い感じになっていたケント。しかし彼の頑張り(頑張ってるのか?)も虚しく、あやねには違う相手が現れてしまいました。しかしケント、何気に凄い男です。彼は元々、爽子狙い。そして意気揚々と狙いにいった矢先に、風早くんと爽子は成就。そして今度はあやねです。こちらもまた、冗談めかしてではあるにせよ、「自分と付き合うと思った」なんていう発言をしていたり。現在のところ、彼が少しでも狙う構えを見せた子には、間を置かずに恋人ができるという。とんでもない福男ですよ。彼は別に愛されなくても良いですが、もっと感謝されていい存在なんじゃないかと思うわけですよ。
~あやねはん…~
しかし二人目、あやねの方は、本意での成就なのかはまだわかりません。度々差し込まれる、あやねの浮かない表情のコマ。その表情が、一体彼女のどのような感情を表しているかはわかりませんが、やがて明らかになるでしょう。個人的には、前巻までピンとちょっとばかし怪しき雰囲気を出していたので、その辺絡んでくると俄然面白くなりそうだなぁ、と。前作「CRAZY FOR YOU」では結構ドロドロの関係を見せてくれたわけで、そういった話にもっていく素養は十分にあり。ちずと爽子はそういった役回りは出来ない中、唯一そういった形で独自の恋愛物語を築きそうなあやねから、目が離せません。
そういえば案の定13巻はくるみちゃんが出てこなかったですよ。沖縄とくるみちゃんは絶対に合うと思うんですけどねー、すごい勝手なイメージですが。ちなみに私も修学旅行は沖縄の離島でした。同じ部屋になった友人が、違うクラスの彼女と違う島(もう部屋を抜け出して会いに行けるとかいうレベルじゃない)になってしまって落ち込んでいたので、夜中慰めていたという思い出があります。いや、楽しかったですよ?…その夜以外は。
■購入する→Amazon
/
9巻レビュー→爽子の告白などに関して思うことを少々…《続刊レビュー》「君に届け」9巻
10巻レビュー→ひとつの区切り、新たなスタート《続刊レビュー》「君に届け」10巻
11巻レビュー→くるみちゃんの魅力:椎名軽穂「君に届け」11巻
12巻レビュー→いやいや、あなたこそ、良いパパだっ!:椎名軽穂「君に届け」12巻

どんな修学旅行に
なるかな
■13巻発売です。
夏休み、海へ出かける爽子たち。千鶴やあやねの気持ちもそれぞれ変化してきている様子。爽子は風早の家へ勉強しに行く。爽子は風早の家へ勉強しに行く。風早の家族と初めて出会う。2学期が始まり、修学旅行の行き先は沖縄。うきうき気分が盛り上がる中、あやねにも思わぬ恋の予感が…!?
~届いたら盛り下がるかと思いきや…!~
「君に届け」というタイトルから、君に届いてしまってからどうなるか、若干の不安がある中での13巻。ところがどっこい。「なんじゃこのトキメキ悶え空間は…!」というほどに、あちらでもこちらでも恋の花が芽生え咲き乱れているではありませんか。正直ここ数巻でも一番ニヤニヤグニャグニャゴロゴロできた巻でした。3人の女の子が、それぞれに自分の恋を進める。爽子は恋人としてのスタート段階を、ちづは幼なじみから微妙な距離へと変わりつつある相手を、そしてあやねは新たな出会いを…。そしてどの段階でも、すんなりいくなんてことはなく、精一杯彼女たちなりにやきもき…!個人的にはちずと龍の距離感が好きなわけですよ!特に修学旅行の自販機での一件。男子が女子に飲み物を買ってあげるというシチュエーションながら、風早×爽子ペアは「タダです!」と爽やかにニヤニヤな空間を作り出し、そして一方の龍×ちずは、

前もって選ぶであろうものを買っておいてちずを困らせるというパターン。普段のちずであれば「ラッキー!」とばかりに何も気にせず奪うであろうシチュエーション、あからさまに意識しだして、じきに我慢が利かなくなるはず。何気に一番の恋愛上手は、龍なのかもしれません。
~私はここに青春の全てを見た~
さて、数多くあったニヤニヤシーン、微笑ましいシーン、感動的なシーン…その中でも、個人的に「いいなぁ…」と素直に思ってしまったのが、海での一場面。ケントの提案で訪れた海、二人手を…いや、申し訳程度に指を繋ぎ、砂浜を歩く。

素直に、すっごく羨ましい
ここで自分が「羨ましい」と思うポイントはふたつあって、まずは付き合いたての二人が、海に行って砂浜で手を繫ぐってのが個人的にもの凄く憧れがありまして。そしてもう一つは、学校帰りに制服でって所ですよ!この二つ、私の高校時代は絶対に叶わないシチュエーションだったのですよ(というかそもそも彼女がむにゃむにゃ…とかいう話は置いておいて)。私は長野県の私服校出身で、つまるところ制服というアイテムも、そして海というフィールドもなかったわけです。その場でそれっぽいシチュエーションを用意しても、せいぜい野球のユニフォーム着て河(それも一級河川)に行くのがやっとで、もうそれデートとかじゃなくてトレーニングだし、もし二人で行ったら決闘だよねっていう。砂浜じゃなくて石だし、セイタカアワタチソウ(強い雑草)とかモワモワ生えてるし。なんてどうでもよい想像は放っておくにしても、この「制服で海」ってのは、青春中恋愛中って感じをドストレートに表現している感じがして、本当に素敵だなぁと。浴衣で夏祭りも素敵ですが、昼間はこちらが。
~ケントがすごいことに~
さて、その海でなんとなくあやねと良い感じになっていたケント。しかし彼の頑張り(頑張ってるのか?)も虚しく、あやねには違う相手が現れてしまいました。しかしケント、何気に凄い男です。彼は元々、爽子狙い。そして意気揚々と狙いにいった矢先に、風早くんと爽子は成就。そして今度はあやねです。こちらもまた、冗談めかしてではあるにせよ、「自分と付き合うと思った」なんていう発言をしていたり。現在のところ、彼が少しでも狙う構えを見せた子には、間を置かずに恋人ができるという。とんでもない福男ですよ。彼は別に愛されなくても良いですが、もっと感謝されていい存在なんじゃないかと思うわけですよ。
~あやねはん…~
しかし二人目、あやねの方は、本意での成就なのかはまだわかりません。度々差し込まれる、あやねの浮かない表情のコマ。その表情が、一体彼女のどのような感情を表しているかはわかりませんが、やがて明らかになるでしょう。個人的には、前巻までピンとちょっとばかし怪しき雰囲気を出していたので、その辺絡んでくると俄然面白くなりそうだなぁ、と。前作「CRAZY FOR YOU」では結構ドロドロの関係を見せてくれたわけで、そういった話にもっていく素養は十分にあり。ちずと爽子はそういった役回りは出来ない中、唯一そういった形で独自の恋愛物語を築きそうなあやねから、目が離せません。
そういえば案の定13巻はくるみちゃんが出てこなかったですよ。沖縄とくるみちゃんは絶対に合うと思うんですけどねー、すごい勝手なイメージですが。ちなみに私も修学旅行は沖縄の離島でした。同じ部屋になった友人が、違うクラスの彼女と違う島(もう部屋を抜け出して会いに行けるとかいうレベルじゃない)になってしまって落ち込んでいたので、夜中慰めていたという思い出があります。いや、楽しかったですよ?…その夜以外は。
■購入する→Amazon