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Tag [新作レビュー] [オススメ] 2011.07.30
1106047332.jpgサカモトミク「こどものもーど」


一星は
何にだってなれるんだよ



■小学三年生・緒方一星のお仕事は、キッズモデル!ミュージシャンの父親と、その元おっかけだった母に愛情たっぷりに育てられた一星は、雑誌にファッションショーにと、毎日大忙し。仕事は面白いし、友達もいて、毎日頑張り楽しい毎日を送っている一星だけど、それでも一丁前に悩みはあって…!?撮影に、ファンションショーに、ドラマにも挑戦!超ラブリー☆キッズ・モデルコメディ、新登場!

 「愛のもとに集え」(→レビュー)や「とらわれごっこ」(→レビュー)などを描かれている、サカモトミク先生の新作でございます。今度描くのは、キッズモデルの男の子。小学三年生の緒方一星は、父親がミュージシャンの、いわゆる二世タレントになります。父親と、父親の元追っかけであった母親に、愛情たっぷりに育てられた一星は、伸び伸びすくすくと成長。父親のすすめでキッズモデルを始め、今では売れっ子のモデルさんになっています。擦れた所がなく、非常に素直に育った一星、仕事も面白くて学校も楽しい、悩みなんて何一つなさそうですが、それでもやっぱり、その歳なりの悩みというものがあって…。というコメディです。
 
 まぁ、とにかく一星くんがかわいいことかわいいこと。これ以上ないんじゃないかってくらい、「良いとこ育ちの素直で元気な子」というのを体現していて、見ているとすごく心が洗われるような気持ちにさせられます。コンプレックスも大きな失敗もなく今まで来て、とにかく素直に、そして優しく伸び伸びと育った彼が、成長と共にぶつかる数々の壁に向き合い、成長していくというのが物語の軸になるのですが、その向き合い方もとにかく前向きで、もう読んでいるだけで笑顔になってしまいます。可愛らしさと正しさ、そして優しさをたたえた一星くんは、言うなれば「天使」です。うん、この呼び方が一番しっくり来る。


こどものもーど
一星くんマジ天使!とにかく朗らか、真っ直ぐ、そしてキラッキラ。愛情を全身に浴びて育つと、こんな良い子になるんだろうな、という素敵な男の子です。

 
 そんな一星くんに何かとつっかかるのが、同じクラスで同じ事務所に所属するキッズモデルの女の子・新菜ちゃん。彼女もまた、ツンデレっぷりを存分に発揮していて、すごくかわいかったです。彼女は一星とは逆に、普通の家庭に生まれて、またモデルとしての実績もまだまだ。ファッション誌に顔をのぞかせる一星に対して、彼女の今のメインフィールドはちらしのモデルさん。当然一星に対してコンプレックスがあって、それでも負けまいとライバル心をあらわにして、何かにつけて一星に突っかかっていきます。時には意地悪なことも。けれども小さい子の意地悪って、そのまま興味と愛情の欲求の現れになっていて、すごく微笑ましいんですよね。
 
 全体を通して、メインとして子供同士のやりとりを描くので、癒し要素たっぷりです。日常で、ちょっと嫌なことがあったとき、ちょっと疲れてしまったとき、子供たちの素直で一生懸命な姿を見ることで、癒されてみてはいかがですか?こういう真っ直ぐな気持ちって、たぶんいつまでも、とっても大事。


【男性へのガイド】
→子供好きな方は是非ともいかがでしょうか。男性でも、そういうホームコメディとか子供が元気よく動き回るお話が好きという方は、すごく楽しめると思います。
【感想まとめ】
→表紙見たとき最初女の子かと思ってたんですよね、などとどうでもいい事を。面白かったです。子供の魅力がたっぷり詰まった、良きコメディでした。


作品DATA
■著者:サカモトミク
■出版社:白泉社
■レーベル:花とゆめCOMICS
■掲載誌:花とゆめ(連載中)
■全1巻
■価格:400円+税


■購入する→Amazon

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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