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Tag [新作レビュー] 2011.09.25
hosinonooujisama.jpg結城あみの「ほしのの王子さま。」(1)


みつけた


■1巻2巻同時発売です。
 今月の星占いはこう告げていた…「運命をかえる拾い物があります」…心のどこかで運命を変える拾い物を待っていた女子高生・星乃は、ある日庭先に倒れていた青年を保護する。これがもしや運命を変える拾い物?けれどもこの子、なんか変。話を聞くと、愛犬(?)マルチーズを探しにやってきた、どこかの星の王子なのだという。なぜかそのマルチーズと間違えて、星乃大好きになってしまい、とことんついてくる。一体どうなる!?星乃の高校生活!?
 
 結城あみの先生(変わったお名前が素敵!)のアヴァルス連載作でございます。本屋さんに1巻2巻セットで置かれていたので、おそらく同時発売かと思われます。一人暮らしをする女子高生の家に、ある日どこかの星からやってきた暴君王子がやってきて、なつかれたままに一緒に暮らすようになるというお話。ヒロインは、剣道部の男子・狐山くんに想いを寄せる、ごくごく普通の女子高生・星乃。ある日庭で倒れていた青年を保護した所、なぜだかその愛犬に間違われて懐かれてしまいます。しかもその犬というのが、どう見ても犬には見えないシロモノ。おかしいと思って話を聞くと、どうやら地球の方ではないらしい。懐かれついでに泣きつかれ、なぜだか愛犬・マルチーズが見つかるまで、家に置くこと…。けれどもそれはもちろん、波乱の連続で…


ほしのの王子さま
このコマに濃縮された3人の関係性。終始こんな感じで、非常に賑やかです。手前が狐山くんね。


 家に置くだけでなく、学校にも一緒に通います。そこは宇宙人持ち前のマインドコントロールというやつで、すんなり転入です。ただそれも、ヒロインの星乃にいわれたからで、当人はさほど危機感なし。初対面の女の子にたいして素性をすんなり明かしてしまうことからもわかるように、異星人であるということを特別危険な情報だと認識しておらず、ついつい口にしてしまいがちな軽さがあります。加えて星乃大好きということも全く隠さず、一方的なラブラブっぷりを周囲にアピール。そのため星乃は、宇宙人だとばれないようにという気遣いと、好きな相手・狐山くんに彼の存在を知られないようにというダブルでの気遣いをせねばならず、非常に疲れる状況に置かれることになります。
 
 一応マルチーズを探すという名目のもと物語は展開することになるのですが、やっぱりそう簡単に見つかるわけもなく、宇宙人の地球旅行記みたいな感じになります。とにかく人一倍素直な性格の持ち主であるアイルに、いつもは疲れつつもなんだかんだで癒され勇気づけられ…いつしか特別な存在になっていくのでしょうかね。とはいえこの物語、恋愛方面に於いてはちょっとした捻りを用意しており、なかなか面白いことに。というのも想いを寄せる相手である狐山くんに、アイルのことを知られてしまい、以降ずっと一緒に3人で行動するという形になるのですよ。そして序盤の関係だけ見ていると、アイルより狐山くんの方が俄然優勢な感があるんですよねー。癒しよりも気苦労をかけることの方がまだ多いアイルが、このあとどのようにして挽回していくのか、気になるところです。というわけで、ゆるく楽しい中でもしっかりと三角関係を落とし込んでいて、ライトな三角関係がお好きという方は気に入るかもしれません。


【男性へのガイド】
→ノリの軽さはみんなが読む上での良き後ろ盾というか、プラスポイントになるかと思います。基本は女性オンリーという感じがしますが。
【感想まとめ】
→二人の男の子に囲まれてすごすドキドキの(かといって楽しいドキドキだけではない)毎日。三角関係ベースのお話がお好きという方は。


作品DATA
■著者:結城あみの
■出版社:マッグガーデン
■レーベル:ブレイドコミックスアヴァルス
■掲載誌:アヴァルス
■既刊2巻
■価格:571円+税


■購入する→Amazon

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かくかくしかじか
東村アキコ「かくかくしかじか」(1)
レビュー
東村アキコ先生が贈る、美大受験期の自伝漫画。東村アキコ作品らしい勢いの良さだけでなく、急転してのシリアスな締めなど、一冊に笑いと感動が詰め込まれた贅沢な作品。




王国の子
びっけ「王国の子」(1)
レビュー
稀代のストーリーテラー・びっけ先生が描く“影武者”もの。王位継承権を持つ王女の影武者に、町の芝居小屋で役者をしていた少年が選ばれるというストーリー。良く練られた背景を説明するために、1巻まるまる使うような、重みと読み応えのある一作。




シリウスと繭
小森羊仔「シリウスと繭」(1)
レビュー
2012年で一番の掘り出し物。独特の絵柄で描き出すのは、どこにでもあるような高校生の恋愛模様。けれどもそんなありふれた感情を、ゆっくりと丁寧に描くことで、なんともいえない味わい深さが生まれています。出会いから仲良くなる過程、そして恋を自覚し、葛藤する様子まで、その全てが瑞々しさに溢れていて、なんとも愛おしい。




トーチソング・エコロジー
いくえみ綾「トーチソング・エコロジー」(1)
レビュー
売れない役者が、役者仲間を亡くしたと思ったら、お次は隣に高校の同級生が越してきて、さらには何やら自分にしか見えない子どもの姿が見えるように…。どこかゆるさのある不思議なテイストのお話なのですが、いくえみ作品で実績のある「ある者の死と、残された者の感情」を描き出す類いの作品ということで、この先きっと面白くなってくることでしょう。




BEARBEAR
池ジュン子「BEAR BEAR」(1)
レビュー
高校生には到底見えないロリっ子ヒロインが好きになったのは、遊園地のクマの着ぐるみ。着ぐるみの中身は同じ学校の子で、結局付き合うことになるものの、その後も変わらず相手はクマの被り物をしているという、シュールな光景が繰り広げられます。なんとも奇妙な相手役、かつなんともかわいらしいヒロインの、初々しいやりとりに終始ニヤニヤ。




かみのすまうところ。
有永イネ「かみのすまうところ。」(1)
レビュー
期待の若手作家・有永イネ先生の初オリジナル連載作は、宮大工の世界をファンタジックに、そしてファンシーに描いた青春ストーリー。宮大工という伝統ある重厚な世界を、美少女な神様をはじめ、これでもかとポップに描き出します。かといってシリアスさがないわけではなく、コミカルとシリアスが丁度良いバランスで推移。まだ1巻のみですが、これから先の展開を大きく期待させてくれる作品です。
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