このエントリーをはてなブックマークに追加
Tag [新作レビュー] 2009.03.14
フライハイ!小桜池なつみ「フライハイ!」


私が
この学校の生徒会長になる
あんたたちの次の敵は私だよ



■「芽留が女の子でした」父親の勘違いにより人里離れた山奥で、12歳まで男として育てられ、様々な格闘技をマスターした芽留。中学に上がり、晴れて女の子として学校に通うことに。強いってことは隠し通す。そう決めたのに、入学した中学には学校の全てを支配する先輩グループが。彼らの度重なる横暴に、芽留はいてもたってもいられなくなる。そして、彼らに立ち向かうため、生徒会長になるが!?

 学校を牛耳っているグループの中心は3人。身体能力抜群のリーダー・鮎沢、市会議員の娘でカリスマ読者モデルの夏澄、そして全国模試上位常連の針谷。まさに穴がない彼らに、ひとりで立ち向かうのがヒロイン・芽留。身体能力は抜群で、明るい、それでちょっとバカ。さらにそこに天才帰国子女・ルカを交え、一大攻防戦を繰り広げます。


フライハイ2
このデフォルメがかわいくてお気に入り

 
 悪の集団にひとりで立ち向かうヒーローのモチーフ。とはいえ黒沢軍団はなぜこんなにも行事の邪魔をしたりするのでしょう?中二病ってことでいいのか?なんて思っていたら最後にそれを匂わせる描写が。ここまで引っぱりますか。まぁ子供相手なら水戸黄門的な流れでも1巻持たせられるんですかね。やがて恋愛に話を持っていくのでしょうが、果たして相手は黒沢なのか、それともルカなのか…。また1巻からキャラが多く登場しますが、描き分けは完璧、さすがです。


【オトコ向け度:☆☆   】
→絵カワイイです。とはいえそれだけで性別の壁、そして年齢の壁を越えられるか。
【私的お薦め度:☆☆☆  】
→安易な構成にならず良かった良かった。基本低年齢向けの作品ですね。


作品DATA
■著者:小桜池なつみ
■出版社:集英社
■レーベル:りぼんマスコットコミックス
■掲載誌:りぼん(平成20年11月号~連載中)
■既刊1巻
■価格:400円+税
カテゴリ「りぼん」コメント (1)トラックバック(0)TOP▲
コメント

v-238とってもオススメv-238なつみ先生の作品には元気もらえるよお!!!
From:  * 2011/05/04 00:49 * URL * [Edit] *  top↑

管理者にだけ表示を許可する

この記事にトラックバック
検索フォーム
最新記事
カテゴリ
タグカテゴリ
月別アーカイブ
リンク
プロフィール

Author:いづき
20代男、Macユーザー。野球はヤクルト、NBAはマジックが好きです。

文章のご依頼など、大事なお話は下記メールアドレスへお願い致します。


■Twitter
@k_iduki

■Mail
k.iduki1791@gmail.com
※クリックでメール作成
RSSフィード
▽最新記事のRSSを購読

a_m.jpg
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Power Push
2012年オススメはコチラ→2012年オススメ作品集


かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。