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Tag [続刊レビュー] 2011.09.17
作品紹介→かわいいはつくれる!:佐藤ざくり「マイルノビッチ」1巻




1106047065.jpg佐藤ざくり「マイルノビッチ」(2)


私はうれしくて
やっぱり少し
泣きそうになったんだ



■2巻発売です。
 ドブスだったまいるが、天佑の一言で開眼!!かわいくなって、恋愛道を突き進み、合コンに参加。一緒に行った綾乃にハメられ絶対絶命のピンチに陥ったまいるだけど、駆けつけてくれた天佑のおかげで、奇跡的に成くんと合コンを抜けることに。ものすごいいい雰囲気になったのに、思わずついてしまった小さな嘘が原因で最悪の雰囲気に。恋愛で絶対誰もが突き当たるしくじりに、共感MAX!


~2巻発売です~
 あっという間に2巻発売です。おバカさが前面に出ていた前作とは異なり、今作は別のベクトルで熱いです。テンポの良さが若干削がれた分、それが熱に変化して違った面白さが出ているような印象。特に「お前自分磨きに手ぇ抜いてんのにモテないとか恋愛できないとか言ってんじゃねぇ、自業自得だろうが!」的なメンタリティが、物語の根底にあるのが、スゴく好きです。その考えが正しいか間違ってるかはどうでも良くて、そういう一貫した考えが背景にある物語というのは、それに対して乗るか逆流するかすれば、しっかりと物語として機能するので。勢いで突っ走ってるように見えがちですが、この作者さんといい、この作品といい、すごくしっかりと作られた物語なんだってことですよ!



~至極真っ当な恋愛ものじゃないですか!~

 といわうけで、メチャクチャ真っ当な恋愛してます。もう、ビックリするほどに。初カレがあんな奴だったので、今後もトンデモ野郎の間を転がりまくるのかと思いきや…
 

マイルノヒ#12441;ッチ2-1
なんだこの空間は…

 
 ドキドキとトキメキという、少女マンガになくてはならないものが、そこにはちゃんとあるのです。
 
 とはいえこういう幸せを、とんとん拍子で手に入れていくわけではありません。この物語のヒロインに課せられた運命は、意外とハード。それは、必ず幸せを手に入れる前に一度失敗しなくてはならないということ。彼女が生まれ変わるキッカケをあたえたのも、ちゃんと恋愛には慎重にならなくてはいけないということも、全て何かしらのダメージがあり、そしてその反動で前に進んできました。化粧をしても、変な男から言い寄られるし、頑張ってフッテもつきまとわれるし、友達が出来たと思ったら裏切られるし。壁を乗り越えれば、そこにはまた新たな壁が。帯に踊るのは「あなたがこの先絶対にやらかす恋の失敗を、不肖・まいるが先にやらかしてくれます」という言葉。ひとつのきっかけで、トントン拍子に…なんてことはない、過酷なのろのろ運転。それでもそれを乗り越えられるヒロインだからこそ、この物語は面白い。何度でも立ち向かう彼女の前向きさに、何度も勇気づけられます。
 
 
~清々しいほどにわかりやすいまいるにとっての天佑~
 さて、そんな中気になるのが、天佑の存在。キャラ的には確実に彼が相手本線となるわけですが、今のところ恋愛の気配はまったくありません。というのもまいるにとって、天佑は今のところ恋愛対象にはなり得ないのです。彼女にとって天佑は、恋愛対象というよりは…
 

マイルノヒ#12441;ッチ2-2
信仰対象


 まいるにとって、天佑は神様的な存在なのです。いわば次元が違う世界に住んでいて、そもそも恋愛対象になり得ないという。だからこそ、困った時にここぞとばかりに無理目なお願いもすることができる。まさに「困った時の神頼み」というやつなのでしょう。住んでいる世界が違えば、同じ目線での気遣いとかなかなかできないですから。ここからどうやって、天佑が恋愛対象になっていくのか。この作者さんのことですから、徐々に徐々に、ということはせず、ある日突然ズドンと来るような気がします。好きになるというのは、自分の感覚的に、相手が一段上のステージにシフトするような印象があるのですが、こちらの場合は逆。別世界に住んでいた人が、突然こちら側にやって来る。その瞬間をどう描くのか、今から楽しみですね。
 

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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