このエントリーをはてなブックマークに追加
Tag [新作レビュー] 2009.01.09
ベイビー☆キスをどうぞ畑亜希美「ベイビー☆キスをどうぞ 」


おまえに強引にしていいのは
俺だけだ



■ヒロインの児玉そのみは駆け出しのネイリスト。ネイリストとしてのウデはあるものの、接客ベタがたたってまだまだサロンでは戦力外。そんな彼女、実はサロンのオーナーで超俺様(だけどイケメン)経営者な安倍と恋人同士なのだ。付き合ってはいるものの、いまだに男女の仲になれずにいる二人。そんなある日、カリスマスタイリストにその才能を見初められたそのみは、ファッション誌の撮影現場にネイリストとして行くことになるのだが…!?

 作者さんの前作「ベイビー☆お手をどうぞ」の続編です。駆け出しのネイリストが、恋に仕事に奮闘するというラブコメディ。前作ですでに付き合ってしまっているので、今作ではいかに彼氏との距離を縮めていくかというのがテーマ。プチコミックですから当然エロ方面のネタも仕込んできます。ただ行為にまでは及ばせないというのがこの作品のミソ。テンポの良い作品です。
 
 雑誌の性格上どうしてもそうなってしまうのですが、やはりこれも、それが良いか悪いかは別として、ネットスラングでいう「スイーツ(笑)」的な匂いのする作品です。私はスイーツ(笑)な女性は好きなんですが。


【オトコ向け度:☆    】
→この作品に限らずプチコミックの連載作は押し並べて男性向きではないんじゃないかなぁ。
【私的お薦め度:☆☆   】
→せっかくおあずけ食らわせてるんだから心情描写をもっと丁寧に…もしくはもっと笑いに走るとか…ってのは欲張りすぎか。スイーツ(笑)は好きですが、マンガに関してはソレ的なものは求めていないので。この評価ですが面白くないということではないです。


作品DATA
■著者:畑亜希美
■出版社:小学館
■レーベル:プチコミックフラワーコミックスα
■掲載誌:プチコミック(2008年8月号~連載中)  
■既刊1巻
■定価:400円+税

Amazonで購入する

カテゴリ「プチコミック」コメント (0)トラックバック(0)TOP▲
コメント


管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。