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Tag [続刊レビュー] 2011.09.25
作品紹介はこちら→青桐ナツ「flat」
3巻レビュー→クソ真面目とクソ不真面目の極端すぎる対比《続刊レビュー》「flat」3巻
4巻レビュー→「違う」ということを知り、享受すること:青桐ナツ「flat」4巻



1106057446.jpg青桐ナツ「flat」(5)


愛されたら
愛さなくちゃいけないのか



■5巻発売です。
 長期真面目な後輩・海藤に言われた「愛がたりない」が意外とひっかかっている、超マイペースな高校生・平介。自分になついている従弟・秋との関わりを考えはじめるけれど、どうにも納得のいかないことばかり。さすがの平介も、今度ばかりは落ち気味で…。ゆったりまったりハートフルシリーズ、ゆっくり5巻発売です。


~哀から愛を考える5巻~
 ゆったり5巻発売です。何も変わらないようでいて、ちょっとずつ変わっている平介。今回はその変化が如実に現れる形となりました。とにかくマイペースマイペース。他人のことなんか省みない彼が、はじめて対人関係で思い悩むようになります。そのきっかけを作ったのは、もちろん秋ではあるのですが、それ以上にあの糞真面目青年・海藤の一言が大きかったようです。「愛が足りない」頭の中に残った彼の言葉は、秋の哀しげな背中を目の当たりにするたびに思い出され、平介を負の感情のスパイラルへと誘っていきます。人のことでなんか悩んだことない彼が…
 

flat5.jpg
罪悪感を感じる


 罪悪感だなんて…!彼の辞書に罪悪感なんて文字ないと思ってましたよ!いや、きっと今までなかったのでしょうけど、それが今回首をもたげて現れた。秋くんがもたらした奇跡です。しかし彼、そういうことに悩むことに全く慣れておらず、気分は落ち込むばかり。出口も全く見えません。元々そんなに授業に出たがらなかった彼がさらに、「家に帰りたくない」などと宣り、居場所の無さをうったえるレベルにまで来ております。すごいなぁ、こんなにまでするなんて。
 
 基本的には受け流してきた彼ですが、秋くんとなると話は別。受け流しても消化してくれる友人や家族に囲まれていた今までとは違い、秋くんは受け流せば受け流すほどに哀しい顔をするのです。受け流さないというのは、彼なりの自衛であるとも言えるでしょう。けれどそこから先は未体験ゾーンです。その結果がこれ。少しでも向こうに非があれば、気にせず行ける余地はあるのですが、それが全くないのもまた辛い。彼は耐える子・我慢する子なんです。だから哀しみも蓄積しやすいわけで。なんとも厄介な難敵であると、改めて気づいたのではないでしょうか。加えて海藤くんもそういうタイプなんですよね。だからやっぱり平介は彼のこと得意でない。
  
 そんな平介。彼なりには頑張っているようで、今回こんなセリフがあってちょっとほっこりしました…
 

どうやったら上手く付き合えるのか
毎度
考えてる


 そう、考えてはいるんです。ただ答えが出ないだけで。これだけでも大きな変化だと思うんですよね。あとはセオリーを自分の中で組み立てて、ちゃんと実行できれば。そのためにはこれからもいっぱい悩まなくてはいけないわけですが、とりあえず一旦答えというか、心の処方箋は出たからいいのかな。好きな人と過ごすまったりって、やっぱり楽しいですし、それをちゃんと意識できるって、幸せです。
 
 なんとなく一山越えた感のあるラストでしたが、まだお話は続くみたいです。これからもこのほんわかな空気感で続いて欲しいものです。


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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
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レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
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レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




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BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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