
最終兵器彼氏
ここに登場!!!
■女の子が苦手で、お人好しのシロ。女の子が嫌いで、イケメンのリョータ。女の子に無関心で、オタクのミナ。とある高校の男子寮で同室となった3人は、「女の子なんていなくても困らない!というか、いなくていい!」という、思春期男子にあるまじき、ダメダメ男子。日々部屋の中に引きこもり、趣味に没頭しています。そんな彼らの元に、ある日突然やってきたのは、大の苦手な女の子!?どうする、絶対絶命!?ダメダメ男子3人が繰り広げる、ドタバタミッション、第一巻!
黛ハル太先生の初単行本ということで、おめでとうございます。二次元オタク、シャイボーイ、女嫌いの美形の3人が繰り広げる、ドタバタアンチガールズコメディでございます。もうね、説明しろったって、先の説明が全てなんです、本当に。二次元趣味に没頭しすぎて、とにかく三次元に興味がないミナ(それなりにイケメン)、とにかく女の子への耐性がないシロ(とにかくかわいい容姿)、そしてトラウマでもあるのかやたらと女子を毛嫌いするリョータ(めちゃ美形)が基本ユニット。そんな彼らが暮らすのは、とある高校の、女子禁制の男子寮の一室。女子なんていらない3人からすれば、天国のような環境で、普通に引きこもっているのですが、なぜかトラブルに巻き込まれる…しかも決まって、女性絡みの…というコメディでございます。

この残念さ。もうね、強い口調で言っておきながら「怖いだけだ!」とか言っちゃうリョータとかほんと残念すぎて萌えます。そして安定のシロちゃんのモジモジ。一人称の「ぼく」がかわいいです。
残念な男子たちを愛でる、女性向けの作品かと思いきや、めちゃくちゃ女の子登場します。しかもみんな可愛いので、これ普通に男の人読んでも大丈夫なんじゃね?と思うほど。主人公たちの魅力を、ドタバタの中で表現するには、女性絡みで彼女達の視点から映してあげた方が良いという狙いもあるのかもしれません。そしてなんといっても、そろいも揃ってみんな変人です。まともな人なんて一人もいません。基本的に引きこもってる男どもの所に掛け合ってくる女子なんて、普通なわけないんですよ。とにかく強烈に強引な子が多く、それに気がつけば3人が巻き込まれているというパターンが多いです。
だんだんと女性に対する耐性もついては来るのですが、それでも恋愛に発展するには至らず、ゲスト方式で毎度変わるヒロインとの恋愛路線はまずないと思われ。とにかく終始ハイテンションにおバカに、以下のサイクルを繰り返すだけの作品です。悩める女子(変人)の登場→3人がなぜか彼女の目に留まるなどしてターゲットに→抵抗するもなぜかトラブル解決を手伝わされる→開き直って大活躍→めでたしめでたし…。ある意味ワンパターンと言えなくもないのですが、毎度登場するキャラ達がみな個性的であり、また主人公3人の絡みも安定して面白いので、決して飽きさせずに最後まで走り抜けてくれます。そして終始馬鹿だからこそ、その合間にふと訪れるシリアスな瞬間やときめく瞬間が、イヤにキレイに映るという(笑)

先にも書いたとおり、めちゃくちゃ女の子登場します。だけど女子もちょっと残念。残念な女の子を引きつけているかのような、驚異の遭遇率。そして必ずトラブルに巻き込まれるのです。そういう意味では、巻き込まれ系のコメディとも言えるかもしれません。
ハイテンションでかつ、非常に動きがあります。なんでも力づくで解決しようとするリョータという存在が大きそうですが、そのためにテンションを途切れさせることなく、また絵面的に飽きさせることもなく進行。個人的には姉が寮に来襲して、全編バトルアクションを繰り広げるエピソードが、あまりにフリーダムすぎて好みでした。もうわけわからんのですが、そのわけわからなさが楽しくて面白くて、心地良いんです。誰が好きかって?そりゃあもじもじショタッ子のシロくんですよ!でもキャラ的にはミナが好みでしょうか。
こういうおバカでハイテンションなお話は、大好物。またしても楽しみなコメディが、シルフから登場しました。これはちょっとおいかけたい一作。オススメするかどうかは悩みどころではあるのですが、ちょっと誰かに読んでみてもらいたい気持ちもあり、やっぱりオススメタグつけます。いや、むしろ全力でオススメで!
【男性へのガイド】
→表紙や設定からは、女性向けのそれしか漂っておりませんが、圧倒的な女子の存在感などは、むしろ男性でもいけるかと。これはあえてオススメしてみたい気もします、はい。
【感想まとめ】
→ツボ以外に、この作品をオススメする言葉がないのですが、好きなのでオススメで。同士の方はいらっしゃいますでしょうか?
作品DATA
■著者:黛ハル太
■出版社:アスキーメディアワークス
■レーベル:シルフ
■掲載誌:シルフ(連載中)
■既刊1巻
■価格:580円+税
■購入する→黛ハル太「ダダダダン。」(1)