ひかわきょうこ「お伽もよう綾にしき」
いったい何者だったのかしら…
十年前に帰らぬ人となったととさまと
瓜二つのお顔を持つあのお公家様は■5巻発売、完結しました。
鈴音はもののけに好かれるという不思議な体質を持つ少女。もののけを退ける力も持っているが、これは7つの時に世話をしてくれていた修験者・日高新九朗の教えによるもの。鈴音は新九朗を「ととさま」と呼び慕っていたが、彼は形見の笛だけ残し、もののけ騒動のお役に向かいそのまま行方知らずに。17となった鈴音はある日、お使いで寺に向かう道中、もののけに襲われる。絶体絶命かと思われたその時、笛の中から新九朗と瓜二つのもののけが飛び出し、襲ってきたもののけを退治してしまう。鈴音はそのもののけに「おじゃる丸」という名を付け掌握。その後も次々襲ってくるもののけを、おじゃる丸と退治していくが…!?
新九朗に瓜二つのおじゃる丸。当然新九朗と関係があり、物語が進むに連れて真実が明らかになっていきます。そんなふたりに攻撃を仕掛けてくるのが、10年前のもののけ騒動を起こした妖術師・現八朗。彼も新九朗と因縁があり、物語が進行するにつれ明らかになっていきます。一応もののけ退治、というか現八朗の攻撃を退けていくことで話は展開していきますが、メインはあくまで新九朗との関係について。

こんな凛々しいのに名前はおじゃる丸。
絵柄もそうですが、ちょっと懐かしい感じのする作風です。10年ぐらい前なら、普通にアニメとかでやっていそうな内容。とはいえ大人が読んでもそれなりに楽しめる内容になっています。
【オトコ向け度:☆☆ 】→ちょっと前の少女まんがってイメージ。そういう話が好きな方は。ただもののけメインの作品ではありませんので、ひとつ。
【私的お薦め度:☆☆☆ 】→ベテランらしく、安定感のある内容。歴史物ファンタジーが好きな方は。
作品DATA■著者:ひかわきょうこ
■出版社:白泉社
■レーベル:花とゆめCOMICS
■掲載誌:LaLa(平成17年2月号~平成18年5月号)、メロディ(平成18年8月号~平成20年12月号)
■全5巻
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