
砂漠のオアシス 龍の宮の 箱庭で
薔薇の棘は
あるいはやまい
■6巻発売しました。
砂漠の只中にあるオアシスに栄える町と、そこを治める龍の一族。龍の一族の末裔で、次期当主のシャクヤは15歳の女の子。シャクヤにはクワンという許嫁がおり、彼女は彼に夢中。そんな中、現れたのが一人の男。彼の名はルシン。かつてのシャクヤの許嫁でありながら、行方知らずになっていた。しかも今は記憶喪失で昔のことを覚えていないという。突然の元・許嫁の登場に困惑する面々。その様子を見て、当主がこんな提案をする。1年後、シャクヤの気持ちに呼応して増える刺青の花が多い方を婿として迎える。突然始まったシャクヤ争奪戦、その行方はいかに!?
龍の末裔で次期当主のヒロイン。そんな彼女の許嫁が、クールなエリート警官・クワン。年上の彼にシャクヤは夢中なのですが、元許嫁のルシンの登場で状況が一気に変わってきます。幼い頃のイメージと違い、逞しくなって帰ってきたルシン。状況は圧倒的に不利でありながら、それにもめげず、シャクヤに積極的にアタックしてきます。最初は心許すものかと誓っていたシャクヤも、彼と過ごすうちに、徐々に惹かれていきます。3角関係というよりは、二人の男がヒロインを取り合う様子を楽しむラブコメという感じ。ヒロインの心は刺青と言う形で明確に示されてるわけだし。

ルシンとシャクヤの掛け合いが個人的に好き。
「十二秘色のパレット」(→レビュー)も白泉社らしい明るい話でしたが、こちらも終始明るい内容。個人的にはこちらの方が好きなのですが、それは多分ルシンがいるから。「十二秘色」では見られないような掛け合いが見られるので、その分おトク感が感じられます。
【オトコ向け度:☆☆☆ 】
→草川作品は男性にも読みやすいんじゃないでしょうか。まぁこっちは若干恋愛要素が強めですけど。
【私的お薦め度:☆☆☆☆ 】
→これといった強調材料はありませんが、安心して楽しめる良作です。白泉社らしくファンタジックで明るいラブコメディです。
作品DATA
■著者:草川為
■出版社:白泉社
■レーベル:花とゆめCOMICS
■掲載誌:LaLa(平成17年5月号~連載中)
■既刊6巻
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