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Tag [新作レビュー] 2011.07.16
1106047035.jpg今村陽子「乙女×乱舞」


この気持ちをお返ししたいの


■事故で記憶を無くし、ぼんやりと日々を過ごしていた女子高生・蕾。しかしそんな彼女の毎日は、とある転校生がやってきた日を境に、一変することになる。出会うなりいきなり、蕾を「下僕」指名する美少女転校生・雪爾。彼女にキスをされると、なんだか体の奥があたたかい…。蕾は、雪爾の舞伴として、式神を狩ることに。舞うごとに、失った過去を少しずつ取り戻していく蕾だが、その断片にはある事実が秘められていて…!?

 こちらはARIAの新刊(ITANとしておりました。ご指摘ありがとうございました。)。美しき、闘う乙女たちの浪漫譚です。表紙を見て、「百合だなぁ」と思ったのは、きっと私だけではないはず。今村陽子先生の作品を読むのは、実はこれがはじめてだったりするのですが、様々なレーベルから単行本を出されている、非常に幅広い活動をされている方という印象があります。今回は、現代ベースにファンタジックなバトル要素を落とし込んだ作品に。表紙では二人の女の子が描かれていますが、主人公は右側のほけーっとした女の子です。事故に遭ってから、それまでの記憶をなくしてしまった、ヒロインの蕾。生気まで吸い取られたように、日々を惚けて過ごしていたある日、彼女の前に自分のところを下僕指名してくる美少女転校生が表れます。彼女の登場により、蕾は過去の記憶を、そして自分が巻き込まれている運命を知るのですが…というストーリー。


乙女乱舞
出会っていきなりキスをして、さらに下僕宣言。あっけにとられる主人公だったが、やがてこの行動と発言の意味を知ることになる。ちなみにキスは頻発します。


 物語を彩るのは、男女4人の美男美女。この世界では、拠り所のない式神が悪さをし、やがて人に危害を加えることがあるのですが、そんな式神を狩るのが、彼女たち。特殊な力を持ち、舞伴というパートナーと組んで、式神を狩ります。ヒロイン蕾は、美少女転校生・雪爾の舞伴となるのですが、物語が進行するごとにそのお相手は変化していきます。単純に二人組と言っても、持っている力やその立場というものがあるため、その事情は結構複雑なようです。とりあえず普遍的に、ここは絶対!と言えるのは、ヒロイン蕾のかわいらしさでしょうか。
 
 ある種の巻き込まれ型のバトルものであり、しかも背景は結構複雑。ヒロインは記憶喪失であるので、ヒロインと共に設定を学びながら…という形で行くのかと思いきや、説明はだいぶざっくりで、気がつけば戦いのさなかにいるという状況でした。この不親切さはどうなのかと思うものの、終始ペースを落とすことなく進行することができるという利点もあるのか。戦闘シーンが一つの見物であるので、そちらに比重をよりかけることができているようにも映ります。でもやっぱりちょっと不親切かなぁ。
 
 表紙はあんな感じですが、いわゆる百合ものではありませんし、そもそも恋愛の匂いもあまりしないです。描かれるのは、生まれながらに決められた関係性の中で、どう折り合いをつけて生きて行くかという、ちょっと切なくもかけがえのないもの。完全に閉じられた関係性だからこそ、語らずとも繫がれるという前提が、先の読みにくさを生み出しているのかもしれません。とはいえそういうのは、ハマれば極上のシチュエーションに。そこにキャラ同士のキスなんて入ってきたらもう…!ちなみにキスは、力の源である「生気」を相手に与えるための儀式的な側面が強く、結構頻発します。それがまた、良いですよね。


【男性へのガイド】
→このキャラデザに惹かれたのなら、手に取る価値はあるかもしれません。蕾かわいいよ、蕾。
【感想まとめ】
→じっくりとした時間の流れの中、バトルはスピード感たっぷりに…という方が個人的には好みだったかもしれません。キャラクターに関してはどの子も愛嬌たっぷりで、愛でがいがあります。とっても魅力的。


作品DATA
■著者:今村陽子
■出版社:講談社
■レーベル:ARIA
■掲載誌:ARIA
■全1巻
■価格:562円+税


■購入する→Amazon

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コメント

ARIA作品ですよ。
From: @ * 2011/07/17 13:39 * URL * [Edit] *  top↑

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